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2012.11.03

中学生の英語ディベートの授業を見学して

 昨日、今日と仙台で行われている「第12回全国中高一貫教育研究大会兼第3回仙台二華中学校・高等学校公開授業研究会」に参加しております。

 本日は、英語の授業を見学してきました。しかもALL Englishの授業でビックリでした。(来年からは学習指導要領が新しくなって、高校もALL Englishの授業をする必要が…)
 教科外の授業を見学したのは、中学3年生の、英語でディベートをする、ということで、部の顧問として、NADE理事としての学びのためでした。

 本校の英語の先生と一緒に見学したのですが「中学生としては十分に英語に取り組めている!」という評価でした

 ディベートを扱った授業が3時間行われたうちの3時間目で、「いよいよディベートに取り組みましょう」という授業でした。

 授業の流れとしては

1.ディベートで使用頻度の高い表現を、ペアで交互に発話練習する
2.教員とALTが「模擬ディベート」を演じる

  ただし“悪い見本
  →ディベートの際に注意する点を気付かせる

※模擬ディベートの後で、ALTがアドバイスした点は4つ
1. Confidence のある話し方で
2. Control emotion
3. Please do not interrupt
4. Good reasons を添えて話そう

3.マイクロディベートを3回行う
(2人ずつ×3組が、肯定・否定・ジャッジを持ちまわる)

○はじめに、A better than B タイプの論題を2つ
 今回は「Watching soccer games is better than watching baseball games.」
    「Summer vacation is better for studentes than winter vacation.」

※私が、授業の前に中学生に伝えた方がいいと感じた、ディベート的観点

・授業のため、famous なA とBを選んでいると教員側が宣言する(←例えば1つめの論題でbasketballを出したい人もいるかもしれないが、として(^^;)
「BにはなくてAにある良さ(否定側はその逆)を出す」という立論の方向性を説明する
(反駁で「その良さはBにもあるよね」という反論を出せればB 側が有利)
ジャッジにはreasons同士を比較させる
 *今回の生徒たちは、聞き取れて理解し易かった方を勝ちにしているケースが多かった

☆最後に、should 論題を1つ
 今回は「We should start our school in September ,not in April.」

 *残念ながら時間切れ(^^;
 *価値論題を2回して慣れた後で政策論題を、という流れは、ディベートを心得た方の授業コーディネートではないかと拝察(^^;

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 授業を見学する前は「英語でディベートが出来る前に、母語(日本語)でディベート的な論理的思考ができる必用があるのでは?」と思ったのですが、本校の英語の先生が「むしろ『今まで習った単語と表現だけでディベートしよう』というスタンスのほうが、学習済みの内容の活用(基礎力の定着)に繋がる」と諭してくださりました!目からうろこです!

 ただ「中学生にゼロから始めて3時間で、ここまで英語でのディベートができるようにはならないだろう」という予想はその通りで、その前の段階で、習ったことを用いて自分の考えを発話する授業をいろいろと積み重ねての英語ディベートの授業、ということでした。

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 ディベート的な観点で気付いたことが2点ありました。

[1]
 ・中学生が「先生の指定したルール(質疑応答や反論が1分)では議論がかみ合わない」と言っていた
 ・私が先生に「何がGood reasonであるかということに関しては、中学生に指導しているのですか?」と質問したところ、「日本語ではGood reasonとは何か、をいろいろと考えさせることはできるだろうが、中学生英語であるので、それは特に指導させておらず、生徒に任せている」とのことでした。

⇒主張→反論→Free Discussionの流れの後にジャッジが判定を出すのですが、そのFree Discussionの際に

 「Our reason is better than theirs.Because ~

を、授業の最初で練習した“使用頻度の高い表現”に加え、議論のまとめも判定も《reasonが大事!Good reasonを出したほうが勝ち!だからGood reasonを考えよう&比較(及び判定)のために、ディベーターが言ったreasonをしっかり聞き取ろう》という軸をはっきりさせるのが、中学生でも英語でディベートに取り組めるコツなのかな、と思いました。

[2]
 ・ディベートの最中に、ディベーターが英語表現を思い浮かべることができない

仲間のディベーターが、口頭で教えることを認めるのがいいと思います。
 ただし、教えてもらった表現を、本人が英語で発話しなければ、判定に含めない、とすれば問題はないと思います。
 →授業中における「学び合いの場の“確保・保障”」ですよね(^^)
  *大学での英語ディベートの大会でも認められていますし、実際にそうしています(^^;

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 その他、陰での努力が生徒、教員の双方にあったとは思いますが、中学生に英語でディベートの授業が、上記工夫のもとで出来るのか!と思いました。

 「習った英語を使う(発話する)環境」としての英語の授業、というアイディアは、6年前にNADE北海道支部長から伺ってはおりましたが、「習った英語の範囲内でだからこそ、話す側も聞く側もわかる英語ディベート」というのは、ナイスアイディアだと思いました!

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追伸:助言者の発言より

  • 発信力(アウトプット・表現)の前に受信力(インプット)
  • 今回は資料なしのディベートであったが、論題をわずかに変化させて「聞き手を説得させるためには(英語の)資料を探して、読む」という動機をもたらすディベートに発展させることが出来るだろう。

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