2006.12.28

〔5〕成功!本質に達したディベート実践

 連載して報告してきた宮城野高校の総合学習をサポートした実践ですが、私の想像を越える実践結果に、堂々と『成功』宣言させて頂き、今回で連載を閉じます。

#『成功!』と、少しオーバーなくらいな方が、これからディベートの実践をして下さる
#教育関係の方々に読んでもらえるかな、と(^^;

 まずは、担当の先生からのメールを引用します。

--- ↓ ---

今週で、6クラス中、4クラスですべての試合が終わりました。
月曜日には、私のクラスで研究授業をしました。
校長先生、教頭先生2人、教務部長さん、他のクラスの担任の先生一人が授業参観にきてくれました。授業と重なっていて、いけなくて残念だという先生が2~3人ほどいました。
最後のディベートの試合 「学校完全週5日制を廃止すべきである」を行いました。
私のクラスでは、一番良かった試合だと思いました。だんだん、回を増すごとに、やはり上手になっていきました。担任、副担任の先生方からは、「ディベートはとてもよかった」という感想をいただいております。
名越先生の力添えのおかげです。私もとっても勉強になりましたし、また違う学年でもやってみたいと思っています。本当にありがとうございました。

--- ↑ ---

 いやいや、実際に授業を担当された先生方の力が大きいと思っております。

----------

 担当の先生にお会いして打ち合わせをしたのは、2回しかないのです(^^;
 確かに何度かメールによるアドバイスをしましたが、わずか2回で、いったいどういった実践にまで至ったのかを確認するために、先日、再び宮城野高校へ出かけて、話を伺ってきました。

 そこで、生徒たちが書いた感想から、“予想以上に成功している”ことを確認できたのです。

 先生がまとめられた、生徒たちの感想から一部引用します。

--- ↓ ---

◆ディベートに関して、ディベートから学んだこと

  • 様々な視点から物事を考え、それを人に伝えるために文章にし、理解してもらえるように話すことが大切であること。日常生活でも、必要なことだと感じた。
  • 話し方や表現によって、相手への伝わり方が変わってくるので、そういう点でも工夫が必要だと感じた。
  • ディベートで一番大切なのは、「メンバーとの協力」だとわかった。
  • 一番大事なのは「準備を万全にすること」だと感じた。
  • 「相手の話を聞くこと」がディベートでは大切だとわかった。
  • 「メモをとる力」が必要なのだと初めて気づいた。メモをとる速さがついたと思う。
  • 同じ論題でも、自分と違う視点から意見が出されるので、それを聞いていることが、大いに役立った

◆工夫・努力したこと

  • 「こっちの方が、説得力がある」などとたくさん意見を出し合えたのが良かった。
  • ほとんどすべてのパートを全員で意見を出し合い、考えた。(立論・質疑・反駁)少なからず、本番でプラス要因になった。
  • 他のグループの試合で、考えたこと、感じたことをできるだけたくさん書き取ったこと。それによって、自分達のグループの反省点、改善点により多く気づくことができた
  • 筋道を立てて話すこと、証拠資料をたくさん集めることに力を注いだ。

◆授業の感想

  • 小学校で何度かディベートをしましたが、本格的にやったのはこれが初めてです。
    最初は、「なぜディベートをやるのだろう?」と思っていたけれど、「相手とうまく話すこと」「文章で自分の意志を伝えること」の練習になっていたと思いました。
  • 日常、みんなの前で話すことはあまりないので緊張したが、とても良い経験になった。

--- ↑ ---

 いかがですか?

 生徒たちは小学校の時などにディベートに取り組んだことがあるそうなのですが、その時には「弁が立つ人が勝つ」「議論に勝ち負けを付けることに悪いイメージがある」など、ディベートへの印象は悪かったそうです。

 ですが実際には、授業におけるディベートが勝ち負けに終始するものではなく、今回の実践から生徒たちが、ディベートに取り組む本質的な目標に到達していることが感じられるのではないかと思います。
 緊張と責任がある中での、ジャッジを説得する「説得力」、そのための「チーム内の協力」、良い議論をするために、相手の話を「メモをとって」聴く、複眼的な思考で論理的に考える、そして、他者の意見を取り入れて自らを成長させる
 ・・・まさに教育的な教室ディベートです!

 これはやはり、ディベートの教育的な意義と、それを授業で扱う意図を、担当の先生が汲み取って下さり、それを生徒たちに、何度もきちんと伝えた上で授業をして下さったことにポイントがあるという気がしています。

-----

 そして私にすると「他校の実践を手助けし、成功させるという事例」になります。
 これを応用すれば、また更に、別な学校の実践をも手助けできるのではないかと思っております。今年の目標『ディベートの普及に寄与する』が、一つ具現化したものとなりました。

 それを話した際に、宮城野高校の先生がこう答えてくれて、私も心の底から嬉しかったのです。

 「私でも出来たのですから、ほかの学校の先生もできると思います。ディベートという“宝”に出会えて良かったと思っています。」

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.12.27

論題案:「日本は『赤ちゃんポスト』制度を積極導入すべきである」

 先日まで行なわれていた第4回東北ディベート交流研集会」の際に、ラバーズS藤君らから、「『赤ちゃんポスト』って知ってますか?」と言われて、説明を受けた次第です。

 「『赤ちゃん』ポストって、酷なネーミングだなあ」というのが第一印象でした。

 帰宅してみて、自宅にある古新聞に目を通して古紙とする作業をしていたら、

河北新報 2006年11月10日(金)
「親の事情で育てられない赤ちゃん
 『ポスト』作り受け入れ」
 熊本慈恵病院 年内にも、国内初

という記事を見つけて、「をを、これか」と思いました。

 もしもこの論題に関するメリット・デメリットや関連事項などの情報をお持ちの方、『ゼロからのディベート』の『Debateフィードバック掲示板』に、専用のスレッドを作成しましたので、そちらにコメントをして頂けると幸いです。

#以前一度書いたのですが、Blogは、他人と議論するにはちと使いにくいという印象
#があります。
#議論をして、それを蓄積し、成果を参照しやすいのは、やはり掲示板かと思う次第
#です。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.12.18

全国優勝の体験から学びませんか?

 今週末に秋田県・能代高校で、『第4回東北ディベート交流研集会』が行なわれます。
 詳しくは『東北ディベートネットワーク』のページを御覧ください。

 本来ならWebで広く告知をすべきところだったと思うのですが、私及び学校が多忙であったことなどから、満足に告知が出来ませんでした。ゴメンナサイの気持ちです!

 ただ、『東北ディベートネットワーク』のメーリングリスト等では開催に関する相談をしておりましたので、会津高校、本校と、能代に出向いて、研修及び練習試合を行なう予定でおります。
 今年は、能代の皆さんには遠いところ、度々仙台までお越し頂きましたので、今度は能代に伺います。
 これが道州制で、東北6県が一つの州になったらと考えると…やっぱり移動は時間もお金もかかってタイヘンだろうと予想されます(^^;

-----

 その研修会の中で、既に大学合格を決めている船木君から、全国優勝に至るまでの経験とノウハウを学ぼう、という企画を実施します。

 この『東北ディベート交流研集会』の第1回は、ディベート甲子園で東北地区の高校代表が中々勝てない中、会津若松ニ中が全国優勝・準優勝と2年連続、全国の決勝に進出しており、独自の指導法を編み出して指導していた藤田信一先生からそのノウハウを学ぼう、と始めたのが最初でした。

 第2回は、顧問成りたての初年度から全国準優勝を成し遂げた佐藤英徳先生から、第3回は「カードチェック法」を東海支部の佐藤要さんから学びました。

 そして第4回・・・第1回の時に中学生だった船木君から学ぶ機会を設けます。

 結構感慨深いです(^^)

 しかし本当にすごいのは、中学時代の全国決勝敗退をバネに、高校3年に至るまでの間に、多くの困難を乗り越えて、決して恵まれていなかった環境で真摯にディベートに取り組み続けたことです。(一度書いておりますが、その記事では一部伏せ字に…(^^;)

 その体験とノウハウを、全国の皆さんと共有できたら素晴らしいのではないかと思うのです。

 ディベートの発展に寄与するような、良い質疑お待ちしております。>全国のディベーターの皆様

※質問は20日(水)あたりまでに寄せて下さると助かりますm(_ _)m

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.12.10

論題案「日本は未成年者の自殺報道を規制すべきである」

 この論題を最初に考え始めたのは、メールマガジン「おでん先生のお茶の間ディベート(*^_^*)140」を見たときでした。

 この論題、確かに、メリットもデメリットもはっきりとしていると思いました。まさに“ディベータブル”

 しかし、この論題でのディベートは、内容が重過ぎるものになってしまうのではないかという懸念を持っていました。中高生には少しキツいかな、と。

-----

 たまたま昼間、テレビで「たかじんのそこまで言って委員会」を見たところ、『報道が「自殺の連鎖」を引き起こしているか』ということを扱っていました。

>調査No.162
>  
>「若きウェルテルの悩み」・・・18世紀、このゲーテの作品に登場する主人公の自殺を
>多くの若者が真似したことから、連鎖自殺は「ウェルテル効果」と呼ばれています。現
>代の日本でも、岡田有希子や元X JAPAN のhideが自殺と報道された直後、後追い自殺が
>増え社会現象となりました。報道が連鎖自殺につながらないように、WHO(世界保健
>機関)は「自殺事例報道に関するガイドライン」を2000年に発表。自殺事件の詳細をマ
>スコミは報道しないようにと定めています。しかし日本のマスコミは一家心中の動機や、
>いじめで自殺した生徒の遺書を報道しています・・・

 この手の話題でかならず論点になるのは『報道の自由』ですよね。
 恐らく、報道という観点からの主張もあるでしょう。

 ですが上記引用のように、やはり自殺報道には大きな影響があることが、昔からしっかりとした調査により裏付けられているのか、と知った次第です。

 更に、論題として「未成年の自殺」のみに絞り、それを規制することにも、「未成年を守る」といった観点で重要になってくるかも。

 社会人や大学生のディベートなどではいかがでしょうか?

 …と言ってみると、対象年齢を考慮した方がいいかな、という論題は「R指定論題」と呼んじゃいましょうか、なんて思ったり(^^;

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2006.12.08

音声データ『裁判員制度』

 毎月1回実施している『宮城ディベー“楽しみ隊”』、そこで実施されてたディベートをICレコーダーで記録したものを、いつものように加工して公開します。

 VoiceDebate【裁判員制度の導入】(第17回“楽しみ隊”例会)

-----

 このディベートですねぇ、生徒が作成した立論を使っています。
 当日急に、一人休んだので、僕が代役で登場しています。
 読む練習もせずに立論と第二反駁を担当しました。

 ・・・漢字読み間違うし!(爆)

 この日の“楽しみ隊”例会では「録音した自分たちのディベートを聞き直して、ジャッジがどのように判断するのか予想してみよう」ということをしてみました。

 ・・・立論、わかりにくい! こんなのダメですよ~!!

 立論のどの部分が大事なのか分からない読み方ですよね。
 読んでいる分量は多いながらもきちんと原稿を読めているので、フローにある程度の字は書けるのですが、「こんなにたくさんフローに書かせておいて何が言いたい?」という感じがしました。

 二反も、まとめに失敗している気がします。
 「この方向性でまとめよう」といったものをはっきりと意識しつつスピーチしているのですが、ジャッジに投票して頂けるような投票理由の提示に至っていないかも…

 こうして、自分のディベートを聞き直して、真摯に反省して、改善を図るって大事かも!
 
何せ、ジャッジのコメントを聞いて反省するのとは質が違いますから!

-----

 できれば、同じ【共通論題】でディベートに取り組んでいる北海道地区の皆さんに、このディベートのコメントを頂戴したいです。

 北海道支部の方々はこの論題に対して「調べれば調べるほど『裁判員制度はうまくいくのか?』と疑問に思う」という方が多そうです。

 しかしながら私は、最初に地方裁判所の方からお話を伺い、更にもう一度裁判所を訪ねて実際の裁判を傍聴した後、検察官の方(この方「頭の回転が早い人だな~」と感心しました。やはり、司法試験に合格するような方々はそんな感じなのでしょうか)から制度導入の意義をお伺いして、肯定側に十分一理あるという気分になっているのです。
 逆に、否定側の議論、まだ「これだ!」というものを閃けていません。(きっとリサーチ不足なんです。忙しい日々で…)

 北海道ではどのようなディベートが展開されているのか、気になってます!

 どなたか、北海道で行なわれている試合の様子を、ICレコーダーで記録して、その音声をWebで公開して欲しいなぁ…

-----

 とまあ、決して他の模範とは言えないディベートの記録を公開しても、全体的な向上のためになるのかな、と。

 やっぱり互いにどんどん公開しよう、という流れが形成された方が、現状のディベート界にとってはメリットがありそうな気がします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.12.05

ICレコーダーでディベートを公開

 模範的なディベートをもっと公開して欲しいです。
 他地区で、他校で、どのようなディベートが展開されているのか、知りたいです。

 でも、ビデオ撮影したものを編集して、要求された分をダビングして送付して…って、大変ですよね。

-----

 それよりも、ICレコーダで記録された音声データを編集してWebに公開する方がコストもかからず、入手する側もアクセスするだけで簡単だと思うのですがいかがでしょうか?

 ということで、昨年行なわれた第3回東北ディベート交流研集会で記録されたディベートの様子を公開します。

 公開に関しても、ディベーターに「ネットで公開していい?」と確認するだけでOKな気がしますが…顔が映るビデオの公開・配布よりも手軽かと思うのですが(この点で何か問題があることをご存じだという方は、教えて下さいm(_ _)m)

 このように公開しておくと、例えばディベートの授業をされる方があらかじめダウンロードしておいて、授業の進行に合わせて音声をして生徒にフローを取らせる、などの活用が考えられます。
 もちろん、各校のディベート部の練習にも使えるでしょう。

 ICレコーダーさえあれば、あとはパソコン上で『spwave』というフリーソフトを使って編集できます。
 このディベートの様子を公開しようという呼びかけ、皆さんはどう思われますか?
 (やっぱり、ジェスチャーやジャッジの方を見る様子などが分かるビデオ画像の方が良いと言う方がいますか?)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.12.01

国語の研究大会で、ディベートを用いた研修を

 もう1ヶ月も前の事になってしまいましたが、10月31日(火)に角田市の角田中学校で、宮城県連合中学校教育研究会・国語部会主催による『第45回宮城県中学校国語教育研究大会大河原大会』が行なわれました。

 僕は理科の教員なのですが、そこでディベートを用いた研修を行なうということで、ジャッジとして参加しました。
 ついでに、国語の研究授業を見学させて頂きました。
 他教科の授業を見学する機会はめったにありませんので、『走れメロス』を題材にしたパネルディスカッションの授業は、新鮮でした。こういった機会に学ばせて頂いた授業のコツを、自分の授業にも活かしてみたいと思いました。
 また、本校(東北学院中高)に近い公立中学校で、選択国語として、ディベート、そして『ディベカッション』の授業を実践されている先生の発表を聞きました。内容も立派だったのみならず、パワーポイントのプレゼンがかっこよかったです。

 そして、いよいよ、ディベートを用いた研修となりました。

-----

 東北のディベーターを結ぶメーリングリスト(ML)東北ディベートネットワーク」に、三浦二三夫先生から、ディベートを用いてどのような研修を行なうか、そしてどのような論題を設定すれば良いのか、という相談が来ました。

 この場合、もちろん参加して下さる方々にディベートについて知って頂くのも大切な目的なのですが、同時に国語の先生方にディベートを通して、国語科の課題について考えて頂くきっかけを提供することも大切だと考えました。まさに「ディベート“を”学ぶ」のと同時に「ディベート“で”学ぶ」一石二鳥を考えるわけです。

 ただ、教科の違う私が、国語科の課題について詳しいはずがなく、三浦先生に幾つかの論題案を提示してもらってから考えました。
 その中でも、“でぃべーたぶる”な(debatable:肯定・否定の双方に一理ある)論題を選ぶ必要があることは言うまでもありません。

 最終的には、三浦二三夫先生と夕食を共にしながら、論題を練り上げました。
 以下、MLへの報告より引用します。

----- ↓ 以下、引用 ↓ -----

 昨日、三浦二三夫先生とお会いして、夕食を共にしました。
 非常に有意義な時間を過ごすことができました。

 その中で、標記の件、進展がありましたので、忘れないようにMLに流します。

> 4 グラフや表の読み取りは読解力として扱うべきである
> 5 国語科教育は文学教材の読解中心の指導に戻るべきである。(あるいは逆の立場から)

 三浦二三夫先生から資料等を頂戴して、勉強させて頂きました。

#その中には、『中等教育資料』H18.4月号にお書きになった、松本茂先生の資
#料『「読解力」の育成を目指すためには』がありました。
(中略)

 ということで、下記の論題がバランスが良いのではないかということになりました。

『日本の国語の教科書には、PISA型読解力の教材を大幅に増やすべきである。是か非か』
 更にプランには「PISA型読解力の教材を増やすために、長編の文学教材を減らす」を“わざと”入れるのが良いということになりました。

 現行の教科書は、漱石・鴎外作品が復活した、という状態です。国語の先生方は歓迎の様子です。それを敢えて「再び減らす」ことを入れて、漱石・鴎外作品の良さ(現状を維持する意義)を対立軸に置いたディベートをするのはどうか、ということです。

 国語の先生方にとっては、肯定も否定も一理ある、ディベータブルな議論として聞いて頂けるような気がしました。

----- ↑ ここまで ↑ -----

 つまり、ディベータブルと思われる2つの論題を、片方をメインの論題、もう片方を付帯文にすることで合成し、肯定・否定の対立軸がはっきりするような論題にしてみたのです(^^)

-----

 ディベートを用いた研修の時間になってようやく、会場に池田修先生が登場しました(^^)

 実は三浦二三夫先生より、ジャッジとして、大学の先生をお招きしたいという依頼がありました。支部長の江間先生も、今年より東北福祉大にお勤めの上條先生も、都合がつかないということが早い段階で分かっていました。
 何と京都から池田先生がお越し下さるとは、話を伺ったとき、ビックリでした!

 でも、共にジャッジができるのはめったにありませんので、嬉しかったです。
 …めったにない=全国大会は引率者で参加する、という強い希望が含まれています(^^;

 しかしいざ、ジャッジをしてみると・・・マイナージャッジは嫌だなあとか、池田先生と判定が違っていたらどうしようとか思っちゃったり(^^;

 でも、試合を聞いて(この時僕のジャッジスタイルは「Tabula Rasa」なんだなあと、強く思ったのでした)、フローに残ったことだけで判定を…真に「PISA or 長編文学」の比較に答えを出せませんが、今回のディベートによって聞かせて頂いたことだけを元に判定を出しました。3-0で肯定側でした。

 で、ここで池田先生が、講評をしている中で、また素晴らしい方法を実践されるのです。

 「会場の皆さん、肯定側が勝ったと思ったら“パー”を、否定側が勝ったと思ったら“グー”を出して下さい。」

 をを!

 私は夏まで「肯定側が勝ったと思った人、手をあげて下さい」という聞き方をしていたのですが、当然、心の中では否定側でも、周りに流されて手をあげてしまう人がいるかもしれません
 ところが池田先生の方法は、「全員が一斉に上げる」ので、上記の懸念がありません
 かつ…その後で…「ではグーの方は手を下ろして下さい」
 …すると、肯定と否定で、どちらが多いのかはっきりします

 このオーディエンス判定の確認方法は、頂きです!!

-----

 池田先生と、本校OBのもう一人とで、私達夫婦がよく行くお店で夕食を共にしました。そこでも様々なお話を伺うことができ、有意義でした。
 美味しいお酒を飲みながらも、池田先生の話をメモする僕…だって、貴重なお話は絶対に忘れたくないのですよ(^^;

 その中で、この、判定の話になりました。

 「ジャッジの判定は3-0だったけど、聴衆は肯定・否定のどちらの意見にも納得しているだろうと思って、確認したんですよ。案の定、会場は半々でした。つまり、論題が適切だったということです。名越さんが(論題策定に関して)いい仕事をした、ということですよ。

 池田先生、痛み入りますm(_ _)m

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2006.11.24

授業ディベートの“まずい”広がり&みんなで教えませんか?

 確かに、学校の授業でディベートが取り上げられる機会は格段に増えたと思います。

 ですが、教員側のディベートに対する理解が少ない状態であるのに、強引?にディベートの授業を行ない、それによって生徒が困っているのではないか?という印象を持っています。折角ディベートに注目してくれる機会だというのに、そんなディベートをやらされる生徒たちが可哀想です。

 証拠があるのですよ。

 皆さんどうぞ教えて!goo」と「Yahoo!知恵袋」のそれぞれで、『ディベート』を検索してみて下さい
 結構な数の質問がHITするのです。
 そして、それらの質問の中に結構な数で「今度授業でディベートをします。~~~という論題で肯定側なのですが、どうしたら良いか…」という、具体的な質問があるのです。

 繰り返しますが、ディベートの授業が広まっていることは嬉しいのです。
 しかし、その論題があまりに酷い! 本当に生徒が可哀想に思います。

 ・・・具体的なものは、今回は挙げませんm(_ _)m

 恐らく教員側は「~~~について学んで欲しい」+「ディベートにも取り組んで欲しい」という形で論題を決めるのでしょう。それは同じ職業の者として理解出来ます
 しかし、その議論をやらされる生徒たちが、どのような議論の結果に至り、授業の結末がどうなるのか、教員側は想定できているのでしょうか?本当に疑問です。

 少なくとも論題は、「肯定・否定の双方に一理ある」ものでなければ、ゲーム性が損なわれて、ディベートがつまらなくなるでしょうに・・・。

-----

 私は、「教えて!goo」の方で何度か回答をしているのですが、正直「追いつかない…」と思ってしまっています。
 質問の数がそこそこ多い上に、厄介な論題も多くて「これはおいそれとは答えられない」という感じです。

#「そんな論題絶対に選ばないのに」とか思ってしまう論題にもアドバイスを考えたり…。

 それだけ、全国で様々なディベートの授業が行なわれていて、かつそれが、「教えてあげなければ…」という状態である、というのが現実だと思われます。

 そこで皆さん!
  というかお時間のあるディベーターの皆さん!
   回答者になりませんか?

 RSSリーダーを持っている方がいたら更にGood!だと思います。

 「教えて!goo」でも「Yahoo!知恵袋」でも、検索結果をRSS出力してくれます。

教えて!goo」の検索結果↓
http://oshiete.goo.ne.jp/search/search.php?status=select&MT=%A5%C7%A5%A3%A5%D9%A1%BC%A5%C8&mt_opt=a&qatype=qa&sr=norm&ct_select=0&ct0=&ct1=&ct2=&st=all&tf=all&dc=10&fr=1&rss=1

Yahoo!知恵袋」の検索結果↓
http://search.chiebukuro.yahoo.co.jp/search/search.php?p=%A5%C7%A5%A3%A5%D9%A1%BC%A5%C8&rss=1

 これをRSSリーダーに登録しておけば、全国の誰かが質問した、という情報をすぐにキャッチできます。
 それぞれのサイトで、ディベートの経験がなさそうな方々からもいろいろとアドバイスが寄せられていて、それはそれで良いのですが、やはり、教室ディベートの知識のある人からの視点でのアドバイスが大事だと思うのです。

 「え、私には答えるの無理ですよ~」とかしりごみしているディベーターの方!
  ディベート甲子園を経験しているのであれば十分にアドバイスできますって!
  「メリット・デメリット」の考え方とか、反駁の思いつき方、とか、普通にやってたでしょ(^^;

 全国により良いディベートの取り組みが増えることを願って、私達ができることをちょっとずつ頑張れたらと思う次第です。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

〔訂正〕9分の2→9分の3

 annnoymouseさんより教えて頂きまして、やはり九州支部の大会は、2005年度から大会名が変ったものの、九州支部が主催の大会であり、2004年度以降続く秋季大会であると判断しましたので、後程訂正いたします。

#一旦寝て起きてから(只今AM2:24)

 ご存じの通り私は教員として部活動の顧問をしている訳なのですが、「支部主催の公式大会」と「関連団体等が主催する“冠大会”」とでは、出張扱いになるか、生徒に大会参加費や交通費の補助が出るのか、などで違いがあるのです。

 恐らく九州支部の大会は、公式大会として認められているのだろうと推測されます。

#これに関して情報をお持ちの方、教えて頂けたらと思います。(メール等も可、です)

-----

 まるで別件ですが、九州地区の大会は、沖縄県も含むので、集まる皆さんは本当に大変だなあ、と思います。

 ネット等でのディベート企画を、更に推し進めたくなる気持ちになりますが…そこまで需要はないのかな?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.11.22

9分の2・・・・・いいの?

 全国教室ディベート連盟は、「小学校・中学校・高等学校等の児童・生徒及び教員等を対象に教室ディベートの研究会・研修講座・ディベート大会等の事業を行い、ディベートの発想と技術を学校や社会に普及させることをもって、健全な市民社会を構築することを目的とする」団体です。(定款第3条)

 そのために下記のことを活動しています。(定款第5条)

 (1) 小学校・中学校・高等学校におけるディベート教育実践及びその交流
 (2) ディベートの研究会・講習会の開催
 (3) ディベートを普及させるための教材開発
 (4) 全国中学・高校ディベート選手権(ディベート甲子園)の開催 
 (5) その他目的を達成するため必要な事業

#以上、定款 → 
http://nade.jp/aboutus/teikan.html

 また、上記を行うために、全国を下記の9ブロックに分けて支部の活動を進めています。

北海道支部 (北海道)
東北支部 (青森・秋田・岩手・山形・宮城・福島)
関東甲信越支部(東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城・栃木・群馬・山梨・新潟・長野)
北陸支部 (富山・石川・福井)
東海支部 (愛知・岐阜・三重・静岡)
近畿支部 (大阪・京都・滋賀・奈良・和歌山・兵庫)(URLのリンク切れでした!)
中国支部 (岡山・広島・山口・島根・鳥取)
四国支部 (香川・愛媛・徳島・高知)
九州支部 (福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄)

-----

 Debateフィードバック掲示板で、秋季大会の情報をまとめ始めたのはいいのですが、

 秋季大会が行なわれている支部は、今年で言えば、北海道と関東甲信越の2つだけですよね?

 合ってますよね?(自信がなくなるなぁ…)

 過去に九州であったことは知っていますが…
 現在では、9分の2…つまり全体の22%でしか、“支部主催の秋季大会”は行なわれていないのですよね?

-----

 ただ実際には、東北支部では『交流研集会』を年末に(今年は12月23(土・祝)と24(日)に実施する可能性が高い)実施するなど、他の支部でも、後期と呼ばれるディベート甲子園が終了した後のシーズンに、“秋季大会ではない”形でディベートの大会などを開催し、中高生にディベートに取り組んでもらう機会を設けているのではないかと思われます。

 そういった大会の情報を、こちらのスレッドでまとめたいと思います。

 私もリサーチ作業を進めるのですが、もしもこちらをご覧の方で、各支部が関わっている大会の情報をご存じの方がいらっしゃいましたら、掲示板への書き込みという形で情報をお寄せ頂けると幸いです

 下記に、整理用のフォームを用意いたしました。

-----
 名称 :
     (****年で第~回)
参加対象:
 主催 :
共催・後援・協力等:
試合形式:
【最近の大会での論題】
※大会のURL
-----

 皆さん、どうぞ宜しくお願いたします。m(__)m

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.11.19

〔4〕まとめを迎える段階までに

 宮城野高校の先生から来た、最新のメールをご紹介します。

----- 引用開始 -----

来週、後半から発表に入るクラスがあります。
論題に関する関係資料について、先生が作ってくれたものを
すでに発見している生徒がいました。

グループによって、たくさん資料を見つけてきているところと、そうでないところの
差が激しい感じがします。でも、一人一人、何らかの発言を試合中にしなければ
ならないので、責任が出てきて、取り組みは、いい感じです。

さて、最後のまとめのレポートなのですが、小論文形式で書かせようと思っています。

字数や書き方のアドバイスがあれば、お願いします。

(中略)

とりあえず、今のところはメールで大丈夫そうです。

名越注)来週とは、今週(11/20(月)~)のことです。
----- ここまで -----

 「をー、このまま終わりまで行けそうな見通しが立っているではないか」というのが僕の印象です。
 これは結構感動的なのです。
 『ディベートは準備が7~8割』と言われています。
 前回宮城野高校側に出向いて行なった打ち合わせの際には、生徒の皆さんにどのように準備をさせたら良いのか、ということに関してレクチャーしてきたのですが、多少不安に思っていたのでした。ディベートの準備“プレパ(preparation)”は、部活動で部員にやらせるのでさえ大変なのですよ。
 そのディベートの準備のさせ方を、宮城野高校の担当の先生方は独自に考えて、生徒を指導することに成功したと思われるのです。メールだけの打ち合わせでOKだと、宮城野高校の先生がおっしゃるくらいに。
 後程、ここでどういった指導をしたのか、聞いてきたいと思います(^^)

 また、生徒の皆さんも、私共が作成した証拠資料リンク集を見つけてくれたのだと思います。論題によって参照数が多いものがあって、「役立っているんだな~」と、私も実感しています(^^)

 そして一番のポイントは、「生徒が責任をもってスピーチの準備をしている」という報告です。
 教育ディベートの大切な効果の一つに、この「責任感を養う」ということがあると思っています。各スピーチの繋がりが、チームの勝敗を決めますから。最近の生徒たちには是非、身につけてもらいたい要素です!

#何せ、部員であってもこれが身につかないケースもありますからねえ・・・ハァ

-----

 さて、先生からの要望は、「ディベート授業の評価として何を書かせるのか?」ということなのですが、私は以下の4項目を書いて欲しいと思っています。

  1. ディベート(議論・スピーチ・コミュニケーション)に関して学びを深めたことを書きなさい。
  2. ディベートを通して、論題に関して学びを深めたことを書きなさい。
  3. ディベートの授業に取り組む中で、努力したこと、工夫したことがあればそれを挙げ、結果がどうであったのかを書きなさい。
  4. その他、ディベートの授業全体を通した感想を書きなさい。

・・・欲張りすぎですかね(^^;?

 1と2は、「ディベート“を”学ぶ」「ディベート“で”学ぶ」の双方を区別してまとめさせるもので、ここを区別して書かせることが大切だと思っています。

 3は、個々人の頑張りを評価したいものです。恐らく、何かを頑張る必要に迫られた場面があったと思うので、それを工夫して乗り越えたのなら、評価してあげたいですよね
 4はなくてもいいのかな、という気がしますが、書かせるゆとりがあるのなら、是非聞かせて頂きたい項目です。

 私はディベートの授業をしたことがないので、もしもディベートの授業をしたことのある先生方、ディベートの授業を受けたことのある方々、この点でアドバイスがありましたら、是非とも聞かせて下さい。宜しくお願いたします。m(__)m

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.11.16

11/25(土)が『宮城ディベート“楽しみ隊”』例会です

 月1回のペースで行われる『宮城ディベート“楽しみ隊”』の例会ですが、来年2月の例会までは、私が参加できる日程をあらかじめ決めてしまっています

 今月の例会は、来週の土曜日、11/25(土)です。

 先月の例会は、初参加の方が3名もいて、少し嬉しかったです(^^)
 そのうち一人は本校のOB、来年からは社会人、ディベートの知識を社会に役立てて欲しいです!
 あとの二人は、本校ディベート部OBの阿部正臣君の御両親(^^)
 正臣君が取り組んでいることが更に理解でき、またディベートも実際に社会に役立つとの実感をもってくれたようで、これまた大成功(^^)

 ほかにもいろいろな方に、“実際に社会に役立つディベート”に触れて欲しいと思っております。
 まだまだ小さい取り組みではありますが、「継続は力なり!」で頑張ります。

 勇気をもって、もう少し広い範囲に、参加の案内を呼びかけてみようかなと思っているところです。

#勤務時間を外した書き込みですと、いつも深夜(^^ゞ(只今AM 3:05)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.11.06

〔3〕本番用の論題←サポートしませんか?

 さて、宮城野高校で進められているディベートの授業で、どのような論題に、どういった段取りで取り組むのか、担当の先生と打ち合わせて、知恵を絞り、策を練っているところです。先週の水曜日に、40分だけ宮城野高校にお邪魔しての、超ハイスピードな打ち合わせを行ないました。

#その後、教会の祈祷会の発題を引き受けておりまして・・・猛ダッシュな運転でした!

 まず、ディベートに取り組む段取りです。

  • 40人のクラスの役割分担
    →5人ずつのグループが8つ
    →4つの論題を2つのグループが肯定・否定に分かれて担当
  • ディベート甲子園フォーマットでは、1チーム4人ですが…
    →「質疑」と「応答」の人を分けることにより、1チーム5人の全員が試合に取り組む
    (このようなローカルルールはOKでしょう(^^))
  • 本番の試合は、1時間に1試合しかできないと思われる
    →残りの時間数を考えて、1時間で2試合ずつ行なうことを提案
    北海道の石山先生の実践を北海道で聞いてきたことがここで活かされる!

>・教室を2分割し、ディベータの立つ場所を反対向きにすると、ジャッジが困らない。
>
>  否定
>ディベーター→  ジャッジ
>  肯定
>              肯定
>    ジャッジ ←ディベーター
>              否定
>
> 上記のような配置だと、仕切りがなくても、同時に試合を展開できるそうです。

  • すると、8グループのうち4グループが試合、残りの4グループがジャッジとなる。
    2時間あると全員が、ディベーターとジャッジを経験できる。
  • 残り時間数が節約(試合に充てる時間数が半分!)できたので、今週はリサーチ&試合の準備に時間を割くことができる。
  • 最後の時間にはレポートを書かせる→文章評価

-----

 そして生徒たちに、教育的にもディベート的にも意義のあるリサーチ学習をしてもらうためにはどうしたら良いのか、ということを考え始めました。

  • あらかじめグループごとに、取り組む論題と、肯定・否定を決めてもらう
  • グループごとに、立論のラベルだけを、あらかじめ決めてもらい、それは対戦相手に公開する。
    (本当は立論の交換をして、かみ合った反駁の準備等をしてもらうのが良いのかもしれませんが、立論の作成がそこまで先行しないだろうと予想したのです)
  • グループ内で、立論・質疑・応答・一反・二反の担当を決めてもらう。
  • 担当ごとに、どのような準備をした良いのかを示す(マニュアル化して提示する)

ということを考えています。
 只今宮城野高校の先生が、打ち合わせの結果を受けて、リサーチ用のワークシートを作成しているはずです。今週もう一度、打ち合わせをする予定です。

-----

 で、更に、私のほうで何をしたかと言いますと、

  宮城野高校総合学習(ディベート)サポートページ

を作成しました。
 更にそのページの下に

  リサーチ用のリンク集

を作成しました。

-----

 お待たせしました。
 宮城野高校の生徒たちが取り組んでくれる論題の一覧です。

  1. 日本は週休5日制を廃止すべきである。
  2. 日本は小学校に英語教育を導入すべきである
  3. 日本は裁判員制度を導入すべきである。
  4. 日本はサマータイム制を導入すべきである
  5. 日本は救急車の利用を有料化すべきである
  6. 日本は高校を義務教育にし、高校受験をなくすべきである
  7. 日本の高校生はアルバイトをすべきである。

※参考まで、検討の過程でボツになった(宮城野高校の皆さんに選ばれなかった)論題

  • ごみ収集を有料化すべきである
  • 日本は動物園を廃止すべきである
  • ドラえもんは22世紀に帰るべきである

 恐らく1~5の論題は、学校で取り組むディベートの論題、或いは初心者が取り組むディベートの論題としては、現在のところ“かなりお薦め”な論題と考えられます。
 6・7は、宮城野高校の皆さんが考えた論題です。この論題でディベートがしたい、という気持ちは理解できますし、恐らく良いディベートが展開されるような気がします。

------

 さて、ここまで今回の記事を読んでくださった皆さん・・・

「宮城野高校の皆さんのディベート授業が、このまま有意義なものとなりますように」

という気分になりますよね(^^)

 そこでお願いです!

 リサーチ用のリンク集 に、「この論点だけは忘れずに考えて欲しい」ということが示されているWebサイトを、是非とも登録して下さいm(_ _)m

 やっぱり授業であっても、いい議論を展開して欲しいですからねえ(^^)

 それともう一つ・・・論題に関するお薦めサイトをご存じのディベート関係者の皆さんへ。
 
忙しい私にかわって、是非ともリンク集の充実にご協力下さい!
 清き1件のサイト登録を、宜しくお願いたしますm(_ _)m

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2006.10.22

来週の日曜日が“楽しみ隊”10月例会

 宮城ディベート“楽しみ隊”』10月例会が、来週の10月29日(日)15:15~17:45に行なわれます。

 『ディベートは社会に役立つ!講座(計5回シリーズ)』の第2回では、今回はトールミンモデルの応用としての「心を強く保つ考え方~メンタルタフネス~」と題して解説をします。
 ただ、私は当然その道のプロではございませんので、西部先生がお書きになった『「議論力」が身につく技術』を紹介する形で、解説を試みたいと思います。

 また通常のディベートの試合は、北海道・東北【共通論題】の「日本は裁判員制度を導入すべきである。是か非か」です。ディベート甲子園における中学生試合フォーマットで、中高生&OBが試合をするかと思います(^^)

 お時間のある方は是非お越し下さい(^^)/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.10.21

〔2〕シナリオ・マイクロに続き、立論自作の段階へ

 宮城野高校の総合学習でのディベート授業は、予想以上に順調に進んでいるそうです。 担当の先生からのメールを引用します。

----- ↓ -- 1通目 -- ↓ -----

 ディベートをやったことがあるかどうか、聞いたら30人くらいの生徒が経験していました。

 その後、ビデオを見せて、要点を書かせ、ディベートので大切なことなどを聞いてみました。
 生徒はほぼ、ビデオを見て、要点を理解していました。すばらしかったです。

 合わせて、感想も書かせたら、「今までやったものとは、違ってびっくり、楽しみだ」という意見が多くてほっとしました。
 きちんと手際よく、説明して、大切さや楽しさを話せば、生徒は興味を持つのだなあとわかりました。
 ちょっとうれしかったです。

(中略)

 とりあえず、感触の良さを報告します。

----- ↓ -- 2通目 -- ↓ -----

 とても内容の濃いディベートの授業になっているので、先生方も大変ですが、前に1年生の時に指導をした先生からも、「こんなにきちんとやらなかったよ」といわれました。お互いに、本物のディベートを体感できるのは、幸せだと思います。

----- ↑ -- ここまで -- ↑ -----

 もう十分に感動ものです!

 さて、前回アドバイスした通り『5年1組』のビデオを見てもらって、生徒たちにディベートの概要を掴んでもらい、その後「年賀状」のシナリオ・マイクロディベート行なってもらいました。
 ここから先は、本番用の論題が与えられて、一から立論を作成する体験をし、それを用いた試合をしてもらうことになります。
 ただ、あまりに本格的にディベートの授業を進めただけに、「本番用の立論作成等を指導できるのだろうか?」という懸念が、先生方にあるようです。

#担当の先生が、ほかのクラスを指導する先生方に更に教えて、授業が進んでおります。

 私にとっては「そういう懸念を持つのか」と、私自身にとっても貴重な声を伺っているという実感があります。
 ただ私には、東北支部で毎年行なわれている入門講座、全国のディベート講座など、ここ数年参加し続けていることもあり、そういった懸念を解消するアイディアがある、という自信があります(^^)
 しかしそれを、メールでお伝えするのにちょっと難があったので、実際に宮城野高校に行って解説することにしました。車で5分くらいですから(^^;
 金曜日の午後4時~5時40くらいまで、お互いに忙しい中、行って話しができて良かったです!

 行ってみてまず、シナリオ・マイクロディベートの授業がうまくいった要因が分かりました。
 実は前回、先生に来て頂いた時に、池田修先生が出演された「『わくわく授業~わたしの教え方~』ディベートで伸ばそう“話す力”“聞く力”~池田修先生の国語~」(平成16年7月29日放送)のビデオを見てもらったのです。
 “ディベートを取り上げた授業が成立する”という事例を見て頂こうと思ったのです。 当然、池田先生のコメントや生徒たちの様子・発言から、ディベートの意義、授業のねらい、ポイント等、掴んでもらえたようです。
 そのビデオをお貸ししたのですが、ディベートの授業を担当される先生方が全員それを見たとのこと

 模範を見る→できる!
 教員は『わくわく授業』、生徒は『5年1組』

  ダブル効果だったわけです。

#ちなみに、池田修先生のシナリオ・マイクロディベートの授業ノウハウが
ビデオとDVDとして発売されました
#実物を見ていませんが、恐らく、今回の宮城野高校の実践が、
#その有用性を実証しているかと思われます!

-----

 さて、立論作り以降は、『宮城ディベート“楽しみ隊”』用に作成したワークシートを用いると、最後まで行くだろう、ということを伝えたのでした。
 このシートは、全国教室ディベート連盟の常任理事で研究開発委員長をされている太田昌宏さんが、「教室ディベート入門講座in新潟2004冬」で紹介して下さった「つばさプログラム」を原案としていますが、私なりの改良をしています。
 それは、一つのシートで、どの論題であっても、更には肯定側でも否定側でも使えるということです。

 つまり、生徒が同時に、複数の論題に取り組んでも、教員が準備の際に印刷するのは1種類(^^)
 宮城野高校の先生も、その有用性に大いに理解を示して下さりました(^^)

 メールで伝えにくかったのは、リンクマップの作成に関してです。
 太田先生が冬の講座で、非常に分かりやすく素晴らしい指導方法を教えて下さりました。それを宮城野高校の先生にもうまく伝えることができました。
 いつかWebにまとめたいです。

-----

 更に、『5年1組』を見せて『シナリオ・マイクロディベート』を行なわせた宮城野高校の各先生方が、今後ディベートのどういった点を踏まえたらより良い指導ができるのかをまとめたプリントを作成して持って行き、説明しました。

  「miyagino-support.doc」をダウンロード 

 恐らく、これができれば、地区予選を突破してディベート甲子園に出場するチームを育てることができるくらいな内容です。何せ、東北地区の代表校合同合宿等で培った内容の中から、本質的な部分を抜き出してまとめたつもりですから(^^)

 すると、「立論を作成させるにしても、いったいどういった構造の文章を作成させたら良いのか分からなくて心配していたのですが、これをみれば一目瞭然ですね」と言って頂いて、「をを、作成したプリントがビンゴで良かった」とホッとしました。

 また、“肯定的な質疑”について伝えたところ、とても感心してもらいました。
 「限られた時間で相手から情報を得るために、応答の量が少なくなる質疑をして、大切なところ聞くようにするということですね?」と、ちゃんと御理解頂けた質問が得られて、良かったです(^^)

 逆に、反駁の方法に関しては欠けていました
 そこで、先生が資料として持っていた教室ディベート連盟出版の本から、『反駁の4拍子』が載っている部分を探して示しました。
 なるほど、立論の構造、より良い質疑、反駁のスピーチのあり方、など、“スピーチの型”を教員側の伝えることが大事なのか、と思った次第です。

-----

 恐らくこれで、最後の試合まで授業が進むと思うのですが、引き続きサポートしたいと思います。また、授業の様子など、最後にお伺いさせて頂くことも約束してもらいました(^^) この実践、頑張ってWebにまとめたいです!

 ・・・一つ、情報が抜けてますよね。
    『本番用の論題って?』

 では、それは次回に(^^)

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2006.10.15

〔1〕『ディベートでの総合学習』をサポート

 【 それは 1本の電話から始まった 】

 「総合の授業でディベートを扱うのですが、最初の授業に見せるディベートのビデオをお借りしたいのですが…」

 宮城野高校で総合学習を担当される先生からの電話でした。
 毎年高校1年の総合の時間に、ディベートを取り扱うそうです。
 今年から担当することになったその先生は、昨年度までの授業案と、『授業の最初に見せるディベートのビデオ』とやらを渡され、授業の準備を始めたそうです。
 しかしそのビデオを見ても「これではディベートがよくわからない…」となり、困ったそうです。そのビデオはテレビ番組を録画されたものなのか、リサーチをする生徒の様子が映っているものの、実際の試合の様子がない…ですから、(競技)ディベートが実際にはどのように進行させるものなのか、全く掴めない、という状態になったとか…

 ネットで検索して、どうやら近くにディベートに取り組んでいる学校があることを知って、本校の私宛に電話を下さりました。
 ちなみに本校と宮城野高校は、お互いに目視できるところに校舎があります!

 【楽天の野村監督が田中将大投手(駒大苫小牧)に送った言葉…まさに“縁”!】

 最初に見せるディベートのビデオと言っても、“何時間の”授業案なのか、など、どの程度のディベート授業を考えていらっしゃるかによって違います。

 ちなみに

の3本が手元にあったので、準備をしていました。

 これら3つの違いについて、電話で説明するのはちょっと大変だったので、10/10(火)午後7時半(^^;に、お越し頂き、説明いたしました。

 すると、40人学級が6クラス、週2時間で、11月の3~4週までの計10時間も、ディベートの授業をして下さるとのこと!

 をを、そんなにもたくさんの生徒に、ディベートに触れて頂けるのか!

 【 落合・中日監督のように、感動で涙が出そうになりました! 】

 ということで、ディベートの普及を今年の目標に掲げている私は、宮城野高校の総合学習におけるディベートの授業が成功するように、授業作りのお手伝いをさせて頂くことにしました。

-----

 ちなみにその後、ディベートに関すること、指導の注意点など説明し続けまして、気がつくと午後9時20分、実に1時間50分くらいかかりました(^^; その長い説明を聞いて下さった宮城野高校の先生に感謝です。
 そしてディベートに関してその意義に理解を示して下さり、そして『おもしろそうだ』と言って下さって、本当に有り難いと思いました。

 その結果、下記のような授業を手始めに始めようということになりました。

1時間目:「5年1組の自由席席替え」のビデオを見せる。
     どちらが勝ったかを聞き、そちらを勝ちにした根拠を確認する。
     (勝敗判定の根拠を、複数人で議論させてもいいでしょう)
     「メモのコツ」を提示する。

2時間目:シナリオディベートを体験してもらう

3時間目以降:ゼロから立論づくりをしてもらう。
       (“楽しみ隊”方式を提案しようと思っております)
        その後、試合を行う。(形式等は未定)

-----

 さて、ディベートの授業を進めるには、どうしても論題を決める必要があります。
 それに関しては「他の先生と相談して決める」ということでしたので、まずは論題案を提示しました。
 今年度の北海道・東北【共通論題】の検討作業に近いのですが、授業作りということで、授業の準備が進めやすさを考え、既に立論や資料がある程度整っているものを基本に、22も提示しました(^^; (多かったですかね?ま、選択肢ということで(^^;)

◆東北共通論題として実績及び立論・証拠資料等が整っているもの◆

☆1.日本は裁判員制度を導入すべきである。
○2.日本は完全学校週5日制を廃止すべきである
○3.日本は動物園を廃止すべきである

北海道『ディベートアゴラ』で作成した立論及び証拠資料を活用できるもの◆

※共通論題とは違い、高校生が対象なので、科学的論題を外すことはしませんでした。
 ただ、「酒の自動販売機の廃止」は論題として耐えられないだろうと思いまして外しました。

4.地方自治体は中学生以上による住民投票制度を制定すべきである
5.日本は積極的安楽死を法的に認めるべきである
6.日本は医師にガン告知を義務づけるべきである
7.日本は炭素税を導入すべきである
8.日本は夫婦別姓制度を導入すべきである
9.日本は死刑制度を廃止すべきである
10.日本はごみ収集を有料化すべきである
 (↑仙台市でも検討されましたが、論題として耐えられるかが個人的には疑問)
11.日本はサマータイム制を導入すべきである
12.日本は小学校に英語教育を導入すべきである
☆13.日本は救急車の利用を有料化すべきである
14.日本はすべての原子力発電を代替発電に切り替えるべきである
15.日本政府は、全ての男性の正規労働者に、その子どものために育児休業を取
得することを義務付けるべきである。
16.日本はレジ袋税を導入すべきである
17.日本は遺伝子組み換え食品の販売を禁止すべきである

◆大衆論題◆(論題に関して学ぶというよりも、誰もが知っていて楽しくとっつきやすい論題にして、ディベートそのものを学ぼうという趣旨の論題)

○18.ドラえもんは22世紀に帰るべきである。
19.日本は国技を変えるべきである。(「柔道にすべき」がいいかも)
▲20.フグ田家は磯野家と別居すべきである。
▲21.すべての野球中継は延長放送を止めるべきである。
▲22.水戸黄門は、チャンバラをする前に初めから印篭を出すべきである。

〔記号について〕
☆…東北支部としてかなりオススメ。私以外の方からもサポートが得られます。
○…本校のディベート部員を放課後宮城野高校に連れて行って、演示させることができます。
▲…誰も取り組んだことがないため、現段階では不安です。

----- 

 さて、どの論題で授業がつくられるのでしょうか?
 本当に楽しみです(^^)

 この授業つくりの過程を、貴重な実践事例として、Webにまとめたいと考えております。

 それからももしも、総合学習にディベートを取り入れたという実践がネットにある、という情報をお持ちの方がいましたら、是非ともそのURLを教えて下さい。参考にさせて頂きたいと思います。

-----

 最後にまとめます。

 ディベートの授業つくりに最も大切なこと、それは

  ディベートを知っている人に電話をかけること!

 “電話をかけて下さった勇気”に、心から敬意を表する次第です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.10.10

「公判前整理手続き」をディベートにも

 私が作成した裁判員制度の肯定側立論をUPしたのには理由があります。

 この「公判前整理手続き」という作業を、ディベートに応用することができないか、という提案をしたかったからなのです。

 「公判前整理手続き」について詳しい情報は、立論でも活用した2006年8月13日更新:時事用語ギャラクシーを御覧ください。

 先日行なわれた、ライブドアの元社長・堀江氏の裁判でも行なわれましたね。
 私もニュースで見ていて、予備知識はありました。

 で、この「公判前整理手続き」が、裁判員の関わる全ての刑事事件で行われることが裁判員法に定められていますので、先日裁判所を訪れた際に総務課の方から当然、「公判前整理手続」についても説明を聞きました。

 膨大な資料の中には、本当に些細なものもあり、それら全てを裁判でチェックするのには、確かに時間のロスとなってしまうケースがあるとのこと。
 そこで、資料と論点の絞り込みをするのです。

 そして、絞りこまれた論点とは、「その論点に決着が付けば、有罪か無罪か、そして量刑に関してもある程度方向性が定まる」ような論点である、ということです。堀江氏の裁判に関しては論点が6つだという資料がありあした。

-----

 さて、この「公判前整理手続き」をディベートに応用することを考えてみましょう。

 ディベートにはかならず論題が定められています。

 立場は、肯定側と否定側と、決まっています。

 すると「ある論点に決着が付けば、自ずと肯定側or否定側が勝利する、となる論点をあらかじめ絞りこむことができる」と思われるのです。

 具体的に、今年度の北海道・東北【共通論題】の「日本は裁判員制度を導入すべきである。是か非か」で考えてみますと、

  1. 裁判制度は良くなるのか否か
    (≒裁判員制度は機能するのか否か)
  2. 国民に過剰な負担はあるのか否か

…ほかにもあるかもしれませんが、上記2つが今のところ考えられます。

 上記の論点を、下記のように決着付けることを考えてみましょう。

  • 裁判制度が良くなるのであれば、肯定側、悪くなるのであれば否定側。
  • 裁判制度が機能しなくなってしまうのであれば否定側(弁護士が足りない、もしくは弁護士に負担が大き過ぎる、らしい)。機能してメリットが生じるのなら肯定側。
  • 国民に過剰な負担があって、言うほどメリットがないのなら否定側。負担は許容すべき範囲内でメリットが生じるのであれば肯定側。

 ご覧のように、論点に決着が付けば、恐らく多数のジャッジが、論点の決着に従って肯定側か否定側かに投票すると思われます。

 以上のように、

  1. 適切な論点を選び
  2. どのように決着をつければどちら側に投票されるのか、の見通しを立てて
  3. 決着をつけるための証拠資料を探し
  4. 立論、及び反駁の準備を進める

ことが、ディベートの良き準備となるのではないか、と思ったのです。

-----

 このように考えると、「公判前整理手続き」を実際に行なう司法に携わる方々から、そのノウハウについて学ぶと良いのではないかな、と思う次第です。

 ディベートと法教育とのコラボレーションについて言われていますので、全国教室ディベート連盟の研究開発委員会で取り上げて頂けると有り難いな~と思う次第です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.10.09

悪意がなくても不適切な資料の用い方

 てんぱくさんよりコメントをもらい、自分の無知な…専門外のために誤った資料の使い方をしていることに気がつきました。もちろん、大いに反省しているのですが、実はこの問題は、一度は全国の教室ディベートに取り組んでいる方々に考えて頂きたいと思っていたことでした。

-----

 まずは自分の事例から。

>>2. 負担の少ない裁判が多くの人に利用されます。
>>公明党のホームページより引用開始。
>>「「時間と費用が掛かりすぎる」と裁判を敬遠する人は、結局、泣き寝入りや裏社会の
>>利用に回る。日弁連の元会長の一人は、本来、裁判で解決すべき紛争の2割しか司
>>法の場に乗ってきていないとして「2割司法」という言葉を残しているほどだ。」終わり
>> よって、国民の人権が更に守られるようになるので重要です。

>重要性2点目として読まれているエビデンスは明らかに民事裁判のものであり(「紛争」
>というのは民事の用語であり、裁判で解決すべき刑事の「事件」は100%司法の場に
>乗っているわけです)、重大な刑事裁判だけに裁判員を参加させる制度とは何の関係
>もありません。

 恐らく試合では、否定側から上記の指摘がなければ、「肯定側は資料を用いて立証した」となり、残ると思います。

 現在のディベート甲子園ルールでは、ジャッジが、自分の持つ専門的な知識を当てはめてこの議論を切ることは『介入』となり、してはいけないことになっていると思われます。

 ところが恐らく、聴衆の何人かは、或いは裁判員制度に関心があって予備知識もあるような方がこういった資料を用いた試合を観戦した場合には、「ディベートってやっぱり机上の空論なのではないか?」と思ってしまうのではないでしょうか。

-----

 過去に、似たような事例が幾つもあって、私自身「それはまずくない?」とか思ってしまった機会もあったのです。

 一番分かりやすいのは「携帯電話禁止」論題の時。
 「電車の中でみんなが携帯を使うと、電子レンジのようにものすごい危険な状態になる」という証拠資料を読んだチームがあります。
 その資料を使った学校の先生と話をしたところ「うちの学校の理科の先生も『じゃあ試しに電車の中でみんなで携帯電話を使ってみたら』と笑った」という話を聞かせてくれました(^^;
 私も物理の教員なので…(^^;
 ここには書けませんが、ほかにも幾つかの事例が思い浮かびます。
(自分たちに関しても今年、「アミロイド」の沈着については複数の方から指摘が(^^;)

 このように、本人に悪意が無いのに、資料と主張が合致していない=結果的に不適切な資料の用い方となっている場合にはやはり、ある程度専門的な知識のある大人が、そのチームを指導するなど、助言をするしかないと思うのですがいかがでしょう?

 しかしながら、更に私が問題として指摘したいのは、そういう証拠資料を聞き慣れたジャッジが、その(実際には)誤った資料の用い方が「誤っているとは思えない」状態になってしまった時…或いは、対戦相手が指摘しないために、その不適切な状態の立証を受け入れるケースが続く場合、先に述べた通り、ディベートが一般の方々・聴衆に“受け入れ難いもの”へとなってしまっているケースがあるのではないかということです。

 尤も、更に困るのは、ディベートのOBOGが、最初の事例にある私のように、実際の専門的知識がないために、後輩に誤った資料の用い方を伝授してしまっているケースでしょうか…。

-----

 今回、立論をオープンにして、ディベートに関しても法学に関しても専門的な知識を持つてんぱくさんが指摘して下さったからこそ、このような致命的なミスに気がつくことができました。

#この指摘をもとに、刑事裁判が迅速化することの実質的な恩恵について更に調べて
#資料を差し替えて、より確固たる立論に改良します。

 しかしながらこれが、ディベート甲子園の全国論題が発表されている時期で、各校がそれぞれの立論を中々オープンにしない時期ですと…上記に書いた“悪意はないけど不適切な資料の活用”がどんどん深みにはまるような気がするのです。

 これはディベートの普及にマイナスです。

 何か解決策が思い浮かぶ方、いますか?>全国のディベーターの皆さん

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.10.08

裁判員制度肯定側「裁判の迅速化」

 Blogの更新もできないほど忙しい日々を送っておりました。

 ですが、積極的に時間を作り、部活動は頑張っておりました。

 以前の部活動の記録で、みんなで担当を決めて、立論を作成することにしたことはお伝えした通りです。
 私は、肯定側立論で、SUB(メリットの2つめ)となる立論を作成したのですが…しかも手元に書籍系の証拠資料がなく、Web資料ばかりなのですが…良い証拠に恵まれて、結構まともな立論ができたと思います。

 どうぞ御覧ください。

----- (2分の原稿です) -----

 メリットは「裁判の迅速化」。繰り返します。「裁判の迅速化」です。

 現状の裁判は長いのです。
 公明党のホームページによると、刑事事件の第1審(地方裁判所)の平均審理期間は約3カ月です。
 裁判が長引く原因について、
資料:2006年8月13日更新:時事用語ギャラクシーの解説「公判前(ぜん)整理手続き」』より引用開始
「検察側の立証に対して、弁護側が反論するという構図で、月1回のペースでこうした法廷闘争が繰り広げられる。このため裁判の長期化が避けられず、複雑な事件では一審判決までに10年以上かかる場合も珍しくない。」終わり
 このことは市民にとって大きな負担を長く背負うことになるので、問題です。
 これらの問題がプランによって解決します。

 発生過程です。
 裁判員法によって、裁判員が関わる全ての刑事裁判で、「公判前(ぜん)整理手続き」が実施されます。すると、裁判は短期化します。
資料:先程の時事用語ギャラクシーの解説より引用開始
「裁判所は双方の主張をもとに法廷での争点を確認し、公判で持ち出される証拠を決める。それ以外の争点では争えない。また、証人の数や、原則的に連日開廷とする公判期日も決めるため、1週間程度のスピード判決となる。」
 よってメリットが生じます。

 重要性が2点です。
1. 裁判による負担が解消されることが重要です。
2. 負担の少ない裁判が多くの人に利用されます。
公明党のホームページより引用開始。
「「時間と費用が掛かりすぎる」と裁判を敬遠する人は、結局、泣き寝入りや裏社会の利用に回る。日弁連の元会長の一人は、本来、裁判で解決すべき紛争の2割しか司法の場に乗ってきていないとして「2割司法」という言葉を残しているほどだ。」終わり
 よって、国民の人権が更に守られるようになるので重要です。

-----

 これで試合を度々行なっているのですが…生徒の実力もまだまだなので(^^;、今のところ一度も負けていません。
 負けていないのは、どちらかというと、否定側立論への反駁が成功しているからだと思っています。先日裁判所に行って説明して戴いたことは、裁判員制度を実施する上で裁判所側が配慮しようとしていることですから、デメリットを小さくすることに直結する内容なのです。
 一方で、立論もしっかりと、●→○の基本に忠実に作成しました。裁判員制度によって問題を解決するのと同時に、プラン後の世界は良いものになる(重要性の2)という形で、○を強める形にしております。これにより、2反で比較する時も、メリットが重要であることを強く主張できます。

… … …

 ですが実際には、本校OBの話を聞くと、「固有性がない」ということで大きく減じられる“はず”のメリットなのです。
 もちろん「そのメリットは裁判員制度のメリットではなく公判前整理手続きによるメリットで固有性がない」という反駁が考えられるのですが、実際のところ、裁判員制度が大きな動機となっていて、法律により、裁判員が関わる刑事事件の全てで公判前整理手続きが導入されるのですから、裁判員制度に固有のメリットであると“私は”考えています。(逆に言って、裁判員制度という動機がなければ、公判前整理手続が多く行われるようになるとは考えられないと思っているのです)

 上記のようなことも含め、もしよろしければ、この立論に反駁を加えて頂けると幸いです>全国のディベーターの皆さん

 なお私は、実際にはこのメリットよりも、E藤君が準備している『開かれた司法制度の実現』の方が、メリットとしては強い(裁判員制度を導入する本質的な意義がそこにある)と思っているのですが…中々うまく作れません。証拠はあるはずなのに、良質の資料に出会えていないのかもしれません。
 このことに関して情報があれば、是非ともお聞かせください。>詳しい方

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2006.10.07

TVチャンピオンで動物園、そこには…

 学校の講習から帰って来ました。雨も小振りになり、風もおとなしくなっています。

 パリーグのプレーオフは民放TVでやってませんでした(^^;

 代わりに、テレビ欄で私の目を引いたのは、TBCテレビで放映されていた『TVチャンピオン』でした。

 『TVチャンピオン』はTV TOKYO系ですよね。宮城県には系列局がありません。
 ということで、古いものが放映されていました。

 それが全国動物園王選手権

 ほらね、今年の動物園はトレンドだったんですよ(^^)>全国の中学生ディベーターへ

 更に出場者を見てみると…いました!『市民ZOOネットワーク代表理事の牧 慎一郎さん

 全国の中学生ディベーター及び関係者の皆さん、市民ZOOネットワークさん及び市民ZOOネットワークのサイトにはお世話になりましたよね(^^;

 ・・・というか、優勝して初代チャンピオンじゃないですか! すごい、すごい!>牧代表理事さん

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2006.09.22

明日の午後空いていたら…

 更に仙台近郊の方しか×なのですが…

 一緒にディベートを楽しみませんか(^^)?

 『宮城ディベート“楽しみ隊”』 久々の例会です。

 移転して新規オープンの仙台市市民活動センターで行ないます。
 15:15~17:45です。
 中高生&OBOGが『裁判員制度』に関するディベートをしてくれます。
 『メモの取り方とその効能』ということで、メモに関するレクチャー&意見交換をします。

 ディベートのスキルが、皆さんの社会生活のプラスになればと期待しての例会です。

 このようなレクチャー&意見公開付きの例会を、月1回で計5回、来年の1月まで継続させます。明日が×でも、是非来月お越し下さい。

 また案内します(^^)/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.09.11

史上初のネット上音声ディベート=Skype作戦成功

 以前より予告しておりました、音声によるインターネット上のディベート、昨日、成功させました!

 Skypeの会議通話機能を用いて、札幌の岡山さん、田巻さん、仙台の私、阿部正臣君、そして東京の青木さんの計5ヶ所を結んでのディベートでした。

 しかもそのスピーチ音声がデータとして記録されているんです。

 編集したものを公開するページを、私の作成する『ゼロからのディベート』内の【 こちら 】に作成いたしました。

 ファイルのサイズが大きいのですが(^^ゞ、順番にお聞き下さると幸いです。

-----

 この実践により、地理的な距離等を越えたディベートが可能となりそうです。
 東北の各地、札幌以外の北海道の方々、その他・・・可能性とメリットはものすごく大きいことでしょう!

 是非とも、いろいろなところを結ぶディベートの実践に育てたいのです!

 そのための情報、ご助言、励ましの言葉など、専用掲示板のこちらのトピックに書きこんで頂けたら幸いです。m(_ _)m

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.28

【共通論題】ワーディングに時間がかかります

 先程北海道支部側から連絡が入りまして、北海道・東北【共通論題】のワーディングのためのリサーチをしてみたところ、詰めるべき点が見つかった、とのことでした。

 そこでワーディングを確定させるのが水曜日以降になってしまうそうです。

 ただ、裁判員制度を論題にディベートを行うことは間違いありませんので(^^)、そのままリサーチや準備を進めてて頂けたらと思います。

 より良いディベートを展開してもらうために、御理解のほど、宜しくお願いいたします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.27

裁判員制度、そしてディベート自体の情報を発信

 『ゼロからのディベート』に、裁判員制度のディベートを準備を進めるためのページを作成しました。必要な方はどうぞ参考にして下さい。

 ただ、「これをご覧になって、ディベートの準備の参考にして下さい」と案内しても・・・「そもそもディベートの準備ってよく分かりません!」という方には、情報を活かして頂けないのですよね(T_T)

 全国大会に出場するためとか、全国で勝ち上がるためなどの指導というのは、“1から2、3へ”と、完成度を高めていく指導になります。
 逆に大変なのは“ゼロから1”を生み出す指導です。

 そしてこの“ゼロから1”を生み出す指導が構築されなければ、ディベートは普及しません

 “ゼロから1”を生み出し、ディベートの仲間を増やすために作成してきた『ゼロからのディベート』なのですが、その『初級編』のページですら「ちょっと難しいのではないか…」と思われるようになってしまいました。

 そこで、私が各所で体験したディベート入門講座の内容をまとめて、「超初心者用 ゼロからのディベート講座」のページを作成しました。

 こんな私ですがここにきてようやく、『宮城ディベート“楽しみ隊”』と、丸森西中学校での指導の経験を経て、参加者に短時間で、要点を踏まえた立論の作成にまで至ってもらう指導のやり方ができるかな、と思えるようになりました。

 岡山先生の『反駁の方法』にもあるように、ディベートは立論ができて、試合をしてみた後からが大事だとは思うのですが、やはりまず、一番最初の試合をするための立論を、ゼロから作って頂けるまでを導くページが必要だと思うのです。

 今回準備した裁判員制度のページに、それを活用させて、多くの人にディベートの“最初のハードル”を越えて頂けるようにしたいと考えております。

 何度か述べている通り、今年は「ディベートの普及に取り組む」のが目標です。
 応援やご助言を頂戴できたらありがたいです。宜しくお願いたします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.26

Skypeでディベート、実験近し!

 いよいよネットワーク上で、音声でのディベートが展開されるのかも、と思ってしまいました。
 昨日、Skypeを用いた初通信を、自宅宛の妻(一般電話へお試し5分間無料が付くんです)、北海道の岡山先生、関東甲信越支部のふるさんと成功させました(^^)
 いやあ、すごくクリアに相手の声が聞こえます。すごいすごい。

 さて、Skypeを用いたディベートをするには、Skypeの『会議通話』機能を使う必要があります。岡山先生も1対1の通話しかしたことがないとのことでした。
 そこで岡山先生に「では会議通話をいつ試しますか?」と聞いたところ・・・二人の予定が合わない(^^; 私も学校が始まって、夜の帰る時間が遅いなど…。

 今日北海道で、ディベートアゴラの例会があるようですので、日程調整をしてくれるはずです。

 また、『会議通話』を試した後、いよいよ実際にディベートを実験してみよう、という話になっています。
 記念すべき最初の論題は、今年度の北海道・東北【共通論題】の『裁判員制度』に決まりました!
 ディベートアゴラのページに、肯定・否定の両立論と、証拠資料があります(第9回のものです)。

 また、外部の方々にディベートの様子をお伝えできるように、Skypeの通話を録音できるソフトを用いよう、ということにもなっております。
 ただもしかすると、音声ファイルが大きくなってしまうかもしれないので、公開・配布の方法には工夫が必要かもしれません。

 少なくとも、肯定・否定の両ディベーターと、ジャッジ兼タイマー係が1人の計3人がいればディベートができます。
 すると、私と岡山先生と・・・あと一人、記念すべきSkypeディベートに参加したい、という方いませんか~?
 なお恐らく、岡山先生がジャッジ(立論の作成者なので…)だと思いますから、私との対戦になるかと思います。 お手柔らかに(^^)
 参加希望の方、どうぞコメントを下さい(^^)/

 では、ベガルタは後半15分、まだ1点ビハインドなのですが、ここから夕食ということで、一旦失礼しますm(__)m

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.24

(2-2)数字を捨てた重要性:字数削り

 「重要性1:節約。
  発生過程1の資料から、確実に節約ができるプランの実施は重要です。」

 数字がない!
 ディベーターの皆さん、そしてジャッジの皆さんはどう思うだろうか?

 「数字が入っていないから重要性は分からない=評価もできない」というジャッジの方は…恐らくいないと思うのですが・・・いざ判定を下す際には、数字が入っていて明確な重要性・深刻性を採りますよね?
 「そんなことはない」とおっしゃるジャッジの方もいらっしゃるかもしれませんが、僕は今年の試合の講評の際に「最終的には**兆円という額の明確だった~~側の主張を採り、~~側の勝利といたします」という講評を何度も聞いているのですが…。(言われると今年は、関東と東北しか見ていませんが…)

 繰り返すが、上記重要性1は数字が入ってない。
 ですが当然、会津のメンバーは、節約できる額を知っている。
 事実、準決勝でF木君は、削減額の試算を1反で述べている(民主党の試算+スケールメリット)

僕「例えば『自民党は9.5兆円削減できると試算している』ということをちょろっとでも言った方が良くないか?」
H田君「では質疑きかれたら、~~と根拠を言って**兆円の削減ができると答えたらいいですか?」
F木君「いや、数字は答えないでくれ。ジャッジが数字に引っ張られるから。

 をを、すげえ!リーダーシップを発揮して後輩のH田君に指示を出したぞ!
 そして、数字を捨てた戦略に挑もうとしている

 もう少し解説する。
 会津の立論には、確かに数字はある。保育園の待機児童が全国に2万3千人、というものだ。
 ただし、この待機児童数がプランでどのくらい減少するのかも述べてないし、そもそも「2万3千人のために重要」とも言っていない。

 節約に関しても同様だ。
 これに関しては僕も「質疑を受けたら『**兆円の節約ができるという試算がありますけど、必ずしも額面通りの節約ができるとは限らないのですが、それでも節約できることは確実です』という答え方をした方がいい」という話をした。
 数字を守る必要はないという方向性はF木君のイメージと一緒だが、F木君は更に1段階上を行っている。

 ここに至るまでの、F木君が重要性に関して悩んだ経緯を知っているだけに、驚きをもって受け止めた。

 ここで改めて、会津の立論を『●○』で理解したい。

●…現状では国のコントロールがあって、より良い行政ができない
↓…プランで自主的な行政が可能となる
○…節約が可能+地域のニーズに答えられる+失敗を取り戻すチャンスと権限がある

 会津高校の立論は、○の部分、即ち「プラン後の世界は何が良いのか?」という点で揺れた。春の交流大会以降で例えば「地域主体の行政は民主主義の本質である。」「例えばサマータイム制を導入することができて、5千億円の利益が考えられる」などがあった。 様々な重要性を挙げたが、相手から反駁を受けて、○が評価されることは少なかった。
 代わりに、がなくなること自体は間違いない。問題が解決するという部分は確かにメリットである」と評価されて勝利することも多かった
 また、「仮に失敗しても取り戻せる」という会津のスタンスも、ジャッジが評価してくれるケースが多かったので、ジャッジに確実に伝えるために最後に言いたい、とF木君は言っている

 ここで僕は、正直、思った。
 ディベートをする際の重要性・深刻性は「悪くいえば、ジャッジのご機嫌取りみたいだなぁ」と。
 何度も言うように、ディベーターが頑張って主張しても、受け取りはジャッジ次第。すると、ジャッジに評価してもらえた部分を立論にフィードバックする形で、改めて立論で上手にジャッジへ伝える。特に重要性・深刻性で述べられる“価値”は普通、個々人によって評価が左右するので、どうしても「ジャッジに合わせる」形になっちゃうのかな、と。

 でもここでF木君は、敢えてジャッジに合わせず、数字を排除することによって本質的に大事なことを伝えようという戦略を取った。(システムが生み出す)量ではなく(システム自体の)質で勝負する、というものだ。本校ほか何校かがチャレンジして、いつも数字に負けていた印象があるのだが…。ただその意図が理解出来ただけに、その場の僕は、その方向性に何もコメントすることができなかった。恐らく、論題が発表されて以降、地区の交流大会、地区大会で試合を重ねてジャッジから講評をもらいつづけ、合宿等での練習試合を重ね、関東、東海の大会を見学し、全国でも試合を積み重ねてきた結果としての見解がそうなのだから、僕が口をはさむ余地はそこにはないのだろうと思った。

-----

 7分間で字数を削るといっても、大したことはしていない。

 「1点目」「2点目」「3点目」→「1」「2」「3」(ナンバリングの簡素化)
 「~~というように考えられます」→「~~となります」(断定表現を用いる)

 その他、繰り返しの表現を避けるなど、枝葉の表現を簡素化することが主だ。

 ただ、こういった作業は、慣れている人と慣れていない人とで、差が出やすい。
 僕は、特にオンラインディベートで字数制限があるディベートを、何度も経験しているので、同じ意味で文字数の少ない日本語を用いる経験が多かった。また口頭のディベートにおいても、同じ意味で音の少ないものを用いて(「コストカット(6音)」→「節約(4音)」など)、少しずつ時間の節約を積み重ねる経験も多くしていた。

 結果として、立論のキーワードは全く変更せずに、重要性を付け加えた分の字数を減らした。(重要性1の追加前よりも、僅かに減らすことに成功していたかも…)

 会津高校の立論の用紙は2色刷りで、ジャッジに強調して伝えたい部分が赤になっている。恐らくH田君は、そこは意図的にスピードを落として読むのだろう。
 「赤の部分は全くいじらずに、黒の部分だけを変更して字数を減らしたよ」とH田君に言ったら、H田君は少し安心したような表情をしたような気がした

-----

 ちなみに朝、会津の部屋でF木君が「先生の持っているプリンターが“東北標準”になりましたよ」と言った。
 僕は自宅用に、Canonの『iP90』を買った。ヨドバシカメラで聞いたところ、エプソン等の他社では、このような小さいタイプのプリンターを製作していないらしい。
 確かに「全国にポータブルなプリンターを持って行けたらなあ」と思っていたので、「全国には持って行けるな(^^)」とは思っていた。
 これを合同合宿等に持参していて、能代や会津の立論等をプリントアウトする機会が度々あった。(頂戴したデータは消しています。互いの信用のために(^^))。
 すると、全国までの一週間の間で、会津も、能代も、同じプリンターを買ったらしい。
 いやはや、あなたたちの熱意には感心する。お金はどこから出たんですか?
 と同時に、コンピューター等のメディアの活用能力は、このディベートの取り組みの中で、知らず知らずに身につくものだろう、とも思った。

 Canonの『iP90』は、A4までの出力が可能。小さいくせに白黒だと早い。カラーも出せる。これは重宝する。
 会津の立論が、会場においても2色刷りでやっていけるのは、このプリンターのおかげだ。

 昔話だが、僕が最初に本校の高校生を引率したのは、第2回大会。
 その時、どの証拠資料を持って行けば良いのか分からず、旅行かばん2つにイミダス等の書籍系の資料を全て詰め込んでキャリアーに乗せて移動していた。ビックサイトからの帰り道、ゆりかもめの改札を通るのがえらく大変だったのを覚えている。

 今は、ノートパソコンに小型プリンターにUSBのメモリースティックだ。立論等で使っている資料等は当然コピー等で全て持参しているのだが、新聞の切り抜きやほかの資料・書籍は十分に精査されたものしか持って行ってない。(今回は十分に足りていました)
 それでも足りない資料は、宿でネットから探して、プリントアウトしている。
 (お気に入りにURLは入れてあるので、「あれが欲しい」と思った時点ですぐに対応できました)

 本当に、時代は変わるもので、便利なもの・小さなものが開発される。
 開発して下さる方もすごいし、それらを目ざとく見つけて教えてくれる人もいる。
 そういった方々への感謝の気持ちを忘れない自分でありたい。

 ディベートに取り組むことは、社会的なスキルアップをすることであるような気もする。
 とにかく、すごいディベーター仲間に囲まれているものである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.21

(2-1)重要性の追加、僕との対立、問題の解消

 会場入りした僕は、会津の面々を控えの会場の奥に見つけて、歩み寄った。
 以外と元気そうな表情に少し安心する。

 「立論できた?見せて」と、限られた時間の中、本題にすぐに入る。

 どうしても、付け加えて欲しいことを見つけてしまった。
 2点しかなかった重要性である。

 「この重要性にさ、コストカットできることが確実で重要だ、ということが入らないかなあ」といった提案をした。

 それに対するF木君の反応は早かった。
 「先生、既に2600文字を越えているので、新しい内容を付け加えるのは無理だと思います。」

 をを、今日はじめてF木君と僕の間で意見が対立したな、と、正直思った
 断っておくが、対立は悪いことではない
 ただし、ここでディベーター的に対立が解決できることが「対立は悪くない」と言える前提だ。
 ディベーター的に解決するとは

  • 対立する根拠を見定める冷静さと分析力が必要
  • 対立を解決する提案ができる能力が必要

対立がチーム内のケンカ=相手を批判・否定する材料として認識されてしまうのでは、全くの逆効果になるだろう。

 僕の頭の中では、次の3点が頭にあった。

  • 関東予選を見学した際にあるジャッジが「コストカットできること自体が重要だ、といった主張があれば、メリットの評価が変ったと思う」と言った講評が強く印象に残っていたこと。
  • 道州制の導入は、国のあり方を変えることであり(本校のW妻が毎度強く主張していた)、それによって行政がスリム化され、コストカットが生じることは間違いがないこと。
  • 上記をジャッジのフローに残してもらう策を講じる方が、ディベートとしては間違いなく良いと考えられること。

 同時にF木君の主張は「立論をこれ以上長くすると、立論者に負担をかけると同時に、早口ディベートとなって“わかりやすさ”からは遠ざかる」ということであり、それはその通りで、尊重すべきものだ。

 ここで、ディベート的に解決策を互いに提案する。

僕:「短い文章の重要性を付け加えたらいいんだよ。『重要性は3点です』と言えば、ジャッジは必ず3つ書いてくれるから。その“ジャッジがフローに残してくれる”ことが大事だよねぇ。」
F木君:「その話題が議論になったら、発生過程1の資料で『無駄を省く』と言っているので、それを引っ張ることを考えてます。」
僕:「(様々なジャッジを思い浮かべて)資料中の表現をフローに書いてくれているとは限らないよ。(一方でラベルをとらないジャッジはいないので)」

 次に、東北地区代表校合同合宿の議論の結果を持ち出して言った。

僕:「財源と権限、片方だけでは、メリットは成立しないんだよね。プランによって『主体的な行政ができる』となっても『財源がなければできませんよね』と反駁されると、困るよねぇ」

 F木君は、僕の話の趣旨を理解してなお、字数が増えることに抵抗を感じていたと思われる。それだけ、「適切な文字数で分かりやすいディベート」を追求していたのだろう。僕の提案は、F木君のディベートに対する方向性は間違いないことを認めた上での提案だ。

 一方でF津君の方は、僕の提案に賛成の気持ちが強かったと思われる。
 これは後になって考えたことだが、準決勝での能代高校との対戦が影響していたと思われる。肯定:会津3-2能代:否定のギリギリの勝利。その試合を見ると、肯定側第二反駁のF津君のスピーチは、「負けてもおかしくない」と本人も思っていたのかもしれないという印象を持ってしまうくらいに、苦しそうだった「財源不足」を否定側から出されて論点になった場合には、はっきりと「コストカットができる」という、道州制に本質的な切り札を提示できる必要があることを感じていたのだろう。

 このような流れの中で、重要性が追加する方向性で話が進んだ。

 次に僕が、F津君に聞いたのは、重要性のラベルだ。

 「君たちの考えることを端的に表すのは、「コストカット」と「節約」と、どっちだ?」

 この質問には、僕の二つの考え方が含められている

  • ディベートは、言葉の競技であることを、合同合宿で気付いた。わざわざ遠方より参加して下さった青森県風間浦中学校の阿部俊一先生が本校の中学生に「キーワードとキーセンテンスを、抑揚やスピーチの速さを調節することで確実に伝えることによって、分かりやすいスピーチになる」という指導を見てからだ。さすが国語の先生の視点で、コミュニケーションは国語の領域であることを改めて知らされた。大会一週間前に気付けたことに感謝したいし、このことは今後のディベートの普及に活かせると思った。
    ということで、誤解がなく、より確実にジャッジに伝わる言葉を選択することが大事だと考えた。
  • ディベートは、ディベーターの考えを表現する競技だ。
    僕の考えを押し付けて主張してもらっても、勝てない。(本校でも失敗例多数!それは重々自覚済み!)
    彼らが今まで取り組んできたものを表現するのにふさわしい言葉を、彼ら自身に選んでもらうことが大事だと考えた。

 F津君は、「僕たちが主張したいニュアンスに合っているのは『節約』だと思います」という返事だった。F津君は、意味合いの近い2つの言葉を比較し、選択した。こういった地味な作業がディベートでは大事だ。それができたF津君はすごい。かつ、『コストカット=6音』よりも『節約(せつやく)=4音』の方が短い。この短い音の言葉を選択する作業を積み重ねて、分かりやすい立論に改良する…これも、試合に近い際の準備として大事だ。

 「確実に節約ができるプランの実施は重要です。」

 付け加えてもらったのは上記の文面だけだったが、F津君が「発生過程1の資料を引っ張るためにも『発生過程1の資料から』と加えますか?」と提案してきた。議論の繋がり(リンケージ)も更に分かりやすくなったと思ったので、「さすがF津君」と言って、そのようにしてもらった。

 次に、この重要性をどこに加えるのか、ということが議論になった。

僕「読み終わらないことも考えて、重要性の3にしようか?」
F木君「いや、重要性の2(結果として3)は、僕たちが主張したいことなので、最後にしたいです。入れるなら1だと思います。」

 ここでも対立が起きた(^^)
 でも、ここはF木君の主張が尤もだと思った。
 この重要性は1に入ることとなった。

 ここで実は、F木君の主張は、ディベートのセオリーを一つ崩している
 『大切なことは先に述べる』というセオリーだ。
 会津の立論は、チームとして一番聞いて欲しい内容を一番最後に置いているのだ。

 ただ、一般的な話として、大切な話は最後に言った方が、印象に残る

 この差はどこにあるのか?

 実は、この答えは、東北地区で行なった初心者講習会の昼休みに、東京から講師として来て下さった太田さんから頂戴していた
 「(授業における教員の話など)最後まで聞いてもらえることが前提としてあれば、大事なことを最後に言うことが許されるのではないか」

 …まさに立論。全員が確実に6分聞いてくれる。
 但し、立論者が全文を読み終えることが前提だ。
 ここでも、立論者の能力が問われる

 なお、“大事なことを最後に言う”ことが成功していることは、決勝の講評で証明された。
 嶽南亭主人さん:「肯定側のスタンスは、明確でした。(立論の最後に述べている)『失敗するリスクがあってもなお、地方に任せてみよう』というものです。」
 ほら、“重要性のところにある内容”を“スタンス”という大切な要素として捉えてくれている!

#なお、否定側のスタンスもちゃんとジャッジに伝わっていましたよね。
#…野球の甲子園にも劣らない、良い決勝でしたよね(^^)

-----

 非常に熱いやり取りの末に、一つの重要性が加わったのだが、ここで感じたことをまとめる。

  • 重要性の提案は、会津のメンバーが考え抜いたこと(そりゃ、春からずーっと一緒に取り組んできたのですから理解できますよ(^^))を確実にジャッジに伝えるための提案であり、会津の主張を変更する要素は全くなかった。これが良かったと思う。
  • F木君は特に、早口を避けて分かりやすいディベートをすることをとても大切に考えていた。これは僕も大事だと思う
  • 会津のメンバーは、主張したい内容=ジャッジに伝えたい内容がはっきりとしていた。それが形成されたのは、重ねてきた試合の結果、見学した試合を積み重ねた結果、多くのディベーターと議論した結果であることは十分に理解出来た。(←次回更に解説します)

 そのまま決勝に向けて頑張れ、と後押ししたくなるチームだと感じた。
 ただ、そのためには後少しの議論と、後少しの手助け(字数削り)が必要だった。

僕「あと何分、作業することが許される?」
F木君「10:35分までで、7分ですかねぇ」
僕「わかった。7分だけ、字数を削る作業を手伝わせてくれ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

決定【共通論題】『裁判員制度』

 昨日、北海道側の担当者と最終調整して、確定させました。

 2006年度 北海道・東北【共通論題】
 『日本は「裁判員制度」の導入をするべきである。是か非か』

 この論題に選定した理由が、ねずみさんのページにも理由が書いてあるのですが

  • 肯定否定のバランスがとれている。
  • いままで取り組んだことのない、新しい論題である(新規性)
    (救急車ですと、中学3年生が中学1年の時に取り組んでいます)
  • 現実社会においてホットな議論であり、議論しがいがある

 また「裁判員制度」の定義ですが、現在国が導入しようとしているものです。(そのようにワーディングを検討する予定です。恐らく付帯文が付くと思います。)
 定義がズレることにより、議論がおかしい方向になってしまうことはないと思います。

 そうすると、プランは自ずと決まってきます。仮に追加プランを考えてみても、ごく限られてくると思います。
 ですから、メリットとデメリットだけを単純に考えれば良いことになります。

 肯定側立論は、政府系のWebサイト等をご覧戴ければ、すぐにでも作成できるのではないかと思います(^^) 楽そうですね~
 どこかオススメのサイトがあれば教えて下さい。

#今年国が提案した『道州制』を、全国のどの学校も使っていなかったのとは大違い(爆)

 私からは『裁判員制度』のページを紹介します。ここが肯定側のベースになるかな(^^)

 ただ、否定側の資料が中々見つからないような気がしてなりません。
 専門雑誌の力を借りるしかないかなぁ?

-----

 今年、全国に向けて取り組んでたことを、この論題に活かしてみたいと思います。
 またその取り組みを、こちらのBlogや『ゼロからのディベート』で公開したいと思っております(今週木曜日以降の予定)

 更には、北海道と東北でそれぞれ準備したもの(リサーチの結果等)を、wikiシステムを用いてまとめたいと考えています(設置をして下さったねずみさん、ありがとう!)。事前準備の分担です。この点でも楽をさせて頂きます(^^)

 全国のディベーターに向けて、ディベートが上手になるコツをたーんと発信できるように頑張りたいと思います!

 僕が「余計な仕事で忙しくならないように」って祈っていて下さい!

#“余計な仕事”とは何?その定義は難しそう…
 要は、情報発信が妨げられるまでに仕事の量が増えないように、ということだなぁ…

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.20

(余談)3日目にどうする?&私をどう思う?

 (1)~(5)と、ずいぶんと長々と書いてしまいました。
 これが、2時間20分、会津のメンバーと議論した内容及び背景やそれまでの経緯です。これらを踏まえなければ決勝戦のスピーチの本質的な意味合いについて説明できないなぁ、と今でも思っていることと、実際に何をどう考えて何をしたのかをドキュメントにしてオープンにしてみることに一定の意義があると思っております。

 さて、会津の会議室を出たのが7:20。私は朝食を取り、荷物を全部まとめて、会場へ出発及び仙台へ帰る支度を整えました。

 「・・・高校3年生は、会場に来るのか?

 大会3日目にディベートの試合をするのは、ごく限られた学校だけです。
 その他多勢の学校は、決勝戦を見学することになります。尤も、閉会式まで出席するように、全国出場校宛の文書に書かれていますから、閉会式には全ての学校が参加していることが前提になっていますよね。

 ですが、メンバーに高3がいる場合には「先生、(朝から会場に行くの)勘弁して下さい」と言われるケースが多いです。まあ、ここまで情熱を燃やしてきたものに終止符を打たれた心情は察して余りあるのですが・・・。甘いですかねえ?

 で、今年の高3ですが、ラバーズのS藤君は夜に同じ宿の青雲の方々と、ロビーで語り合っていたようで、それはそれで良かったのではないかと思います。
 で、部長のW妻君なのですが、前日はブルーモード全開です。何せ、一緒に合宿もした同じ東北地区代表の会津と能代が全国の準決勝まで進出したのですから、差を付けられたという現実を受け止めなさい、というのはちと酷だとは思いました。尤も、相手の良い部分を学んで、自らの向上に繋げられるような性格であったなら、もっと良い成績を収められたのではないかと思いますが…それでも中2の時から比べたら格段に良い青年になりました。そして当日、「一晩経ったらすっきりした」とのことで、9:15に全員揃って宿を出ました。
 ちなみに、高2以下のメンバーで来ている時には大抵「来年のために見ておこうぜ」と言えば全員来ます。今回も、中3の2人と高1のメンバーは、決勝を見学したいという意志をもって、会場に向かっていました。

-----

 これは、全国から帰ってきてからのW妻君の質問です。
 「先生、準決勝で能代が勝っていたら、夜に手伝いに行ったのですか?」
 なるほど。意図が分かる質問でした。
 恐らく、能代の宿には行ったと思いますが、手伝えたことは今回の会津のものより少なかっただろうと思います。なぜなら能代高校は、部員も多くて、選手外のメンバーによるサポートも多いからです。更にOBOGが列挙してサポートしていますので、選手その他の皆さんの負担が小さくなるような雑務的手伝いとか、質問に答えるくらいの役割しかこなせなかったと思われます。

 会津高校は、部員が7名のみ(一人残念ながら当日来れず)で全国の決勝まで勝ち上がっています。今回は彼らの師匠の藤田先生もお越しになれない状態で、対戦相手のフローも満足に取りに行けないような状態でしたから、本当に立派です。
 (1)で書いた通り、朝の準備をしていたのは選手の4人だけですから、部屋であれだけの量を語り合えたのかもしれませんね。

-----

 ちなみに、前回の道州制の時には、本校は東北予選で負けています。
 その時に、僕を頼って指導を受けてくれた宮城学院が優勝し、全国に進出しました。
 妻ほか、多くの人によく言われました。
 「なんでライバル校を自校よりも強くするの?
 ・・・いや、ディベートの基本しか教えていないんですって!本当に!

 一昨年の本校は、予選で3戦全勝でしたが、決勝トーナメント1回戦で駿台甲府に敗戦・・・スコアを告げられた瞬間に「あ、終わった」と、あっさりと、それ以上何もできないという現実を突きつけられるのがディベートなのだという、競技の持つ無情さを痛感した瞬間を、今でもまだ覚えています
 一方で、見事に勝ち上がった能代高校の準備を、幕張プリンスで手伝わせてもらいました。それを当時の高3はかなり批判していました。「なぜライバル校を強くする?何がおもしろいのか?

 今年も毎年と同じで、東北ディベートネットワークでは5月に交流大会を開催しました。参加校にはできる限りのアドバイスをしました。東北予選の前に、河東中学校へ練習試合に行けば河東中・会津高に指導をしました。丸森西中へ行って指導しました。宮城県の中学参加校の練習試合を組んで指導しました。東北予選後は、合同合宿に来れない河東中へもう一度出向いて、5年目を迎える代表校合宿を終えて、全国を迎えております。

 全国では、5年間部活動を継続させたW妻君の試合を3試合、全敗でしたが、最後まで見届けました。その後で、藤田先生との約束通り河東中のサポート、そして勝ち残った会津高校のサポートに移るわけです。

 願いは一つ。
 本校に、本校が無理なら地区の学校に、より良い議論を繰り出してもらいたい

 論題の本質に迫る議論を展開してもらうことが大切。願わくは、それによって勝利を獲得して欲しいとは思っていますが、前にも書いた通り、受け取りはジャッジ次第です。

 でも、論題の本質に迫る議論は分かりやすいですし、ジャッジがその議論を無視できないはずなのです。ジャッジが無視できない論題の本質に迫る議論を繰り出せることができれば、誰がジャッジであれ、勝ちに近づくことができる。分かりやすく勝つディベートが理想ですよね。

 なお、機会があれば、他地区の学校さんにも良い議論を展開してもらうためのアドバイスをするのです。昨年は全国大会の前日に、東海高校さんと練習試合をさせてもらいました。。次の試合でジャッジをさせてもらって、豊田高専さんにアドバイスさせて頂けました。僕にとっては貴重な体験でした。

 今年も、前日入りして練習試合?などの話題も実際に出ていたのですが…やっぱり気まずくないですか?
 私を必要とする限り、より良い議論のためのアドバイスをするとは思うのですが、公平性が保たれますかねえ?ある学校にとっては良いこと。ある学校にとっては余計なお世話。すると自分の学校だけ指導せよと?それって閉鎖的とか言いませんか?

 そうそう、思い出しました。東北予選で負けた年は、全国でジャッジをさせて頂きました。最初の試合、渡辺徹さんが主審で、僕は副審でしたが、マイナージャッジでした。でも徹さんから「そういう解釈もあり得ますね」と言って頂いて、ホッとした記憶があります。その後で、その理由を持って若狭高校さんの席に行って、若狭高校の皆さんに熱くアドバイスさせて頂きました。その時、時間が空いていたことと、渡辺先生と知り合いであったことが大きかったです。ジャッジですと、ジャッジをさせて戴いた学校さんに「今回はここがまずかった。次に試合をするのであれば、こういうスピーチをすれば更に良い」と、地区の枠を越えてアドバイスしやすいですね

 今年は中・高の引率ですから(^^;
 …ま、地区校への助言、そして機会があれば、他地区であっても縁のあった学校さんに助言するのだと思います。

-----

 さて、話を戻しますと、9:15に宿を出た私達は、会場入りして、自分たちの机に荷物を置いて、私は会津高校の様子を見に行くのです。
 中学生2人と高校1年の新人は、中学の決勝を見に行きました。
 ラバーズのS藤君は、全国に点在するディベートの仲間と今日で別れてしまいますから、思い残すことがないようにしてもらえばと思うのです。
 W妻君は・・・任せました(^^; 大会会場に朝から来ただけ偉いと思いましたから(^^;。

-----

 (序)のところで、下記のように書きました。

引用開始
>「(チームで最後にスピーチをする)第二反駁が上手であれば勝てるんだ」とか
>「ディベートを極めるべく、2反の担当を目指す!」といった、安易な誤解&安易
>な目標設定は違うのだ。

> なぜ違うのかは、もう少し時間をさかのぼり、
> (1)彼らがどんな準備と考えをもって決勝に望んだのか
> (2)僕が当日の朝5:00以降何を助言したのか
> (3)東北地区の中高生ディベーター&ディベートに関わる指導者&OBOGの全体
>  が、2002年1月以降、どのような取り組みを継続させてきたのか
>を説明せねばなるまい。
引用終了

 只今(2)が終わったところです。
 これから、(1)を説明します。
 最後に(3)が、大会でのスピーチにどのように関わっていたのか、といった順番で話します。

 で、順番が前後しているので、引用した(序)の番号を書き直し、(1)~(5)の番号も振り直します。m(__)m

 これからは、彼らメインのドキュメントです。
 僕が書かなきゃ誰が書く!
 繰り返しますが、会津のみんなが勝てたから調子にのって連載しているのではなく、彼らの中に学ぶべき、スピーチを聞いただけでは分からない、示唆に富む大事な事を見出したので書いています。

 あと、ドキュメント部分は“である体”を用いて、いつもの雰囲気とは違いますが、その時、私がリアルに何を思ったのかを正直に再現するようにしていますので、ご理解下さい。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2006.08.19

代替わりの部活第1回&【共通論題】

 新メンバーでの部活動第1回の集まりを持ちました。

 中学生のうちの一人が、修学旅行の準備で学校に来るということなので、私の講習が終わったあとに集まってくれ~と、残りのメンバー2人に電話&メールで連絡をして来てもらうことにしたのです。残りの2人は学校へ自転車で来れる距離にいるので、何とか来てもらいました。休み中に来てくれてありがとう(^^)/

 でも、全国が終わったこの時点でやらなくてはならない大切なことは、

  • 図書館の本を返す
  • 八木山動物公園へ資料を返しに行くスケジュールを確定させる。

 特に八木山動物公園からお借りした日本動物園水族館協会発行『新・飼育ハンドブック』が、本校の立論や反駁の各所に活かされたことを考えると、論題発表後の学年末試験後に、八木山動物公園へ行ってお話を伺ったり資料をお借りしたことはとても有意義だったと思っています。月曜日に御礼がてら、返却に行きます。

-----

 もう一つは、北海道・東北【共通論題】で何をやりたいか、意見を聞かせて欲しい、ということでした。

 「中高生の目からみて、どの論題に取り組みたいのかな」と思って、気楽に選んでもらおうと思っていたのですが、彼らはやはり全国を戦ったディベート部員でした!

 「プランを考えることができても、その後で具体的なメリット・デメリットが展開できなさそうな論題は避けた方がいいですよ」(E君)

 をを(^^;
 いざ取り組むことになった時に、メリット・デメリットの両方で勝ち筋が見つけられそうな論題を探しているのです。
 論題を選考する側よりも、選び方がシビアです!(^^;
 「うん、ディベートに対する目が鋭くなったなぁ」と、少し嬉しく思いました。

 で、上位3つを選んでもらいました。
 3人+高3のメール1人=計4人分で、1位3点、2位2点、3位1点、で点を付けてみます。
 なお、中学生2人は結果が同じとなりました。

《東北学院中高ディベート部員の論題希望》
9点:4)日本は救急車を有料化すべきである。
4点:15)日本国民は、18歳から25歳まで2年間の間に、農業活動に義務的に参加
    しなければならない。
3点:29)日本は刑事罰に社会奉仕を導入すべきである
3点:10)日本は「裁判員制度」の導入を撤回すべきである。(要ワーディング)
3点:1)日本は、選挙年齢を満16歳以上にするべきである
2点:22)日本は小学校に英語教育を導入すべきである

-----

 その他、議論の最中におもしろいなあ、と思った部員たちの意見です。

  • ゼロトレランスの導入→校内の罰則に関して、誰がどのように、どの程度の罰則を定めるのかによって、メリットもデメリットも大きく違って来そう。否定側も結構大変だけれども、肯定側も結構大変。(このあたりは、どのように議論されていたのでしょうか?>筑田先生)
  • 靖国問題→4分間でメリットとデメリットが論証できるかどうかがタイヘンそう。

 北海道支部のねずみさんのBlogで、集約して頂けそうです。
 「もしも取り組むとしたら~」と考えて、是非とも御意見等、お寄せ下さい(^^)/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.17

(1-5)道州制と国債についての仮結論

#最初から“である体”ということで、決勝当日のお話です(^^)/

 (1)~(4)に分けて書いてきたのは結局は、相手のデメリットを小さくする戦略を取り、プラン後のメリットでデメリットを克服し、上回ることができる、という手順についてみんなで深く考えた、ということだ。

 さて、戦略の説明、質疑応答の助言等をしているうちに時間が経って、この方向性で試合に臨めるか?という時に、「本当にデメリットは小さくできるのか?」という疑問が湧いてきた。それは(1)で書いた通り、「法人税は国に」というプランでも、道州で赤字が発生することは間違いないと考えられるからだ。

-----

 この話は、一週間前の合同合宿にさかのぼる。
 肯定:能代vs会津:否定のデメリットは「財政悪化」で、道州合わせて37兆円(すいません、今手元にその時ののフローがないもので、うる覚えですm(__)m)の赤字になる、というものだった。その場合、1家庭4人と仮定すると、1家庭120万円の負担増となるらしい。これは深刻だ(^^;。

 合宿後、本校の部員とOBとで「この額は本当か?」という話になった。
 いろいろ検討したのだが、結局算出根拠が分からない。
 時間もないので、ここは僕とF木君とのホットラインで、即座に電話をし「根拠と計算式をS藤君にメールしてくれ」とお願いした。(全国を控えた月曜日にこんなことができるのは、日頃から東北地区の各校が互いに情報を交換する、という信頼関係を築こうとしてきた素地がなければ無理だっただろうと、正直その日は思った。

 算出根拠は、『九州が道州制に移行した場合の課題等について(平成17年6月:九州地方知事会)』のp.24(pdfファイルのp.27)にある表であった。

 会津高校は今シーズン「税収は全て地方に→3割を国へ」というプランであったので、F木君はこの表から、国に収められる分を収入から差し引き、国債発行高も各州に割り振って、地方の不足額が37兆円になると試算した。

 合宿の練習試合の際に集まって下さった先生方及び東北大ESSの方も、「その試算が肯定側のプランに合致するかどうか不明。だが赤字は発生するだろうと考えた」という評価だった。
 ただ、東北大ESSの方は気付いた。
 「仮に、国民から集める税の総額が一緒で、行われるサービスの量も一緒という場合には、サービスを行なう主体が国・道州・市町村の間で変わるだけで、赤字が発生する要素がないのでは?」というものだ。
 その証拠に、先程の資料は、財政収支の合計が0になっている。

 そして僕は、会津高校のこの試算が、実は、現状の財政不足にほぼ一致しているのだと予想した。つまり、国債及び地方債の発行分がなくなった場合に、税収だけでは現状のサービスを維持しようとすると不足する、という当り前の結論だ。
 そして、この国債及び地方債を発行しなくて良い、プライマリーバランスが保てる行政の実現のためには、一家庭120万円くらいの負担が必要となる、といったニュースも耳にしたことがある…ような気がする(うる覚えでゴメンナサイ)。

#関東では、このデメリットを上手に回避するプランを立てている学校さんがありました。

 僕も実は、初期のころに、一部の道州が赤字となるこのデメリットに気がついていた。
 つまり、国が借金体制をつくったくせに、プラン後は、道州が借金せざるを得ない体制を押し付ける、ということだ。メリットでカッコイイことを言っておきながら、財政的な負の面を押し付けて「増税する権利も渡すからヨロシク!」では無責任だ。これを許してはいけない、というデメリットが立つのではないか、と予想されるのである。ただ、こういったデメリットは付帯条項(2)「財政調整を妨げない」が用いられて崩される可能性があるので、あまり深くは検討しなかった。

 話を戻すと、この算出根拠の表を見てもらえば分かる通り、関東ブロックの税収は法人税等の関係で飛び抜けて高い訳だから、「法人税は国へ」というプランで、関東ブロックからたくさん税収を取ることにより、格差は縮まり、それによる各州の赤字額の合計は18兆円となった。忙しい僕やExcelを使いこなせない現役部員に代わって算出作業をしてくれたA君、改めてありがとう。(&ここのBlogを見ていてくれてありがとう(^^)/)

-----

 …の計算結果を持っていったのだが、ここでF木君が、「先生、これは僕が想定していて、メールでお知らせした、歳入から国債分を差し引く作業をしていませんよ」という指摘をした。
 …うーん、そうだ(^^ゞ

 …で、その結果、このプランはどうなるのだ?

 一つ、国の抱えている巨額の国債残高は返していける、ということを説明した。
 プランによって、国は黒字になる。だから、あまった分を国債費として返済すればいい。
 返済するお金足りなければ、国債を返済するための国債を発行すればいい。それが許されるのは、発行された国債の利子分が、国の税収の黒字額で返済できる場合だ。今回はそれが当てはまるので、長い時間がかかっても、国の財政が黒字である限り、いつか返済できるのだ。

#それにしても、800兆の国債残高って・・・・・本当に返せるのか少し不安(^^;

 次に考えるべきは、本題の道州の赤字だ。
 で、それまでの会津の議論を知っている僕には、素朴な疑問が生まれた。

 「ところで、国:地方が3:7の、今までの会津のプランの場合、国が発行していた30兆の国債の分はどーするつもりだったの?

 で、その返事が、「今まで通り30兆円発行して、地方に分配する」というものだった。

 をいをい、それじゃあメリットが発生しないんじゃない?
 それじゃあ、地方交付税と一緒で、国のコントロールが残るでしょう(^^;
 (国というのは逆に言って、無目的ではお金を渡せないのです。お金の使い道に関して責任が生じていて、特定の人をえこひいきすることなく公平にお金を分配する必要があるからこそ「(設定した)条件を満たしているので、~~円渡します」という形になっていると理解します。…宮城県庁の担当の方から勉強させて頂きました。…逆に特定の人をひいきするとニュースになるわけです)
 しかもそれを、プランで言わないっていうの、まずくない?(…言えないか(^^;)

 で、そのまずい点を、準決勝で能代高校がしっかりと反駁してきたという。

 今回の決勝のための準備をするにあたり、そのような、自分たちの議論の不備を対戦相手から指摘されて「まずい!」と強く感じるような経験を積む経験が大事だったのだと思う。
 同時に、そのような時に、「試合に勝つために~」ではなく、「本来どのような議論をすべきなのか?」と考えることが大事で、そのように考えてもらうように、ディベート関係者は指導…まさに導くような心構えが大事なのではないだろうか。
 その点、東北地区では、本質的な議論を、と、指導する側全体が考えている。今でもそれを誇らしく思う

 で、話を戻すが、「国が30兆円の国債を発行して分配する」ということがなくなればやはり、財政調整がなくなる形で生じる道州の赤字が、モロに発生する…

 どうする?

 10分くらい、議論になった。

 立論のH田君が、「結局どうするのですか?」と聞いてくる。そりゃ「どんな質疑にも答えてやる」という状態になったのに、更にプランが変わるかもしれないのだから無理もない。

 ただ、どう考えても「税は地方→国へ3割」はまずい。国債の処理に無理がある。結局どこかで借金する必要があることは分かったが、国が借金して地方への配分するのはそもそも×。
 かつ、デメリットを減じる「法人税は国へ」のプランは捨てがたい。

 結論はこうだ。
 「足りなければ地方債を発行してもらうことにするしかない!

 (3)の戦略のところで解説した通り、プラン後は道州の財政的格差は縮まり、かつ道州制によるコストカットは確実で、それで多少の埋め合わせはできる。その後で、道州が選んだ自己責任による増税は深刻ではない。

 「法人税は国へ」のプランは、現実面で言うと正解ではないかもしれない。が今大会、残すは決勝のみの1試合。真に道州制にふさわしい税収のプランは、次に道州制でディベートをする際に、ディベーターの方々に考えてもらうしかないだろう(^^;
 ここは一旦、“仮の結論”として、法人税プランの実施を提案した。

 更に一言。僕は言った。

 これが、本当に、本当に、僕の助言と指導のの最終的な結論だと思う。

 「(もしこのプランと戦略で)仮に負けたら、俺が土下座して謝るから!

 どんなに準備しても、誰もが認める強い相手なのだから、負ける可能性はゼロにはならない。あとは、今できることを頑張ってもらうしかない!残り時間を考えて、次の準備に移ってもらうように促す意味も込めて、こう言った。いや、ここまできたら、勝敗に関わらず会津高校のメンバーが積み重ねた努力の貴さは変わらないのだから、仮に負けたら「すいません、僕が謝ります」としてもいいじゃないか!と、本当に思った。

 時間は朝の7時20分、会津の部屋に来てから2時間20分。みんなには食事をとってもらい、出発の準備をしてもらう時間だ。僕が会津の準備部屋を離れる時に、F木君をはじめ「ありがとうございました」と御礼を言ってくれたが、当然こう切返す「お礼はまだ早い。東洋大でも更に手伝うから。」

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.15

(1-4)肯定的な質疑

 今年の東北代表校(本校はもちろん、河東中、会津高、能代高)の質疑者に、訴えるように指導したのは、「“肯定的な質疑”をしよう」ということです。

 質疑は難しいパートだと思います。
 そして更に「試合において質疑がどういう意味を持つのか、自分の質疑が試合に役立ったかどうか、実際のところ実感がわかないし、よく分からない」というディベーターは多いと思うのですがいかがでしょうか?

 実は、前回も紹介した、私が大会中に入手した全日本ディベート連盟監修・久保健治+関真一郎+天白達也著『ディベートワークブック~練習問題で学ぶ・はじめてのディベート』に、これについてもやはりきちんと答えが書いてます。(このテキストは、やっぱり流石です!)

p.76より引用開始
「質疑というと分からないところを聞くというイメージが強いと思いますが、それだけではありません。質疑には次の二つの役割があります。

(1)分からないところを聞く
(2)反駁につなげる為に聞く

 特に優秀なディベーターほど(2)の作業が上手です。」
引用終了

 ・・・この「反駁につなげる為の質疑って何?」というのが、多くの質疑者の疑問だと思われます(^^;。

-----

 上記に関する最も簡単な考え方は「相手の主張の根拠が確認できればOK!」という発想です。

 具体例で考えますね。

【まずは良い例】
肯:「デメリットは『教育的な役割がなくなる』ですね?」
否:「はい」
肯:「このデメリットは、本来動物園に教育的な役割があることが前提で、それがなくなるからデメリットなのですよね?」
否:「はい」
肯:「ところで、動物園にある教育的な役割って何ですか?」
否:「本物の動物を直に見ることで、子どもたちが感動する、などのことです。」
肯:「つまり肯定側は、動物園の廃止で、そのような感動がなくなるからデメリットが生じる、とおっしゃるのですね?」
否:「その通りです。」
肯:「わかりました。」

=>この質疑応答の結果、次の2点の反駁が可能となります。
 
(質疑をしていなくても反駁は可能なのですが、質疑をして相手の考えを確認してからの方が、反駁が“確実なもの”となります

  • 動物園には本来、教育的な役割はない。(展示に工夫をしているのかもしれないが、そも教育効果のための工夫ではない。(資料あり))
    →相手が考えている“前提条件が誤り”なので、デメリットが生じるという主張の大部分が崩れる
  • 感動等がなくなるのが問題だと言うのであれば、牧場など他の施設でも、本物の動物から直に感動が得られるので、動物園を全廃しても問題はない。
    →相手が問題にしているものが、ほかの手だてでも得られるのだから、プラン後に生じると思われる問題は自ずと解消され、深刻性が大きく減じられる。

 もちろん、相手の立論に応じてその他の反駁も可能でしょうし、上記反駁に対する再反駁も当然想定されます(^^)。ただここで御理解頂きたいのは、質疑応答の結果として相手の主張の根拠が分かれば、その根拠を反駁することによって、相手の主張をひっくり返すことができる、ということなのです。
 つまり、相手の主張の根拠を明らかにすることだけを質疑の仕事にして、根拠を否定する作業は反駁に任せる、これが「質疑と反駁の連携」となるのです。すなわち、質疑と反駁との役割分担です!

【上記と比較して悪い例】
肯:「プランの導入により、失業者が○○万人出るのですね?」
否:「はい。X番目の資料で述べてます。」
肯:「次のY番目の資料では、失業者のうちの**%が鬱病になって、自殺するとありますよね。」
否:「はい」
肯:「ところでこの二つの資料では、この失業者は再就職が不可能といった証明はありませんよね?」
否:「・・・はい」
肯:「じゃあ、○○万人のうちの~~人が自殺するという話は変だと思いませんか?間違ってますよね?否定側が勝手にそう思っているだけですよね?」
否:「・・・・・(もう一度同じ象徴を繰り返すか、自分の見解を述べるか)」
肯:「(相手の言い訳を遮り)ありがとうございました。次の質疑です。」

 このケースでは、肯定側の質疑は最後の質疑をすることで「よし、一つ議論を潰した。これで手柄を立てた。チームに貢献した!」と思ってしまうのでしょうが、このやり取りは聞いている側は非常に不快に感じられます。明らかに、相手が答えたくないことを敢えて聞くイヤミな質疑ですよね。答える側も「そこで『ハイ』と答えるとチームに迷惑をかける」ことが分かっていますから・・・私は、そういった質疑は避けるべきだと思うのですがどうでしょう?
 更に「ありがとうございました」と言うのは、何に感謝しているのでしょうか?「うちのチームに有利な情報をありがとう!」というように聞こえちゃいますよね?
 このようなやり取りが、惰性で行われている現状のまずさに気付いて欲しいのです。ディベートの普及、といった観点で言えば明らかに大きなマイナスだと思っています。

 ちなみに質疑の方は、「ありがとうございました=Thank you!」ではなく「分かりました=OK! I see!」と言えば十分だと思うのです。ちなみに「分かりました」の方が時間の節約となり、これだけでも有利です。

 上記の例で言えば、物は言いようで、こういう聞き方をすればジャッジは十分に、質疑の意図を理解してくれます。

「X番目の資料は『失業者が○○万人出る』という資料で、Y番目の資料は『失業者のうちの**%が鬱病になって、自殺する』という資料だと受け取ったのですが、合っていますか?」

 …「はい」と答えてもらって、「分かりました」でいいですよね?

 更に実はこの資料に関することは「質疑する必要がない」のです!
 簡単に言えば、相手の議論を否定する作業は質疑がしないで、反駁に任せればいいのです。
 準備時間に証拠資料の提示を求め、反駁で下記のように述べれば充分です
「相手は失業者が出ることは証明していますが、再雇用等の可能性がないことは資料中には書かれておらず、相手はそこまでの証明ができていません(←カードチェック)。むしろ、有用な職員は~~に採用されます(←ターン)(更に対抗資料があると超Good!!)よってプランを実施しても、~~人が自殺するという深刻性には繋がりませんので、プランによるデメリットは極々小さいです。」
 ・・・質疑で立証不足を尋ねるより、反駁で立証不足をアピールする方がカッコイイのです!

-----

 もう一つ【良い例】を見て気付いて欲しいのは、“肯定的な質疑”をすれば、相手側は「はい」とか「その通りです」と答えるのみなので、時間が節約できる、ということです。肯定的な質疑応答がテンポ良く続くと、見ている側も気持ちがよいです。かつ、内容や主張の根拠が明らかになって、全体として「分かりやすいディベート」に繋がります

 仮に相手が「違います」と答えたら、すかさず「何故ですか?」と聞きましょう。こちら側の想定しなかった相手の根拠が分かります。それはそれで、反駁に活かせるのです。

-----

 さて、決勝当日の朝の話に戻そう。(いつものごとく“である体”にします)
 プランの変更、戦略の提案を踏まえて、質疑のK村君の指導をする。
 当然、戦略を踏まえた議論をチームができるようにするための質疑をしてもらたいのだ。

 最初に「どのような質疑をする予定だった?」と聞いてみた。すると「肯定側の質疑はまずは、相手の議論の固有性を聞くところからはじめています」との答え。固有性は主に深刻性に表れている。

 「その発想はOKなんだけど、まずその前に、相手の立論の前提条件を聞いておこう」と提案する。

 昨年あたりから、第二反駁のスピーチが上手で、よいまとめをするために、立論で言われている方向性と多少議論のまとめが違っていても「をを、素晴らしい」と、まとめが上手な側に投票されるケースが目立ったそれを回避するために「相手側は立論でこう述べている」ということを質疑の段階で“確定”させておくのだ。

 それが前回書いた「デメリットが最大でとても深刻だと言える状況とはどのような状況なのか」の確認だ。

  • デメリットが深刻なのは、プランの導入後に結果として、住民に身近なサービスができなくなるからですよね?
  • そのサービスができなくなるのは、そのサービスをするお金がない、つまり道州が赤字になるからですよね?
  • 現状の国も、国債の発行額が30兆、返済額が18兆ですから、赤字だということはご存じですよね?

 …赤字が違うというのは、繰り返すが、試合をしてみるまで分からなかった。
 上記の質問が、相手の主張の根拠を確認しているものであるが、確認後にそのポイントを、戦略通りに反駁する意図もあることも分かってもらえるだろう。逆算のディベートにおける質疑だ。

 次に固有性、つまり深刻性への質疑。
 これも、あらかじめK村君に「どういう質疑をする?」と聞き、相手が答えたくないと思うものや補足で長々と語られそうな質疑は“肯定的な質疑”へと表現を改める、という作業をした。

  • 数あるサービスの中で、自治体が、住民に身近なサービスを選んでそれをしない、という決断をするのは何故ですか?
  • 赤字の額がいくらくらいだと、そのサービスを切らざるをえない、と自治体は判断するのでしょうか?(←リンケージの確認…この手の質疑を否定的に受け取る人もいるかと思いますが、一応。)
  • なぜ増税をせずに、サービスのカットを決断するのでしょうか?
  • 住民に負担があるのを避けるために、増税をしないでサービスをカットするのですね?
  • では、サービスのカットと増税とであれば、住民はどちらを選ぶと思いますか?

 最後に発生過程への質疑…なのだが、恐らくテンポ良く聞いても時間が不足すると思うから、「発生する条件や根拠が分かればOKなんだよ」と助言した。

 恐らく「いくら肯定的に聞いても、相手は、自分たちの立論のアピールポイントを付け加えて補足をする感じで、時間を上手に浪費してくることが予想されるので(^^;」とはアドバイスしておいた。創価高校はそれが伝統的にうまく、かつ、それがはまると、ジャッジは立論を更に理解して、応答で有利な状態をつくるのだ。

-----

 こんなやり取りをしている時に、F木君が「先生、K村君は準決勝の能代戦で先生の教えに従って、上手に肯定的な質疑を繰り返し、『分かりました』…『分かりました』、そして最後に『ありがとうございました』と、模範的な質疑をしたんですよ」と教えてくれた。僕は創価vs徳島文理を見ていたので分からなかったのだが、僕の指導の意図を汲んでくれたことが嬉しかった。
 ただこのことは、お互いに手の内を知りつくした2校なので、質疑も応答もやりやすかったのだろうと推測する。何せ一週間前に合同合宿で試合をして、お互い“夜の準備時間”に、相手の議論を詳細に検討し合っているのだから(^^;

 ちなみにこの会津vs能代の準決勝を見ていた人の感想を聞くに、双方から出された議論が全て活かされて、よくかみ合っており、双方の2反のまとめもとても上手で、おもしろかった、という話だ。
 結果は3-2で会津。

 会津高校も、能代高校も、いい議論をしてくれているのかな、と思った。
 ・・・後れを取っている本校も、早く追いつきたい!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.14

【共通論題】27→13に絞る

 北海道の担当の方々と協議した中では、今週中には最終候補を絞り、その中から1つに決定してワーディングの作業をしよう、ということになっています。

 で、27+3=30も論題があるのですが(^^;、その中から最終候補を選ぶ作業も大変ですので、こちらによせられたコメントなどを参考に、13に絞りました。

☆北海道原案
2)日本は、外国人に選挙権を与えるべきである。(要ワーディング)

☆過去にD甲子園で行ったもので近年状況が変化した論題(付帯条項は検討し直す)
4)日本は救急車を有料化すべきである。

☆名越原案
7)日本の中学・高校では、就職体験学習を義務化すべきである。(要リサーチ:肯定側)
10)日本は「裁判員制度」の導入を撤回すべきである。(要ワーディング)
12)日本はアジア共同で、歴史の教科書作りをすべきである。(要リサーチ:否定側)

☆でぃべーたぶるに寄せられた原案
13)日本は義務教育にゼロトレランスを導入すべきである。
15)日本国民は、18歳から25歳まで2年間の間に、農業活動に義務的に参加しなければならない。

☆ディベートアゴラ論題
22)日本は小学校に英語教育を導入すべきである
23)日本政府は、全ての男性の正規労働者に、その子どものために育児休業を取得することを義務付けるべきである。

☆“大衆論題”
26)日本は国技を変えるべきである。是か非か。(何にするかは肯定側次第)

☆でぃべーたぶる追加論題
28)「日本は結婚を義務化すべきである」(要リサーチ:肯定側)
29)「日本は刑事罰に社会奉仕を導入すべきである」

30)「日本は靖国神社を国営化すべきである」(恐らく要ワーディング)

 …採用に賛同の意見が多かったもの。
 …大会用の論題としての採用に懸念材料があるもの。

-----

 西部先生には申し訳ないのですが(^^;、28)は、プランの設定等が大変そうです(^^;
 もし補足説明があれば、お聞かせください。m(_ _)m

 この13に絞ってみたときに、中高生が身近な論題なのだと感じてくれるかどうか、という観点で言えばどうなんでしょうねえ?年齢に応じた論題か否か、とか、中高生でも論点が思い浮かべやすいか否か、とか。
 ただ、多少難しくても「中高生の皆さんよ、一緒に考えようぜ!」と言いたくなる論題もありますよね。 ・・・【共通論題】だから、難しいものを設定するにも限界があるかな?

 更なるコメントをお寄せ頂けると有り難いです>ALL
 (たくさんの方からコメントが欲しいのですが、一人だけ指名させて頂くと、岡山さ~ん!)

| | コメント (1) | トラックバック (0)

業務連絡:土曜日から今日未明までの私宛のメール

 大学のシステム更新作業の影響があり、12日(土)の午前9時半~14日(月)の午前3時までのメールが、場合によっては消失してしまった可能性があります。

 大切な用事で私宛にメールをされた方がいらっしゃいましたら、お手数ですが、現在は復旧しておりますので、メールの再送をお願いいたします。m(_ _)m

| | コメント (0)

(1-3)戦略の共通認識

 「ディベートは難しい」「中々勝てない」「地区予選で勝ちたい。全国でも他地区の学校と対等に渡り合いたい」・・・ディベートとは、やればやるほど、勝ちにくさに苦しむ競技だと思います。かく言う本校も、昨年、今年と全国で1勝もできてませんし、勝ちにくさに苦しんでいる立場です…(T_T)。

 「3-0で負けた」「1-2で負けた」…「どうしたらジャッジに投票してもらえるのか?」・・・悩むのは当然だとは思うのですが、だからといって相手側に投票したジャッジに「どうしてこの議論を採ってくれないのですか?」と文句を言っても、勝敗は覆らないし、全くもって建設的ではない・・・どころか実は、文句を言っているチーム及び選手は、ディベートに関する肝心なところを理解していないと思われます。だから勝てないのでしょう。

 では聞きますね。ジャッジに「なぜ僕等の議論を採らない?」と文句を言うあなた。
 「あなたたちはチームは、勝つためのスピーチが出来ていたのですか?
 「=どの部分をもってジャッジに『勝ち』と投票して欲しかったのですか?

 …それを言えないくせにジャッジにはいっちょまえに文句を言うのであれば、
  チームとしての無責任さを自覚した上で、顔を洗って出直して来たほうがいい!

-----

 「そんなキツいこと言わないで下さいよ。それが分からなくて困っているんですよ!

 …という皆さんには是非知って欲しいディベート用語があります。

  戦略(ストラテジー:strategy)

 「…? 初めて聞きますが…」という人もいるかもしれませんね(^^;。

 具体的にはこちらを御覧下さい。

  『反駁の方法 by 岡山洋一(2000.5.18)』 

 ここに、大切なポイントが書かれています。

>1-3 反駁で出てこなかった議論は、審査の対象にならない?

>主要争点を見極め、それを伸ばし、引っ張る。反論されたら、反駁するというようにしないと、勝ちには結びつかない。つまり主要争点の戦略的選択が重用なのである。

>6 立論、質疑の役割

>各反駁での役割を説明してきたが、ここで、立論、質疑の役割にも簡単に触れておく。反駁の戦略が決まれば、おのずと立論の作り方が決まるからであり、また質疑で何を聞くかも決まってくる。よく立論を作って準備終わり、また立論を作るだけで精一杯というようなチームを見る。つまり立論から作り始めているのである。これは間違いで、極端に言うならば、第2反駁から考えていかなければならないのである。つまり肯定側なら、どのメリットでどのようにデメリットと較べ、どう優位性をつけ、どうやって勝ちにつなげるのかをまず考える。そうすることによって、おのずから立論、質疑でどうするのかが決まってくる。つまり逆に第2反駁から考えていくのである。

 ディベートの指導者の間で『逆算のディベート』と呼ばれる考え方です。
 (これが2000年のテキストですから。今2006年ですからね!ディベート自体についても幅広く勉強しましょう!)

 また、戦略(ストラテジー)は、ESSなど、大学でアカデミックディベートをしている方々にはよく知られている用語です。目上の方からディベートを学ぶ際には是非、聞いてみて下さい。
 関さんのテキストにも書かれています。これを機に参考に御覧ください。

 つまり戦略というのは、立論→質疑→第一反駁→第二反駁という流れでチームのスピーチが終わった時に、ジャッジが納得して投票してくれるような結論が述べられるようにするための手順、という感じです。

 実はそれは、試合の場で閃くようでは遅くて、あらかじめ想定し、準備しておくべきことなのです。

#但し、試合展開に応じて、臨機応変に対応する必要もあります
#何故かと言えば、ディベートとは相手がある競技だからです。
#相手に応じて最良の選択がその場でできるることも“強さ”です。

 改めて聞きます。
 ジャッジに文句を言うディベーターは、試合前にどのような戦略を準備していましたか?ジャッジに納得してもらうためのスピーチが編み出されていて、それを実際に試合中に、ジャッジに伝えることができましたか?

-----

 戦略の意義に理解して下さってもなお、下記のように嘆くディベーターがいるでしょう。

 「第二反駁がうまくできないんですよ~
 「議論の比較・まとめってどうすればいいんですか?

 岡山先生は、事前に戦略を考えることを勧めている。こちらのページをご覧下さい。

 更に具体的な第二反駁のスピーチについての提案と事例については、駿台甲府高校OBの曽根君が書いたテキスト『第2反駁講座』が公開されています。是非御覧ください。

 そして今年の私は、みんなと同様に第二反駁について数年悩み続けた結果、あるシンプルな方法に行き着いたのです。
 これは、東北地区高校代表校合同合宿での出来事でした。能代高校の2反担当のI君が、2日目の夜に僕のところへ質問に来ました。
 「第二反駁で何をしゃべっていいのか分からなくなった。さっきはスピーチはしたが、実は頭の中が真っ白で、自分で何をしゃべったか覚えていない。こんな経験は初めてだ。今までの部内試合では、1反の有効性をとってもらっていたケースが多く、2反はしゃべるだけで良かったのだが、ここにきて2反が大事だと痛感した。どうしたら良いのか?
 しゃべることが思いつかない中で、2反の役割を果たすべく、何をしゃべるかをどのように考えたら良いのか?

 ここで私は、“あまり考える必要がなくて、かつ有効な方法”を閃いたのです。

 「ラベルだけを並べて比較しよう!」

-----

 具体的に考えてみましょう。
 そしてそれが、大会当日の朝、会津高校に“提案”したことである。(ということで、ここから“である体”に戻ります)

 会津高校のメリットは「地域主体の行政の実現」
 創価高校のデメリットは「公共サービスの低下」

 ここでラベルについて。ディベート甲子園のガイドラインでは「メリット/デメリットはラベルで示す」となっている。
 かつ、ラベルは、立論全体の中身をきちんと表しているはずだ。

#立論の中身とラベルがズレていると、ジャッジがメリット・デメリットを評価しずらい=負けやすい、ということがありますのでご注意を。

 中身を丸ごと表しているラベルだからこそ、それらを単純に並べて考えるのだ。
 「『公共サービスが“仮に”低下』してもなお、『地域主体の行政を実現』させるべきなのです。なぜなら~~(以下“ジャッジを説得させる”理由を述べる)~~。」

 ここで大事なのは、上記の“ジャッジを説得させる”理由を第三者が聞いた時に「一理ある」と頷いてもらえるような理由を述べることである。それができなければ、到底論題を肯定も否定もできないのだ。ジャッジというのは、双方の議論に公平に耳を傾ける善良な大人の一人、と考えるべきだと僕は思う。(だから尚更、“善良とも公平とも思えないジャッジ”に対してではない限り、ジャッジに文句を言うディベーターの気持ちが理解出来ない。)奇数人いるジャッジの多数派が、チームの主張に「一理ある」と頷いてもらえないと、投票してもらえないのだ。

 かといって、投票してもらうのはそう簡単ではない。
 かつ、相手の議論が一理ある強いものであるならば尚更だ。

-----

 投票してもらう理由を探るためにやるべきことは、相手の議論を理解することだ。

 前回書いた『●○』で考えてみる。あらかじめこの手法を会津高校のメンバーには伝えているので、当日の朝は話が早かったのだ。

 ○…現状を維持すれば、弱者に対するサービスが、国の責任で維持される。
 ↓…道州制によって格差が生じ、サービスが維持できない状態となる
 ●…社会的弱者を切り捨てることは深刻

 当然、一理あるストーリーである。嶽南亭氏が決勝の講評で、実際に道州制を議論する社会的な場でも、否定側のスタンスが持ち出されて議論されているのだ、と紹介されている通りである。

 この真っ当な議論を崩すには、どうすればいいのか?

 ここで、僕が大会中に入手した全日本ディベート連盟監修・久保健治+関真一郎+天白達也著『ディベートワークブック~練習問題で学ぶ・はじめてのディベート』に、きちんと答えが書いてある

p.82より引用開始
「反駁のコツ
 (中略)
 ようするに、反駁の際には常に、3要素(否定側なので発生過程、深刻性、固有性)の中で、どこの証明や説明が不足しているのか、つまり弱いのかを意識して反論すればいいのです。」
引用終了

-----

 …でも、そう簡単に弱いところを見つけられるものでもない(^^;
  そこで更に、相手のデメリットを深く理解する作業をした。

 ここでまず、デメリットが最大でとても深刻だと言える状況とはどのような状況なのかを考える。

 -国が道州に分けられると…
デ|
 |→幾つかの州が財政的に弱くなる(←財政が豊かな州はDに至らず)
メ|
 |
リ|→企業誘致のため、税を下げるなどで歳入が減る
 |
ッ|
 |→結果として赤字となる(←企業誘致に成功した州はDに至らず?)
ト|
 |
が|→行政がサービスを低下させるという判断を下す(←増税などの別な道もある!)
 |
最|→そのサービスは住民に直結するサービスだ!(←別なサービスを切ればDは小)
 |
大|
 -→とっても深刻!

 つまり、まずは相手のデメリットが仮にその通りであればとても深刻だということを認めて、一旦自分の中で受け入れて、そうなる理由(根拠付け)を確認し、「とっても深刻」に至る条件を一つずつ否定することによって、段階的にデメリットを削ることが可能であることを確認した上で戦略を考えるのだ。なお、このように段階的に否定することによって“必ずしも深刻な状態にならない”という反駁(第一反駁及び第二反駁)をすると、聞いている側のジャッジにも分かりやすいし、少なくともは「否定側の言う通りの酷い状態になる“とは限らない”」と思ってもらえるだけでも、有利に試合を展開できる。

 更に『●○』を使うなら、もっと決定的にデメリットを削る戦略を考えることが可能だ。
 レジメにある「反駁の方法の1番め」=「○は、実は元々●だった」というもの。
 それは、

●…国もいずれサービスの維持ができない状態となる。

●…「道州制での社会的弱者の切り捨て」で言う深刻性は“差分のみ”

… … …

 結論として、提案した“戦略”は下記のようなもの。

  • 現状を維持しても国のサービスは低下する。なぜなら、国は現状でも赤字で、財政のバランスを保つには消費税を20%にアップする必要があるくらいだからだ。
  • 発生過程の試算が、肯定側のプランに合致するとは限らず、赤字からのサービスの低下が起こるか否かは不明
  • むしろプラン(法人税を国に)で、財政的な格差は縮めることができる
  • 更に道州制で、コスト削減が可能なので、赤字は埋められる。
  • 仮に赤字になった場合に行われるサービスカットは、まずは住民等への影響の小さいものから。(=サービスのスリム化)
  • それでも赤字が大きい場合に、住民に密接するサービスを停止することを行政側は判断するのだろうか?
    それ以前に増税も検討されるだろう。
  • どちらかを自己責任で選べば良い。むしろ選べることが重要。実情に見合った行政が可能。
    その際、赤字が埋められた後で検討されたサービス低下及び増税なので、その負担が大きいとは考えにくい。
  • 結果的に生じるものの、自発的に選んで発生したデメリットは深刻ではない。
  • 結論:現状維持よりプラン後の方が良い

-----

 この提案をした段階で、F津君は、「つまり2反では~~~~とスピーチすればいいのですね?」と、得意の“F津節”で2反の原案を語ってくれる

 それに対してF木君が「F津君はすごいよな。よくそんな言葉がポンポン出てくるよね」と感心する。読書家で雑学に詳しいF津君のすごいところは、語彙(ボキャブラリー)が豊富なところだ。

 僕はそれ以上に、このワンシーンに感動した。

  1. F津君は“2反の原案”という形で、こまめにスピーチ練習をしている形式になっている。
  2. それをチーム全体が聞くので、チーム戦略に対して共通認識を持つことができる。
  3. 「F津君がああ言ってくれるはずだから」ということで、1反も質疑も立論も、同じ戦略に基づいたそれぞれのスピーチをすることができる

 素晴らしい。来年はこれを活かす!

-----

 なおこの段階で、私の戦略の提案・指導が、誤りであったことに気付いている人も多いだろう。創価高校の否定側立論には「道州が赤字になる」という要素がないのだ。
 …いや、本当は証拠資料で「税率を低く設定すると歳入が減る」とあるので、暗に税収不足が関係あるはずだと僕は思っている。
 でも、創価高校の否定側に「道州の赤字」がないことは、試合時の質疑応答で立論者が頑張って主張していたことだ。

 この指導ミスを、会津高校のメンバーは挽回してくれたのである。
 僕はそれに感謝しているし、だからこそ、誰よりも更に感動しているのである。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.08.12

【共通論題】27題が集まる

 北海道支部・東北支部の共同で進めている【共通論題】の策定ですが、現在27題寄せられています。

☆北海道原案
1)日本は、選挙年齢を満16歳以上にするべきである
2)日本は、外国人に選挙権を与えるべきである。
3)日本は、原則すべての職種で海外からの移住労働者の雇用を認めるべきである(案

☆過去にD甲子園で行ったもので近年状況が変化した論題(付帯条項は検討し直す)
4)日本は救急車を有料化すべきである。
5)日本はレジ袋を有料化すべきである。
6)日本はゴミ袋を有料化するべきである。

☆名越原案
7)日本の中学・高校では、就職体験学習を義務化すべきである。
8)日本は中学生以下の子供のインターネットの使用を制限すべきである(親、教員、指導員の元で使用することを義務づける)
9)日本は親子間での殺人を、現状より厳罰化すべきである。
10)日本は「裁判員制度」の導入を撤回すべきである。
11)日本は「幼保一元化」を実施すべきである。
12)日本はアジア共同で、歴史の教科書作りをすべきである。

☆でぃべーたぶるに寄せられた原案
13)日本は義務教育にゼロトレランスを導入すべきである。
14)日本国民は、18歳から25歳まで2年間の間に、養護施設などでの奉仕活動に義務的に参加しなければならない。
15)日本国民は、18歳から25歳まで2年間の間に、農業活動に義務的に参加しなければならない。
16)日本は中学卒業後から、直ちに大学教育を始めるべきである。(高等学校のカリキュラムを大学に編入し、単位制として自由に選択できる)

☆ディベートアゴラ論題
17)地方自治体は中学生以上による住民投票制度を制定すべきである
18)日本は酒の自動販売機を撤廃すべきである
19)日本は夫婦別姓制度を導入すべきである
20)日本は死刑制度を廃止すべきである
21)日本はサマータイム制を導入すべきである
22)日本は小学校に英語教育を導入すべきである
23)日本政府は、全ての男性の正規労働者に、その子どものために育児休業を取得することを義務付けるべきである。

☆“大衆論題”
24)フグ田家は磯野家と別居すべきである。是か非か。
25)水戸黄門は、チャンバラをする前に初めから印篭を出すべきである。是か非か。
26)日本は国技を変えるべきである。是か非か。(何にするかは肯定側次第)
27)すべての野球中継は延長放送を止めるべきである。是か非か。

 各カテゴリーから0~2題ずつ選んでみてはどうかと思います。
 なお最終的には、北海道支部・東北支部の担当者で、最終候補3~4題を選ぶ予定でおります。

 皆さんから是非、下記の観点を参考に、御意見を賜ることができればと思います。

  A:論題に対する賛成意見(「これやってみたい」など)
  B:論題に対する反対意見(「この論題は肯定(否定)に偏っている」など)
  C:ワーディングに関するご助言
  D:その他の論題案(「それをするならこちらの論題の方が…」など)

 また、【共通論題】を授業、もしくは大会で取り上げて頂く学校及び団体がございましたら、お急ぎコメントを頂戴したいと思います。

-----

 私のほうからコメントをします。

○既に賛成意見がございます。

  • ねずみさんより「10)裁判員制度の撤回」に賛成の声がありました。最近ホットですし、一度はみんなで考えたい論題ですからね。
  • 実は、青森県にある風間浦中学校の全校ディベートの論題「4)救急車の有料化」です。青森県には動物園がありませんが(^^;、「田舎でも救急車はたくさん走る(阿部先生・談)」とのこと。全国的に議論ができるということですよね。これに決定すると、教材開発等でご協力頂けることは間違いありません。また、北海道原案にもありますので、最終候補に残して欲しいと思います。

○その他、各カテゴリーに対する名越の意見

  • 北海道原案からは「2)外国人に選挙権」ですね。1)が選挙権、3)が外国人ですから、その中間として(^^;。ただ『外国人』=『外国籍』でしょうし、確か世間では「日本に○年以上在住した」などの付帯条件を含めた上で検討されているはずです。ワーディングは要検討です。
  • 名越原案からは、さっきテレビを見ていたので「12)アジア共同の歴史教科書」を押します。メリットもデメリットも比較的重めですが、平和や国家を考えるきっかけになればと思います。
    本当は「9)親子間殺人の厳罰化」を押したいのですが、12)よりも重たい現状を直視するのは、中学生には厳しいかも、と思いました。
  • でぃべーたぶる原案からは「13)義務教育にゼロトレランス」「15)農業活動の義務化」ですね。特に15)は7)の就職体験に通じますし、「国営ファーム」と「徴農」とをプランにすると、ニートや食料自給率などが扱われる奥の深い論題になりそうです。
    なお「16)中学直後から大学教育」に賛成意見があれば、生徒は喜ぶと思います(^^;
  • ディベートアゴラ論題からは「22)小学校の英語教育必修化」ですね。これは取り組むなら早くしないと、実現しちゃうかも(^^;
    「23)男性の正規労働者に育児休業」も、少子化などが扱われて大切なのですが、中学生には取り組みにくいかも(^^;
    また、「酒の自動販売機撤廃」ですが、これはプランを実施しても望ましいメリットが生じないような気がします。「タバコ自販機」に取り組んで苦労した経験があります。
  • “大衆論題”は…自分で提案しておいて何ですが、大会の論題としては厳しいかも。ただ、敢えて選ぶとすると「26)国技の変更」でしょうね。様々な議論が飛び交って大会が楽しい雰囲気になりそう(^^;
    本当は「24)フグ田家独立」が、日本の家族制度を考える上でいいのかな、と思っていたのですが、もしかして内因性がないかも(^^;。

 以上、私見でした。
 皆さんから幅広く御意見等を頂戴したいと思います。
 ご協力を宜しくお願いたします。m(__)m>ALL

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2006.08.11

ディベートを分かりやすく捉える方法『●○』

 今年の東北地区の中高生に、私が提供した最大の知恵があります。
 これに関しては度々、こちらのBlogで、その存在を書きました(^^;

2006.07.23の記事より引用開始
「僭越ながら、ディベートについて「このように理解してみてはどうか?」ということを、試合毎に、黒板等に●→○などと書きながら説明してみました。会津高校のメンバー等には「分かりやすかった」と言って頂けたのですが・・・イマイチ不安です。
 全国が終了したら、あの資料をネットに公開して、方々からご批評を頂戴するしかありません。」引用終了

 お約束した資料が 【 こちら 】です。
  tohoku-natsu-06.doc

 資料で示したいのは

  「そもそもメリット・デメリットとは?」
  「相手のメリット・デメリットをどう理解するのか?
   また、自分たちのメリット・デメリットは、立証が為されているか?」
  「相手のメリット・デメリットの構造が分かれば、反駁のやり方が決まってくる」

ということです。ディベート甲子園スタイルのディベートの基礎だと思います。
 ですが、その基礎がイマイチ分かりにくいと思われるのです。何せ口頭でずらずら~とスピーチされたことを、そう簡単にはイメージできないと思うのです。

 それを、『図解』ですっきりと理解しよう、というものです。
 私達は『●○(黒白)』と呼んでおります。

 詳しくは2006.01.28の記事に書いております。

  • 論点が複数になっても、マクロな視点で見れば「メリット/デメリットが起きて、それは重要/深刻」としか言っていない
  • そのことさえ分かれば、反駁も思いつくし、勝敗判定もできる
  • わかるからディベートはおもしろい!

 『●○』という方法を一つだけ受け入れる(複数だと逆に負担(^^;)と、ディベートの試合展開が複雑でも、そこで議論されている内容が比較的簡単に説明できる、というのが、ディベートの普及にとってベスト!だと思うのです。分かりやすければ分かりやすいほうがいい。特に相手の立論を理解する方法がシンプルなほうがいい、と2006.01.24の記事に書いております。なおその記事には、この方法を思いついたヒントが嶽南亭主人さんの「重要性の重要性=相手の主張・スタンスは重要性/深刻性に現れる」ことと、西部先生のBlogから「図解すれば、分かる」ということにヒントがあることも書いています。図解に関しては筑田先生のBlogにも以前書かれていました。
 ただ、そこには書いていませんが、直接的なヒントは、昨年冬に本校で、東海支部・佐藤要さん(高校決勝のジャッジをされました)をお招きして実施した「カードチェック講座」にあり、そこで議論の比較の方法を学んだ時に「これを大きくすればメリット・デメリット方式に通じる!」ということに気が付いた、ということがあります。

 話を戻しますと、この資料を東北地区高校代表校合宿で配布しました。また、合宿に来れなかった河東中学校と藤田先生にはメールで送付して見てもらいました。
 ただこの資料は、もしかすると、読んだだけでは分かりにくい面があるかもしれません。例えばこちらの記事では「「その要点ってなんで大事なの?」って感じで受け取られました(核爆)」と書きました。それを踏まえて東北地区の代表校には、試合毎に、この資料で言いたいことが試合ではどのように活かされるべきか、を解説しました。

 結果として、会津・能代・河東の皆さんは、『●○』の言わんとしているところを理解して下さり、かつ試合で活かしてくれました。只今鋭意作成中の、会津高校の勝利の意義をお伝えする連載(皆さん、読んでくださっていますか(^^;?)の次回で、『●○』を活かしたディベートの戦略(ストラテジー)について書きます。また、いろいろな方面から評価の高かった能代高校2反のI藤君なのですが、合同合宿でディベート全体の比較・まとめの仕方について完全に分からない状態に陥り、この『●○』を用いてシンプルに比較をする方法を伝授して、私の助言通りに準備してくれた結果、2反でまとめまくって、全国3位をつかみ取りました。(って、ほかにもI藤君を手助けしてくれた人がいるとは思うのですが(^^;)

 わかりやすいから、勝つための道筋を見つけやすい・・・ディベートの新しい方向づけができたかなあ、と思っております。

 当然ながら本校にも、『●○』を伝授しているんですよ(^^;
 今年の1月から3月初旬にかけて、過去のディベート甲子園のビデオを全て見直して、それを『●○』の観点で議論をとらえ直す、という練習を繰り返したのです。で、相手の議論を理解することは結構できていると思うのですが・・・いかんせん反駁で根拠を述べわすれたり、2反でのまとめの言葉が出てこなかったりと…まあ、本校の実力です(^^;

 なおこの『●○』ですが、先程「議論をマクロな視点で捉える」と言った通りで、仮に相手(特に関東系の学校)がスプレットで多岐に渡る議論と立証で攻めてきたとしても、「要するに~~ということを言いたいのですね」と大きく捉えて、多数の反駁をしなくても議論の要所を握ることができれば勝てる、という大きな特徴があると思っています。
 高校の決勝トーナメント1回戦で、会津vs早大学院の試合があったのですが、「デメリット3つ+S田君の否定側第一反駁」という超スプレット攻撃をかましてきたのですが、それをF木&F津のFFコンビが、いとも簡単に返したのです。
 しかもF木君は、超スプレット攻撃の後の2分の準備時間に、資料請求してH田君に持ってきてもらった資料を読んでいるのです。「そんな時間があなたのどこにあるんですか?と、私と隣の樫村先生は、ただただF木君の才能の凄さに圧倒されたのでした。

 更に付け加えると、この『●○』は、

 ● … 内因性
 ↓ … 解決性
 ○ … 重要性

を示しており、今回教室ディベート連盟が公開・配布した『2006年審判講習会テキスト』のp.12にある『メリットを構成する3要素』と合致しております。

 以上なのですが、よろしければこの資料の内容に関して、ご批判・ご質問・ご感想等お寄せ頂けたらと思います。m(__)m>ALL

| | コメント (0) | トラックバック (0)

研究企画:Skipeを用いたディベートをOBOG会で

 OBOG会の活性化策として、Skipeを用いた遠隔ディベートに取り組んではどうか」という提案が、ディベート甲子園の初日終了後に行なわれた第2回の『ディベート甲子園OBOG会総会』にて、東海支部幹事の宇留野さんからなされました。

 少しリサーチしたのですが、過去においてSkipeとディベートとを組み合わせたインターネット上の実践はないみたいです。

 ITの世界は“早い者勝ち”ですから、OBOG会が率先して取り組めば相当の“手柄”になります。(・・・って、どこかで実践済み、とかないですよね?あったら教えて下さい。
 仮にあったとしても、教室ディベート連盟とディベート甲子園OBOG会が後ろ楯としてついている私達が実践すれば、優秀なジャッジもディベート的助言も、双方が豊富にストックされている訳ですから、他の追随を許さないサイトの構築が可能となるはずです!
 私ほか複数の学校、複数の方から協力を頂いて実践を続けることができた『オンラインディベート』でさえ、早くに取り組んだことが高い評価を得るに至ったと、十分に感じております。

 Skipeの機能の一つである複数人同時通話(5人まで可)を用いると、

  1. 1対1でジャッジが3人
  2. 2対2でジャッジが1人 

といった対戦が可能になります。(2人1組だと、試合中に2人で相談することが困難ですか?それとも、別な技術と組み合わせることによってうまいこと試合ができますか?)

 ということで

  • 多くのディベーターにSkipeの導入を案内・指導して下さる方
  • 試しに対戦、ジャッジをして下さる方
  • その他、ネットワークの技術的なアドバイスを下さる方

がいらっしゃれば、何とか企画が進みそうです。

 ちなみに私はSkipeを導入していません(^^ゞ
 導入していない私からの素朴な疑問として、Skipeでの対戦は例えば、音声情報として記録して、広く公開などできるのでしょうか?
 これができれば、

  • サイトを用いて気軽に対戦(対戦が2週間ほどかかるオンラインディベートと違って、1時間半くらいで対戦は終了。負担が小さいことのメリットは相当大
  • 対戦情報を豊富に、しかも全国に発信可能!しかもジャッジによる解説、改善のアドバイス付き!

 これは間違いなく、ディベートの普及に繋がりますよ!

 ということで、現状の私達が“あと1歩前に進む”くらいの努力で、結構実現性が高い効果が得られそうな気がしています。
 皆さんから広くアドバイスを頂戴したいです。御意見とご協力、幅広くお待ち申し上げます。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2006.08.10

(1-2)プランの変更:法人税のみを国へ

 私は、JDA・B部門で優勝したことがあります。でも、最優秀ディベーターは僕の相方でしだ。その当時のJDA・B部門のルールで、肯定側は、立論・質疑・第二反駁が同じ人で、私は第一反駁のみを担当しました。優勝は間違いなく相方の力によるところが大きくて、僕は少ないスピーチで優勝させてもらって今でもばつの悪い思いでいます。
 その相方から、プランの税制について学んでいて、5年経った今でも覚えています。

 「消費税などは、全国であまりばらつきのない徴収額があるのだが、法人税は、東京国税局が徴収する額が飛び抜けて多い。これを国が取ることにすればいい。

 法人税を国税とする案は、自民党が出した平成12年11月「道州制実現に向けた提案」にも記されています。あながち間違いではない方向性のプランかと思われます。

 さて、なぜ法人税が東京で多く徴収されているかというと、東京には本社が多いからだと思われます。

Web資料:『ふるさと納税』より引用開始
>現状で法人税は、その商品を販売する会社の本社所在地の税務署に納めることに
>なっている。その結果、利用している地域とまったく違う地域に納税することに
>なる。沖縄で利用する車の税金が、東京に納められる。

 これは悪いことではないと思います。
 法人税は、法人の所得金額などを、つまりは会社の大きさ等で税額が決まります。支店が多くても、会社の数は、本社の数に一致しますよね。
 つまり、法人金を徴収するには、本社からまとめて徴収するのが確実でかつ効率的だと考えられるのです。

 ということで、地域の経済力という観点から見ればバランスの悪い法人税を国税とするのが、肯定側の一つの戦略になります。(恐らく、本当に道州制が導入されれば、そうなるのではないかと個人的には思っています)
 本校は、大会直前の火曜日に、このプランに変更しました。
 「・・・5年前の議論に戻るのか」と思いながら私はは、日本はこの5年変わっていないんだとを感じるのです。奇しくも5年前の大会において否定側は「小泉政権で日本は変わるから、道州制というプランは必要ない」という議論を展開していたのですが「そう簡単には変わらないんじゃない?」と思っていたのです…
 なお、このプラン(法人税を国に)を提示した高校は見たことがありません。(私が知らないだけで他校であるのかな?)

 …ちなみに本校は第2試合で「格差が縮まるのは東京の本社から法人税を取る、という要因がなくなるからだ」という、伝えるべき根拠を言葉として発することができませんでした。「スペシャルな理由が分からなかった」というK藤さんのコメントを聞いて、「ほら、うちの選手たちは・・・」と思いました。
 OBがExcelで各道州の収支を計算してくれたのに、うちの部員はそういう形で先輩の努力を無駄にするんです…(T_T)。

-----

 6月、河東中学校で行なわれた本校との練習試合で、会津高校が提示したデメリットは「財政悪化」でした。

 現状分析の資料で、以下のようなものがありました。恐らく皆さんも聞いたことが多いエビデンスだと思います。
 「東京都の税収は、沖縄県の税収の3倍にもなる」

 私が1人ジャッジをして、会津を負けとしました。この証拠資料を元に、プラン後、財政格差が3倍になる、という論理には無理があると思いましたし、そのために行政サービスが低下するという論理でしたが、そもそも行政サービスを低下させる条件が満たされるとは考えられないと判断したからです。

-----

 ということで会津の皆さんは、上記証拠資料は税収の差を証明しているに過ぎず、地域の財政格差を証明してはいない、ということに気付いていなかったということなのです。

#はい、↑はわざと『カードチェックの表現』を用いました(^^)

 上記練習試合や、東北地区高校代表校合同合宿の時にも解説したのですが

   A      -  B  =  C
税収等の歳入   歳出    財政力(赤字?黒字?そしてその大きさは?)

AのBの両方が分からなければ、地域の財政がどうなるのかは分からないと思う。
 しかし全国の場でも、Aのみ、もしくはBのみの議論や、Cは示すがA、Bはどうなっているの?という議論が多かったと思うのですがいかがでしょうか?

-----

 では話を、会津の指導の場面に戻す。(文面も“である体”にします)

 話を戻すと、彼らは朝の短い時間に、僕の説明で法人税の仕組みを理解してくれたようだ。
 更には、本校の部費のうちの、書籍代の大部分を割いて購入した『地方財政白書を持ってきた。地方の法人二税(事業税の法人分など)も、東京都が他の都道府県よりも多くを徴収していることが棒グラフで示されていて、『百聞は一見に如かず』の状態になってもらった。

 更に加えて、このプランの導入に意義があったのは、創価高校のデメリットを減じる働きがあったからだ。

  • 地域の格差があることがデメリットの前提条件となっている(と思った)ので、少なくとも財政面での格差はプランにより縮めておくことができる
  • 企業誘致競争で各道州は税収を下げるということを立証するのだが、その資料中には「法人税を下げて」と書いてあるケースが多かった。これを国が押さえておけば、勝手に法人税を下げて企業を誘致するようなことはできなくなる

 一方で現状の国の法人税、地方税のうちの法人税分を合わせると、18兆円にもなる。権限を委譲しスリム化した国としては十分の黒字だ。(逆に取り過ぎなのだが、値下げすると財政格差が広がるので、税率は現状維持とするしかなかった)

 このあたりで、私の提案したプランの提案を、受け入れてもらうことになった。

-----

 ここで特筆すべきは、立論のH田君の“理解の速さ”だ。

 H田君は、上述したプランの変更が有効である理由と、プランを導入するとなぜ道州間の財政格差が縮まるのかを素早く捉え、「おーし、どんな質問をされても絶対に答えてやる!」と言った。本校の生徒よりも圧倒的に理解が早い!立論としての立場もよく分かっている。

 H田君が立論を担当していることも会津高校の強さなのだと、この時初めて分かった。H田君の才能を気付くのが遅くてごめんなさい>H田君

 ただ、このようにして、チーム全体に「法人税」のプランの効果を理解してもらうのに40分かかっている。既に6時近い。朝、会津高校と共にした2時間20分のうちの40分(約29%)が、プランを一つ変更することに費やされたのだ。

 議論を一つ変更することの難しさを感じた。

-----

 さて、このように提案されたプランの変更だが、「でも・・・」とF木君は口にした。F津君も同様の不安を感じていたようだ。

  1. プランを変更することにより、創価高校が別な否定側立論を使ってくる可能性が高まる
  2. 道州の赤字というデメリットが確実に発生する

 1に関しては、前日の河東中へのサポートで痛い目にあっている。動物園論題で、動物の開放の仕方に関して表現を少し変えた。「種の保存ができない」というデメリットで来ると思っていたところ、「レジャー施設の減少」というデメリットが提出された。この変化に、肯定側第一反駁の子が対応できなかった。時間がない中で、様々な情報を聞かされた後の試合で、そこまで臨機応変に対応するのは中学生には難しかったのだろうと、僕、そして上遠野中の樫村先生は反省の気持ちになった。
 ただ今回は、朝食までは時間がないが、試合開始の12時までにはまだ時間がある
 そして、たとえ否定側立論が想定外のものだったとしても、F木&F津の「FFコンビ」が何とかしてくれるだろう(^^)、という思いは十分に合った。また、それに対応するための指導を、今年の僕は彼らにしてきたつもりだからだ。

 しかし、2に関しては、スーパーディベーターのように見えてもやはりそこは高校生、「自分達で作成したデメリットが間違いなく発生するプランの導入」は、普通に考えて不安に感じるものだ。
 それに関しては、もう少し後に、「そもそも会津高校は国の税収及び国債に関してどう考えていたの?」というところを更に詰めて、結論としてプランの変更を決定した。これに関しては後日紹介する。

-----

 これは試合後に耳にした話なのですが、創価高校さんの否定側立論は1つしかなかったらしいです。まぁ、実際のところが分からなくて互いに悩むのが、決勝前夜の大きな特徴かもしれません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

すぐに取り組める論題案(【共通論題】)

 当Blogのアクセス解析すると、授業等ですぐに取り組める論題を検索している方がかなりの割合でいらっしゃって、当Blogを御覧くださっていることが分かります。

 “授業で扱いやすい”論題とは、「内容が簡単だ」「論題のことをみんなが知っている」というように思われるでしょうが、実は本当は重視すべき大きな要素があります。

  準備が少なくて済む!

 「そんな論題が、授業にふさわしいのか?」と思う人がいるかもしれません。ですが“授業でディベートをする”のでしたら、教員の側も生徒の側も、準備が少なくても、本質的なディベート的やり取り(質問や根拠のある反論などのコミュニケーション)ができれば十分です!

 どんなにくだらない内容でも「○○は~~~すべきである。是か非か。」という形の論題にすれば、議論がかみ合わずに授業が成立しない、ということはないでしょう。
 例えば「うちの学校は昼休みの後半に昼寝の時間を設けるべきである。是か非か」とか…いや、これだけでも結構本質的な議論ができるものです(^^)

-----

 もう一つ、内容も伴っていて、しかも準備が少なくて済むディベートを授業で導入するコツがあります。

 過去にほかの方が準備したものを使わせて頂けばいいのです!

  ディベートアゴラのページを御覧ください。
  下記の論題の立論、及び証拠資料集が掲載されています。

 そして今回、これらを北海道・東北【共通論題】案として追加提案します。

  • 地方自治体は中学生以上による住民投票制度を制定すべきである
  • 日本は積極的安楽死を法的に認めるべきである(×)
  • 日本は医師にガン告知を義務づけるべきである(×)
  • 日本は酒の自動販売機を撤廃すべきである
  • 日本は炭素税を導入すべきである(×)
  • 日本は夫婦別姓制度を導入すべきである
  • 日本は死刑制度を廃止すべきである
  • 日本はごみ収集を有料化すべきである
  • 日本はサマータイム制を導入すべきである
  • 日本は小学校に英語教育を導入すべきである
  • 日本は救急車の利用を有料化すべきである
  • 日本はすべての原子力発電を代替発電に切り替えるべきである(×)
  • 日本政府は、全ての男性の正規労働者に、その子どものために育児休業を取得することを義務付けるべきである。
  • 日本はレジ袋税を導入すべきである
  • 日本は遺伝子組み換え食品の販売を禁止すべきである(×)

 但し、(×)の論題は、今回は候補から外します。
 といいますのも、北海道側と東北側で協議して決めた、【共通論題】のガイドラインがあるのです。

>ここで良い論題を選ぶ基準は、
>・でぃべーたぶるな論題(肯否のバランスがとれている)
>・難しい科学技術関係は除く(遺伝子組み換え、着床前診断など)
>・多くの人がわかりやすい。(論題にとっつきやすい)

 ということで、中学生に科学技術系の証明が厳しいということで、科学技術系の論題を外させて頂きます。m(_ _)m

 【共通論題】が策定されましたら、その論題を授業でどう扱えばいいのか、という『教員用マニュアル』も策定する予定です。そのためのページを〔こちら〕に準備してあります。乞う御期待!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

(1-1)立論の改造を“提案”

 「じゃあ、先に宿に帰って休んでいて下さい。明日は4:30からやりましょう。」
 これが、会津高校社会弁論部部長、F木君の指示だ。
 大会2日目は、「Project of Debate Lovers」が主催する選手交流会が開催された。F木君はラバーズ側の一員として、オレンジのTシャツを着て、会場に残った。一方で、連戦の疲れがあるメンバーを先に返して、明日に備えさせるのも部長の仕事。特にF津君は、その素晴らしいスピーチの影に、そのまじめさ、集中の高さから、試合後等に疲れやすいようであった(と僕は思っている)ので、休息が必要だと思ったのだろう。このあたりに、F木君のリーダーシップと優しさが感じられる。

 交流会後、同じ宿に泊まっている僕と本校中高生部員(その中にはラバーズのS藤君もいる)、F木君、そして青雲高校のS口君とA田君が、一緒の地下鉄で宿に帰った。

 大会2日目の僕の動きについて少し紹介する。
 中高とも予選全敗だった僕はまず、藤田先生との約束で、河東中学校のサポートに回る…ところだったのだが、高校決勝トーナメント1回戦の好カード、会津vs早大学院を見学した。本校OBに河東の裏の試合(トーナメントで次に対戦する相手の試合)のフローをとってもらうことを頼めたことが大きいのだが、同じくラバーズのS田君から「是非見て下さい」と言われ、やっぱり彼のスピーチを見ておきたかったのだ。ここでも会津高校は、F木&F津の「FFコンビ」が炸裂し、早大学院のスプレット攻撃をはね返す。素晴らしい。次は約束通り、河東中のサポートに入る。僕以外にも、上遠野中学校の樫村先生もサポートを手伝ってくれたのだが、残念ながら勝つための作戦を中学生に理解してもらうには時間が足りなさ過ぎた。惜しい敗戦。でも、相手は今回優勝の東海中なので、敗戦は運命だったのかもしれない。一方で東北地区の高校代表の会津高校と能代高校は準決勝で直接対決だ。これで決勝は東北地区の代表校が勝ち上がることが確定=僕はいずれにせよ、夜にどちらかの学校をサポートすることが確定した。結果として会津高校だったので、まずは同じ宿、そして徹夜ではなく明日の早朝からだということで少し気は楽だった。
 そんなことで宿に帰ったら、まず爆睡!
 その後、本校の旅費のとりまとめをして・・・計算が合わなくて(T_T)、“床で”寝たのが大会3日目の午前2時半…。

 4時半に起きてシャワーを浴び、会津高校の部屋へ。30分遅刻…というより、30分くらいは自分たちで考えて、必要だったら手伝うくらいが丁度良いだろう。朝5時に僕は会津高校と合流した。

-----

 全国からの帰りのバスの中で、僕は朝から会津高校に何を指導したのか、紙にまとめている。それを見直すと、非常に複合的に、濃密な指導を“結果として”している。会津高校の引率の先生が、朝食を食べて宿を出る時間を8時50分と定めたので、僕も邪魔にならないように7時20分にはその場を離れた。朝、僕が関わった時間は僅か2時間20分。しかしその中には、東北地区が論題発表“以前”から費やしてきた努力が反映されていることも間違いないのだ。

 朝の時間帯に僕がしたことが3つ

1:立論の改造を“提案”する
2:決勝での戦略(ストラテジーと呼ばれる)を“提案”する
3:肯定側質疑のK村君を指導する
  =>このことでF木君&F津君をフリーにして、作業をしてもらう。

 敢えて“提案”と表現する。なぜなら、僕はあくまで他校の顧問。彼らが納得しなければ受け入れてもらう必然性がないものを“提案”したのだ。つまり結局は、彼らは僕の指導通りの試合をしたのではなく、僕の“提案”を検討して、必要なものを取捨選択して、自分のものとして試合に臨んだのだ。

 ・・・ここが、本校の「全敗」という結果と会津の「全国優勝」という結果との差だろう。今年の本校の部員たちは、よく考えて議論の方向性を出してきた。僕は時にそれを誉めて「思いついたうちに一気に立論を書き上げなさい」と指導してきた。しかしながら、折角考えた自分たちの議論を本番では“活かせなかった”のも事実試合の場面で肝心な一言が出ない。過去何回も本校が陥った過ち。昨年の失敗を踏まえて、確かに成長したスキルもあるのだが、結局は自らを成長させることには失敗していたようだ。「木の芽が伸びるのはやわらかいから」というのは相田みつを氏の言葉。自分に固執すると、他人のアドバイスを自らの成長に活かせない。
 来年のチームには是非、今年の失敗を活かして欲しい。
 …僕が君たちに近過ぎるから勝てないのか?僕との関係にマンネリがあるのかな?

-----

 会津の部屋には、試合に出る4人だけがいた。
 残りのメンバーを寝かせておくところも、部長のF木君の優しさだろう。

 部屋に入って最初に言った言葉が「立論変えるんだよね?」
 …改造しないと勝てないことは、彼らも十分に分かっていた。
 何せ、大会中に使用した立論は、創価高校雄弁会及びOBOGの方々に、ことごとく分析されていることを前提に試合を進めることが、ディベート甲子園の常識だからだ。

 「全員ディベート」・・・創価高校雄弁会のモットーである。
 選手になれるのは、部内試合を勝ち上がった猛者のみ。
 ただ、選手を外れた多くの部員たちも、全国の各試合会場に出向き、恐らく全ての試合のフローをとっている…と思われる。
 それを、歴代のOBOGが…しかも、3年連続全国優勝等を含む輝かしい実績と実力を備えたOBOGが総力を結集してそれらを分析し、次の試合に活かすのだ。時に「どうしてそんな証拠資料を見つけることができるのですか?」と、正直頭を下げるしかないと思うようなこともある。マンパワーの為せる業なのかと、誰もが羨ましく思うだろう
 恐らく、夜を徹して、会津高校の立論を分析し、完璧な反駁、及び比較・総括を繰り出してくるだろう。OBOGの指導の下、選手が繰り返しスピーチ練習をしているだろうと思われるのだ。

 そのような相手に勝とうと、努力をするのである。

 立論を改造するのには、時間がかかる。事実、F木君は「変えられる証拠資料は1つしかない」と洩らしていた。
 そして、改造された立論を、立論担当者が読めるようになり、かつ質疑に答えられるようになるのにも時間がかかる

 ここで、まずは創価高校の否定側の議論を確認させてもらった。
 僕たちも時間と交通費をかけて関東の春季大会に出場&地区予選を見学しているので、当時の創価高校の否定側の議論を知ってはいるが、創価高校側も当然それら大会で判明した弱点を反省し、立論は変えてくるものだ。
 会津高校の部屋には、全国で使われた創価高校否定側の議論の“一応のあらすじ”が書かれたものがあった。会津高校も当然、詳細なフローを取るメンバーの数が足りないのだから仕方がない

 でもそれを見て確認し、関東での議論を思い起こして、提案した。
 「じゃあ、プランを1つ変えようか?」

-----

 確かに僕は、会津高校の立論の改造を手伝ったが、その文量はごく僅かだ。

  • プランの2の後半「国の税は法人税のみ」
  • 重要性の1「節約」

恐らく100文字前後だろう。

 しかし、この100文字前後の変更を侮らないで欲しい
 この結論に至るのには、本校が2001年の大会(前回の道州制)に参加したこと、及び、その前の週に本校で行なった東北地区高校代表校合同合宿の際に、能代高校のI藤君がとある反駁をしたことにヒントがあったのだ。

-----

 OBOGの協力は貴重だ。選手から外れた部員が選手のサポートをすることも大切であり、貴重だ。
 だが、誰もが羨ましいと思うそれらがなければ、全国大会での優勝は難しいのか?
 …そんなことはないことくらい、誰もが分かっている。事実、過去の全国大会で創価を破った学校も数々いるわけだ。
 …「でもやっぱり、OBOGやサポートの選手が多い方が、全国優勝の確率は高まるんじゃないですか?

 ・・・そうかもしれない(^^;。

 でも、それを認めた上で、僕は頑張って主張する。

 「地区の力が結集できるのであればいいのでは?」

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.09

(序)チーム全体の勝利&地区全体の結晶

 F津君の肯定側第二反駁のスピーチが終了した後、会場から割れんばかりの拍手が、しばらくの間鳴り止まなかった。僕の周辺で何人かがディベート甲子園の感想として「今までの高校決勝でこのような場面はあまり記憶にない」と表現されている。

 ディベートとは、相手を言い負かす競技ではない
 ジャッジを説得する競技だ。

 ところが今年の高校決勝では、ジャッジのみならず、それを聞いていた聴衆までもが説得させられたのではないだろうか。
 聞き手の誰をも説得する・・・つまり、ジャッジが誰であろうと、理解して頂けるディベート!
 「否定側に投票するジャッジは、この拍手を覆すだけの理由を提示できるのだろうか?」と僕は思った。だが、確信がなかった。理由が2点。1つはその日、僕は肯定側立論の改造を手伝ったので、既に客観的にどちらが勝ったかを判断できる心境になかった。もう1つは、ジャッジが主張をどのように受け取るのかはジャッジ次第であり、個人的(主観的)な勝敗の判断は必ずしも正しくはない、ということを十分に知っているからだ。(この点に理解がなく、11回も経ったこの大会でさえ、試合終了後に、ジャッジにクレームをつける選手がいたという。教育ディベート界もまだまだ至らぬ点があるということか…)

 だが、やはり私の予想通りの結果となった。いや、予想以上だろう。
 5-0で肯定側の勝利。
 「ああ、やはり、このような試合展開の場合、大方のジャッジは肯定側に投票するのか。」…ジャッジと聴衆との認識が一致した試合と評価したい。

 僕は、会津高校の保護者と一緒に座っていた。F木君のお母さま+お姉様、F津君の御両親とは、既に何度もお会いしていて面識がある。ほかにも保護者の方が何名か上京して下さった。河東中も含め、ディベートへの取り組みが保護者からも理解されていることが、会津勢の強みだ。
 そして試合終了後、話題は既に、あの話題に移っていた。
 「ベストディベーターはやっぱりF津君だよね」

 F木君とF津君は共に、3年前の中学決勝の舞台を踏んでいる。
 その時には、青雲中のメンバーに敗れて準優勝だった。
 F木君は後日、指導をされた藤田先生の所に行き、1時間泣いたそうだ。相当悔しかったらしい。ただ、その悔しさが、その後、ディベートを続ける原動力になったのかもしれない。「その前年に優勝したメンバーが誰一人高校でディベートを続けなかった中、F木君がディベートを続けたのは、そういった経験があったからではないか」と、今年河東中学校に練習試合にいった後の、会津若松の飲み屋で藤田先生から聞かせてもらった。
 F木君はその後、福島県でも進学校で有名な会津高校に進学する。でも、ディベーターの仲間に恵まれず、高1の時には地区予選にも参加できなかった。ただそれでも、神田外語大での全国を見学しに来た。その時、同じ東北地区の能代高校が、全国の決勝に進出した。既に「東北地区はみんなで強くなる。全国で対戦することになったら恨みっこなし」という実践を続けていた僕たちは、能代高校の控室に集まり、対戦する創価高校の対策を練っていた。学校が違っても選手の関係者だ(爆:だって能代のみんなもそう言ってくれたし…)そしてF木君も能代高校の控室にいた。「地区の代表校が結束して高め合って全国を戦うっていいですよね。『この輪に選手として加わりたい』と思ったんです」と、その次の年F木君は僕に語ってくれた。嬉しい。既に地区の取り組みの素晴らしさを感じてくれているのか、と僕は思っていた。
 その翌年、前年中3で、残念ながら地区予選で敗退したF津君は、会津高校に進学する。F木君は喜んでいた。ただ、大きな関門が2つあった。そのうち1つの壁は、思いもよらぬ形で開かれた。ディベート甲子園ルールの改正があり、2人でも大会に出場できるようになったこと。会津高校は選手が4人揃わなくても、FFコンビの2人だけで出場できることとなった。もう一つは学校の体制だ。F木君は『社会弁論部』に入部したが、そこでディベートの取り組みができるようになるまでに幾つか困難な事があった。僕、そして江間支部長も苦心したが、F木君の保護者などの力添えで、『社会弁論部』がディベートの取り組みをすることが認められた。更に付け加えると、福島県では会津若松第二中学校の活躍のおかげで、テレビや新聞等でディベートが取り上げられる機会が多く、当時からディベートの認知度が高かったことも見逃せない。

 さて、このような困難を乗り越えて今年、会津高校は更に、会津若松ニ中と河東中学校から優秀な後輩を迎えいれて、全国の決勝まで勝ち上がってきた。話を戻すと、3年前に青雲中に敗れた際のベストディベーターはF津君だったのだ。F木君は当時のことを冗談混じりに「F津君に持って行かれましたから~」と言う。
 また、あるところで行なわれたディベートセミナーの後、講師の筑田先生に対して当時中学生だったF木君は「どうしたら全国大会でベストディベーターになれますか?」と質問をしているくらいに、実は昔からこだわっていたらしい(笑)筑田先生もそれを「すごい中学生がいるもんだ」と、特に印象に残っているのだと語っている。

 奇しくも、その3年前に対戦した青雲中のメンバーは、青雲高校でもディベートを続けていた。昨年の全国では「決勝での直接対決の再現」があり得たのだが、会津高校は準決勝で優勝校に敗れた。その青雲高校のメンバーと、会津高校のメンバー、そして僕及び本校のメンバーが今年、同じ宿だったというのもなんたる奇遇(本校は会津の宿をF木君のお母さまから聞いて予約したので、同じ宿なのは当然なのだが(^^;)。
 また別の観点で言うと、その青雲高校のS口君、A田君も、会津高校のF木君も、Project of Debate Lovers」の一員として、大会2日目の選手交流会を盛り上げていた。ライバルの垣根を越えて交流している彼らに拍手を送りたい。

 再び話を戻して、今年の全国の決勝を見た人の多くが「でも、やっぱりベストディベーターはF津君でしたよね」と言うと思う。今年卒業するので来年にチャンスのないF木君には本当に申し訳なく思うが(^^;、客観的に見て仕方がないだろう。

-----

 ただ、僕が今回、頑張って、こちらのBlogをご覧の皆様、更にはこちらのBlogを見ていない全国の中高生ディベーター及び指導者の皆様にも、どうしても伝えなければならないことがあるのです。

 F津君のベストディベーターは、F木君の第一反駁と、そして、F木君が準備時間に見せた素晴らしい才能に支えられています。F木君あってのF津君のベストディベーター賞だったのです。
 更にはK村君の「失敗だったかも?」と思わせる“かみ合っていなかった肯定側質疑”が、、チームの勝利に貢献していたのです。(失敗になったのは、僕の助言に誤りがあったのが原因であったこともあらかじめ書いておきます)
 そして実は、試合直前に修正した上に2,600文字以上あった文量の多い立論を、読む練習が少ない中、聴衆に分かるだけの形で読みきることに成功したH田君の“立論を読みきる稀な能力”が、今回の勝利の元となっています。

 つまりは、今回の勝利は、ディベート特有の「チームの勝利」だったのです。
 このことに気付いていた方は、ジャッジの方々のほかにどれほどいたでしょうか?

 そしてディベートは、チームで一貫した主張ができた時に強いし、そしてやっていて楽しいのです!

 たまたま僕が、裏方も手伝ったので、この貴重な勝利の意味合いを更に深く理解出来ました。これを伝えられるのは、僕しかいません!

-----

 一番最初に話を戻そう。(表現も“である体”に戻しますm(__)m)
 高校決勝後に拍手をされた方が、どうして拍手をしたのか、考えてみてる。
 肯定側第二反駁が劣勢を覆した点が、感動を大きくしたのではないだろうか。
 ディベート的に見ると、デメリットが生じるという否定側の一理ある主張に対してもなお「プランを導入する意義=論題を肯定する理由付け」が、頭の中でイメージできたからだろうか。
 会場には「ディベートの横綱、創価高校に勝っちゃうのかも…」と、ディベート勢力図的な世代交代のようなものを感じて拍手した人もいるだろうと僕は予想する。

 そのような様々な理由からも、F津君のベストディベーター賞受賞は、誰もが納得の行くところだろう。

 だが、全国の中高生ディベーターに改めてお伝えしたい。
 「(チームで最後にスピーチをする)第二反駁が上手であれば勝てるんだ」とか「ディベートを極めるべく、2反の担当を目指す!」といった、安易な誤解&安易な目標設定は違うのだ。

 なぜ違うのかは、もう少し時間をさかのぼり、(1)僕が当日の朝5:00以降何を助言したのか、(2)彼らがどんな準備と考えをもって決勝に望んだのか、そして、(3)東北地区の中高生ディベーター&ディベートに関わる指導者&OBOGの全体が、2002年1月以降、どのような取り組みを継続させてきたことが、彼らのスピーチとどのように関わっているのか、を説明せねばなるまい。

 今回、東北ディベートネットワークの同意を得て、その取り組みを公開する。それにより、中高生ディベーターのスキルの向上は、実はどの地区のどの学校でも可能であるのだと、ご理解頂けるだろう。
 なお、会津高校に何を指導したのかを公開するという件は、会津高校の面々には了承を得ていないが(^^;、恐らく彼らはOKを出してくれるだろうし、僕が当日した指導も自分の高校に対する指導と全く同じことをしたのに過ぎず、結局は本人たちの努力の賜物であったことは揺るがない事実であるので、後日許して頂くこととしよう。

 この夏休みの時間のあるうちに、そして、この感動が薄れる前に、当Blogで連載を終えたい。
 今後皆様には、しばらく連載にお付き合い頂けると幸いである。m(__)m

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2006.08.08

【共通論題】原案募集中!

 ディベート甲子園での選手交流会でアピールさせて頂いた通り、北海道支部と東北支部は、今年度も【共通論題】を策定することといたしました。

 【共通論題】は、ディベートに取り組む皆さんから「これをやってみたい」という意見を取り入れて策定します。ただ、昨年も策定したのですが、論題を策定するって結構大変です。やはり、議論が発散しないか否かなどを、論題に使われる文言等の定義をチェックしながら丁寧に検証する(ワーディング)必要があります。

 ただ、そのワーディング作業は、岡山先生ほか北海道支部のスタッフの協力を得て行ないますのでご安心下さい。

 取り敢えず、「やってみたいなあ」という要望を、幅広く寄せて頂くことが大事です。
 まずはざっくばらんに、皆さんの声をお聞かせください(^^)/

 なお、論題案の最終取りまとめは下記のBlogにて行ないます。

   ねずみさんのほにゃほにゃ生活ver.2

-----

 私のほうから原案を3つ。

昨年の論題案から、現状でも取り上げるべき問題(内因性)が残っていると思われるものを2つ挙げます。

  • 日本の中学・高校では、就職体験学習を義務化すべきである。
  • 「日本は中学生以下の子供のインターネットの使用を制限すべきである」(親、教員、指導員の元で使用することを義務づける)

☆本校で作成している小論文練習用テキスト「燃える小論文」から、最近の問題として考えたいものを1つ挙げます。

  • 日本は親子間での殺人を、現状より厳罰化すべきである。

 いかがでしょうか?
 論題案としては難しいものの、「こんなことをテーマにしたい」など、いろいろと聞かせて下さい。m(_ _)m>ALL

#論題案になればいいなぁと思うものに
「平和を考えるもの」とかがあればいいなあ、と昔から思っているのですが…
#何かいい論題案はありませんか?

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2006.07.30

東北地区高校代表校合同合宿、終了

 金曜日の夜から、今日(日曜日)のお昼まで、ディベート三昧でした。

 来て下さった皆さんには、何かしらのヒント等が与えられたことでしょう!

 来週、頑張りましょう!

| | コメント (1) | トラックバック (1)

2006.07.25

速報:明日放送されます

 明日のOh!バンデス内で、夕方18:19~に放送されるニュースとして取り上げて下さるそうです。有り難いm(_ _)m

 取材に来た方々も、ディベートに関して理解を深めて下さったようで、ホッとします。

 取材を終わった後の方が逆に、リバウンドのように緊張が高まってしまいました(^^;

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.07.24

速報:ミヤギテレビがディベート部を取材に

 明日の午後2時半から、ミヤギテレビ様が、ディベート甲子園で全国から集まる他校と議論を戦わすための準備をする本校ディベート部の様子を取材したい、という打診がありましたので、OKしました!

 少しでも、視聴者の方に、ディベートの良さが伝わるといいのですが。
 ・・・取材がボツにならないよう、祈ります!

 普段通りでいいとは思いますが、スピーチ練習、質疑応答など、少しはテレビ的に絵になる活動を主体に行ないたいと思っております。

 テレビの取材を受けるのは初めての体験となりますので、何かアドバイスがありましたら、教えて下さい。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.07.23

全敗

 会津から帰ってきました。

 河東中学校さんと本校中学生が3試合(そのうち1試合は中学生+高校生の連合チーム)、会津高校さんと本校高校生が1試合を行ないました。

 タイトル通り、全敗というのが、受け止めるべき現実と考えて帰ってきました

 まず、伝わらない
 特に、デメリットの深刻性を伝えようとするには、立論で使われている文面が不適切なんだなあという印象です。言われると確かに、何が悪いのか分からない。本当にデメリットは成立しているんだろうか?昔からデメリットの作成がヘタクソです。困ったものです。今一度考え直します。

 一方でメリットも、どうしてそれが良いのかを伝えることに失敗しています。

 明日以降、改善のために努力したいと思いました。

 スケジュールの一番最初に、藤田先生から、ディベートのみならず、“競技に取り組むための準備の心得”を聞きました。
 「~~がないからできない」と言っていては何も進歩がないのです。「現状でできる準備とは何か?」「それを自ら見つけて取り組まないと壁を越えられないと聞きました。その通りだと思いました。部員たちはこのことの大切さを分かってくれたでしょうか?私も今後、そのように指導します。

-----

 僭越ながら、ディベートについて「このように理解してみてはどうか?」ということを、試合毎に、黒板等に●→○などと書きながら説明してみました。会津高校のメンバー等には「分かりやすかった」と言って頂けたのですが・・・イマイチ不安です。
 全国が終了したら、あの資料をネットに公開して、方々からご批評を頂戴するしかありません。

 しかも、全てのスケジュールが終わって帰る時に、河東中学校の新顧問の佐藤先生に「名越先生の説明は難しくて分かりませんでした~」と言われて、あらららら~、となってしまったのでした(爆)
 そんな~、分からなかった場合には、いろいろと表現を変えたのに~(^^;

-----

 とにもかくにも、準備した立論は全てオープンにして帰ってきました。
 恐らく、「何かのときのために隠しておこう」などと考えてしまったら、思わぬ落とし穴的爆弾を抱えたままになってしまって、全国では逆に良い結果を得られなかったでしょう。
 考えた議論を実際に使ってみて、たくさん批評を受けて、改善することが、向上のための王道だと思った次第です。フローシートにしっかりと書き記した改善ポイントを、冷静に見直します。
 また、同じ地区の河東中学校さん相手だからこそ、オープンにできたのかな、とも思います。全国大会は地区対抗、という要素も少なからずありますからねえ(^^;

 御指導等を引き受けて下さった藤田先生、会場の手配等、頑張って下さった河東中の佐藤先生、集まってくれた河東中、会津高の皆さん、生徒たちを送り迎えして下さった保護者の方々、宿の方、等、関りのあった全ての方に、ありがとうございました、を伝えます。
 仙台から行った顧問&中学生2名&高校生3名は全員、行って良かったと思っております。

 残り2週間、頑張ります。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.07.22

ディベート甲子園に向けて(お知らせ、など)

 昨日から夏休みに入りました。ディベート部の部員たちも、試行錯誤の取り組みの中、ようやく前進が見て取れてホッとしているところです。
 まだ、良い方向に向かい始めた、というレベルなので、実際にメリットが生じている訳ではないのですが(^^;、「このままでは全国でも勝てないだろう」という状態からは脱却できそうな“兆し”です。残り期間で良い議論を展開できる実力をつけてもらいたいと切望します>部員の皆さん

 もう一つ、良い方向に向かったのは、私自身です。
 夏休みとなったので、大きな仕事は終えて、こんな時間(7/22 AM4:05)ではありますが、ディベートに関する取り組みができる時間が持てるようになりました。これからできる限り追い上げたい、と思っております。(思っているだけでは実際にメリットが生じない訳です。行動しなくては!

-----

 私のBlogを、全国のディベーターの方がどの程度見て下さるのか、分かりませんが、特にOBOGの方にお願いです。
 全国の代表校が出揃い、いよいよ全国大会だというこの時期、「全国大会に行くことにしました!」というOBOGの方、きっといますよね?

 全国大会のスタッフとしてご協力頂けませんか?
 もちろん、現状でもスタッフが集められているのですが、あと数名加われば、より良い大会運営ができるだろう、という状態になっております。大会運営の方々は、常により良い状態を目指すものだと思います。

 私のBlogを見て下さる方ですと、きっとOBOG会の活動に関しても御理解があると思いますので、「全国大会に出場する中高生のために一肌脱ぎます!」という方がいらっしゃれば、この記事にコメントを下さい。折り返し連絡を差し上げます。
(コメントをする際には是非、メールアドレスをご入力下さい。必要であれば、折り返しの連絡の後、頂戴したコメントを削除します)

-----

 更にコアな情報。
 夏休みに入ってようやくできたこと、それは、ディベート甲子園・高校の部の東北地区代表合同合宿を行なうための、本校に提出する施設使用届(合宿所及び練習会場の教室)及び宿泊者名簿を、今日になってようやく提出できた、ということです。今日を逃せば絶対に学校側、そして、遠くから来て下さる会津高校、能代高校の皆さんに超迷惑をかけます! …出せてホッとしました。
 また、最初の段階で注文していなかった朝食も、食堂にお願いできました。これも「注文が遅いからダメ」って言われたらどうしようと、ここ数日焦っていました(爆)

 ということで、もしも東北6県でディベートに取り組んでいる皆さんで、ディベートについて理解を深め、大会等に出場して良い成績を修めてみたい、という方がいらっしゃれば、7月29日(土)に、ディベート中・上級講座を開催します。私からの説明のほか、東北代表の高校生のディベートを見てもらうことによって、ディベートについてより良く学ぶ機会にして頂けたらと思います。参加費はもちろん無料です。こちらへのコメントという形で、連絡先をお知らせ下さい。

 ・・・と書きましたが、他地区から参加希望が来たらどうしよう?
   ・・・相談させて下さい。m(_ _)m>他地区からの参加希望の方

-----

 さてさて、各地のディベート甲子園の代表校は、「他地区の代表校はどうなっているんだ?どんな議論を出してくるんだ?どんな準備をしているんだ?」と、どうしても気になる時期ですよね。

 はい、本校は本日、会津若松へ出向いて、河東中学校で練習会です。
 何せ本校は中学の部で初出場でして。練習相手といえば当然、地区優勝の河東中しかありません。負けた側が出稽古です。
 会津のディベーター達の師、藤田先生から、いろいろ教わりたいと考えました。
 すると、本校の高校生も「行きたい」となり、高校生が行くなら「じゃあ会津高校さんも来る?」となり、高校生も河東中で練習です。ただ、試合は合同合宿でするので、別な方面からの練習を藤田先生にはお願いしてあります。会場の準備をして下さった河東中学校の佐藤先生のご配慮に感謝します。

 朝9:50の会津若松行きのバスに乗ります・・・早く寝なくちゃ(^^; 寝坊はできないぞ!

-----

 ということで、ベガルタの愛媛戦、行けません。

 それだけ今年は、ディベート甲子園に強い意欲を持って望みます
 (意欲があったのに、これまで実質的な活動が少なかったことは本当に大反省!仕事たくさんの学校…)

 部長は5年間の集大成にして欲しい。佐藤君もラバーズの一員として、成長した姿を見せて欲しい。新入部員には初の全国の舞台を堪能して欲しい。そして中学生の二人には全国で躍進して、運動部中心な本校の中学生に存在感を示して欲しい。
 そのためにも、良い準備を積み重ねて、本番の試合で頑張って欲しい。

 そして加えて、OBOGの皆さんには、大会運営で是非とも協力して欲しい。

 ディベート甲子園が成功裏に終わるよう、ご協力のほど宜しくお願いたします。>こちらをご覧のディベーターの皆様

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.06.29

【共通論題】 “大衆論題”のアイディア

 本校ディベート部は、めでたく、高校1年生の新入部員が一人います。
 まあ、最終的に入部を決めた理由が、部長のバカ話がおもしろいと感じて「愉快なメンバーですね~」というものですから(^^; それはそれで、まあ、有り難い評価です(^^;

 で、彼がディベート部を評価してくれたのは、部活紹介での部員たちのディベートでした。
 『ドラえもんは22世紀に帰るべきである』で、ミニディベート(昨年の全国の決勝で行なわれたもの。時間の関係で持ち時間は一人2分。30秒ほどの立論)をやりました。
 まじめなメリット&デメリットでは受けが悪いということで、完全にネタ(お笑い)ディベート。メリットは「しずかちゃんに対する覗きの防止」、デメリットは「のび太の命を守る(ジャイアンのパンチはドラえもんをふっとばす=のび太だったら死んじゃう)」というものでした。

 筑田先生が女子聖学院中高の授業で行なったのが初めてなのでしょうか?
 夢があって楽しいディベートができます。
 現実と非現実が混じった感じになりますよね。
 ですが、証拠資料が単行本・アニメ・映画・等々といろいろある点を少し難点に思っています。つまり、人によってあるエピソードを知っていたり、知らなかったりすると思うのです。

 それでも『ドラえもん』を知らない人はいないと思います。

-----

 度々こちらのBlogで書かせて頂いている【共通論題】についてです。

 もちろん、みんなでディベートするのに相応しい論題、全国のディベーターが取り組んでみたい論題を、後程募集させて頂きますが、『ドラえもん』論題のように、誰もが知っていて、誰もが瞬時にメリットとデメリットを想像できる論題を考えてみます

 そのような論題であれば、中学生にとって身近に考えてもらいやすいですよね。

 とにかく、“誰もが知っているもの”を論題の対象とします。
 老若男女、誰もが知っているものって、何でしょう?

 以下に、私が考えた幾つかの論題候補を挙げます。

  • フグ田家は磯野家と別居すべきである。是か非か。
    →家族制度を考えるなどすると、奥が深いかも。
     
  • 水戸黄門は、チャンバラをする前に初めから印篭を出すべきである。是か非か。
    →けが人は減りますが、視聴率は下がる…?
     
  • 日本は国技を変えるべきである。是か非か。(何にするかは肯定側次第)
    →既に横綱には日本人がいない。日本にふさわしい国技って???
     
  • すべての野球中継は延長放送を止めるべきである。是か非か。
    →誰もが一度は痛い目に遭っている。でもたまにいいことも…そして視聴者の声…。

 …あと、「誰もが知っている大衆的なもの」って、何でしょう(^^;?

 ちなみに、会津の藤田先生には「サザエさん」「水戸黄門」が、本校のディベート部員には「野球中継」がウケました。

 良い“大衆論題案”がありましたら、是非ともお聞かせください。m(_ _)m>ALL

| | コメント (1) | トラックバック (1)

2006.06.26

ディベートを指導する教員の役割

 先週の土曜日は、生徒を連れて、福島県会津若松市の河東中学校に練習試合に行ったこと、前に書いた通りです。

 河東中学校が昨年のディベート甲子園・中学の部で全国3位の成績を収めることができたのは、何といっても藤田先生の指導の賜物です。
 付け加えると、高校の部で3位だった会津高校の2人も、藤田先生の教え子ですから。

 藤田先生が会津若松第二中学校を率いて、2年連続全国大会の決勝進出(2002年に優勝、2003年に準優勝)をして、「一体どういった指導をしているんだ?」と学びに行ったのが、第1回東北ディベート交流研集会でした。その時に教えてもらったことは、本当にもう『目からうろこ』の数々でした。ディベート甲子園ルールを逆算して、いかに勝利と判定してもらえるのかを考え、試合で能力を発揮するための練習カリキュラムが編み出されていました。それらを東北全体に広めることを繰り返し、東北地区のディベートは底上げを図ってきました。

 その藤田先生の指導方法の中で印象に残ったのは、徹底したスピーチ練習です。
 OBOG会の事務局長を務める野寺君からも、創価中学・高校が、OBOGの手伝いで徹底的なスピーチ練習をすることを聞いたりして、このスピーチ練習というのが、生徒のスキルを高めるのだろうなあ、と思っていました。

 ところが昨年の東北予選の際に、本校(中学)は河東中学校と対戦、敗れるのですが、その時に藤田先生に「やっぱりスピーチ練習を繰り返していたんですか(^^;?」と聞くと、「いや、今年は論題について考える機会を多く設けた」というお返事。「あれぇぇ??」と思ったのでした。

 そして今年、河東中学校との練習試合の後、生徒には夕食を取らせている時間に(まあ部長がしっかりしていて助かります)、藤田先生と飲みに出かけて、いろいろと話をさせて頂いて楽しかったのですが、またまた印象に残ることを聞きました。

 「ディベートは、生徒と論題に関して、あーだこーだと話し合うことができる。そこがいい。」

 ・・・なるほど!

-----

 最近の部活で僕は、部員と、論題に関して、かなり議論しています。
 スピーチ練習も大事ですが、そもそも論題に関してディベーター自身がどう思うのか、そこが原点だと思いました。

 昨年の全国大会前日の練習試合で、否定側立論の生徒がジャッジのOGから「デメリットがあるんだ、という思いが伝わらなかった=それがデメリットだと感じられなかった」という厳しい指摘を受けたことが忘れられません

 論題に関する一定の見解を、自分の中に持つ。これが大事です。
 (小論文でも一緒です)

 ある年月を生きてきた大人として、論題に関連する事柄を語って聞かし、生徒と正面から議論する・・・ここにも教育ディベートの大切な本質があることを実感しています。

 全国の教員の方々に。
 ディベートの知識が少なくても、論題に関する大人としての見解を持って生徒と一緒に議論し、語り合うだけで、十分に指導になっています。
 放課後の部活動や授業など、是非、生徒たちがディベートに取り組む場を後押ししてあげて下さいm(_ _)m

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2006.06.25

【共通論題】を用いた初心者用教材

 今年は【共通論題】を用いて、ディベートの普及に努めるべく、【共通論題】を用いた教材づくりに取り組みたい旨、以前こちらに書きました。

 またディベートの普及には、授業でディベートを取り上げて頂く必要があることを、昨年の石巻の大会が中止になったことから痛感していることも、昨年書きました。

-----

 さて、教室ディベートの初心者にディベートを教えるとき、ディベートの経験者の皆さんは、どのような手順で教えますか?
 …教えられますか?

 …そういったディベートの普及させる情報が乏しいからディベートは普及しないのでは?

 私が紹介できるのは3つです。

○池田修先生の「シナリオディベート方式」(筑田先生の「5年1組」のパターンもこれに近いと思っています)
 →模範的なディベート原稿をフルセットで与えて、それに勝ちに繋がるためのアイディアを加えてもらう。アイディアが僅かでもディベートのレベルを高める経験となる。

○岡山先生の「ディベートアゴラ方式
 →立論と証拠資料集を与えて、質疑や反駁の原稿はそれぞれが考えてもらうパターン。証拠資料集の活用(引用&並べ替え)によって、緻密な議論がすぐに体験できる。

○太田先生の「つばさプログラム方式」
 →インタビューで複数人の意見を集め、ラベルの拾い出し→リンクマップ→立論作成→立論&質疑で部分的なディベート体験ができる。短時間でゼロからディベートを成立させるところが大きな特徴。

…関東以北の方々の情報しかありません(^^ゞ
東海より西の方々の情報があれば、教えて下さい。勉強させて頂きます!

-----

 ディベートの普及を図るには、上記の良いところを全て汲み取るぐらいの、至れり尽くせり状態である必要があります。
 よって、私達が教材として準備すべきは

(1)【共通論題】を用いた『ディベートシナリオ』
(2)【共通論題】のディベートで活用できる『証拠資料集』
(3)授業案等、教員がディベートを指導する手順を示す『教員用マニュアル』

 ひとまずそのことを目標に、東北ディベートネットワークのページで稼働中のプロジェクトで作業したいと考えております。

 実際に教材作成の作業をするのは、全国大会が終わってからだと思います。

 ということで、全国大会までは、授業で活用して頂けそうな論題案を検討したいと考えております。
 引き続きこちら『でぃべーたぶる』等で情報を発信したいと考えております。
 どうぞ宜しくお願いたします。

 御意見・ご感想等、心待ちにしておりますm(__)m>全国のディベーターの方々

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.06.17

大変なるかな、ディベートの準備…

 昨日は高校総体の代休日。
 ですが、午前10時~午後7時と、部活=ディベートの準備です。
 高校生&中学生の指導です。2つの論題の準備を進めさせます。
 「そんなにまあ、よくやりますねえ」と思う人がいるかもしれませんが、逆に今まで、全く順調に準備を進めていないので、根詰めてやるしかなかった、というのが実情です。
 全くリサーチ等進んでいなかった高校生はいい加減目を覚ましたのか、中学生の方がよく出来ている様子を見て発憤したのか、頑張っていました。

 今日からディベート遠征です。
 中高生を連れて会津に行きます。
 会津の中学生ディベーターと、ディベートを通じた友達になる、というのが主たる目的です。
 中学部長は、中学1年からディベート部にいましたが、同じ学年のディベーターと友達になる機会がないまま3年になってしまいました。「高校に進学したら運動部に…」という考えもあるみたいで。 貴重な人材を失うのは辛いのですが、部活を辞めるかどうかはまだ分かりませんので、その前にまず、ディベートをやっていて良かった、という状態を作ってあげたい、というのが強い動機でして、藤田先生に無理を言ってセッティングして頂きました。河東中学校で練習試合ができるようです。

 また高校生も、同じく河東中学校を会場に、会津高校と練習試合をします。
 まあ、この練習試合があるおかげで、昨日、準備にエネルギーを注げたようなもので>本校高校生部員

 明日は、関東甲信越大会2日目を見学してきます。
 会津若松を午前6:00に出発する普通列車に、会津若松第二中学校の皆さんも合流して、計4校のディベーターがこぞって上京します。まあ、難しい話は抜きで、列車の中でも交流が深まればいいのですが。「遠くにディベーターの友達がいる」って大事だと思うんです。

-----

 昨日の部活では部長が「徹夜で立論の改造をしました」と言っていました。

 はい、これからのナイトタイムは、僕が溜まっている仕事を頑張る番です。

 僕が体を壊さないように、最低限の健康が保たれますように、祈って下さい。m(__)m

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.06.10

ディベートの普及を、今年の【共通論題】で図る

 一昨年、東北支部ではディベート甲子園後、中学・高校とで【共通論題】を用いることによって対戦相手を増やし、互いに切磋琢磨してディベートができました。当時中学生で現会津高校の船木君&深津君が「すごい!先恐ろしい…」と思ったのが印象的でした。

 昨年は北海道・東北【共通論題】として、リサーチやモデル立論の作成作業を分担し、同時にディベートスキル向上のノウハウを公開することによってディベートの普及を図ることとしました。

 今年度は更に、この取り組みに工夫を凝らします。

 目標は、【共通論題】を用いてディベートの普及を図ることです。

 普及を図る方法の柱は2つ

(1)できるだけ多くの地区で、大会等に活用して頂く

 昨年同様、岡山先生の協力を得る事になっておりますので、北海道での活用は間違いかいと思っております。東北も江間支部長の了承を得ておりますので、昨年同様、交流研集会での練習試合等に活用します。ほかにも、この【共通論題】の取り組みに興味を示して下さっている方がいらっしゃるようです。

(2)【共通論題】を用いた教材開発~授業でのディベート導入に役立ててもらう

 【共通論題】は、その選考過程の中で、「特に中学生にとって身近だと思ってもらえる論題」を選ぶことにしています。中学生で身近なら、高校生ではなおさら取り組みやすいだろうと信じます(^^;

 実は、私のBlogのこちら「でぃべーたぶる」におけるアクセス解析をチェックしてみると、授業で扱いやすい論題を探している方が多くいらっしゃることが分かります。ディベートへのニーズは高いのに、ディベートを授業へ導入するのはまだまだ壁が高い、というのが現状のようです。

 そこで、ディベートの授業を行ないたい方々に「身近な論題」の選考に加わって頂こうと思うのです。
 そして、その選考に加わって戴いた方々を、ネットを通じて全力でサポートし、【共通論題】を元に作成した教材を惜しみなく提供して、より良いディベートの授業を展開してもらいたいのです。

-----

 で実は、他地区に【共通論題】を利用して頂くには、ディベート甲子園のある8月ころには論題が絞れている必要があるそうなのです。
 ということで、昨年は8月に提示した【共通論題】の策定手順を、早めに提示して、幅広く御意見を頂戴できる体制を整えたいと考えました。

 現在考えているのは下記の通りです。

1: 論題案募集→リスト作成・提示
2: 論題案に対する意見の募集。

  昨年の取り組みに倣い、下記の4つの観点で意見を募集
   A:論題に対する賛成意見(「これやってみたい」など)
   B:論題に対する反対意見(「この論題は肯定(否定)に偏っている」など)
   C:ワーディングに関するご助言
   D:その他の論題案
3: 2:と同時に、【共通論題】を授業、もしくは大会で取り上げて頂く学校及び団体を募集
 この段階で応募があった方々に、論題の1次絞り込みをお願いする
4: 論題案の1次絞り込み(3~4つ程度)
 3:で応募のあった方々に「生徒に身近かどうか」「授業で扱いやすいかどうか」といった観点で絞り込みをお願いする。
5: 絞りこまれた論題に関する意見募集・検討
6: 候補の中から、1つに絞る(投票)
7: 最多投票の論題に関して、ワーディングのチェック

 昨年は私と岡山先生が、更に専門の方々の意見を伺って決定しました。
 今年は、もう少し時間をかけて、慎重にワーディングを実施する予定です。
8: Web上にて発表
9: モデル及び教材の作成

 今年は1:をディベート甲子園前に実施し、2:と3:をディベート甲子園中に行なってはどうか、と考えています。折角全国からディベーターが集まるのですから、幅広く意見をお聞かせ頂けたら有り難いですよね(^^)

-----

 いよいよディベート甲子園の予選が始まる時期ではあるのですが、ディベート甲子園という大会が絡むと、ディベートスキルを向上させるノウハウが中々オープンになりません。
 ということで、ディベートの普及を今年の目標としている私は、既にディベート甲子園後の取り組みに意欲が湧いている状態でして(^^ゞ

 この取り組みに対して、御意見等お聞かせ頂けると幸いです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.06.04

動物園論題のディベートシナリオを公開

 各地区、大会等が迫っているこの時期ですが、『日本は全ての動物園を廃止すべきである。是か非か』のディベートシナリオを公開します。

 http://www.edu.shadow.ne.jp/casestudy/zoo/index.html#scenario

 昨日、東北地区では、ディベート入門講座がありました。
 講師はNADE常任理事の太田昌宏さんでした。
 ディベートの指導&小論文の指導がセットになった講座でした。双方とも『小学校の英語必修化』で論題&テーマを共通化することにより、参加者それぞれが論点を十分に吟味した上で最終的な小論文を書けるという、優れた構成の入門講座でした。本校の生徒の評判もバッチリでした!

 で、その後、江間支部長と私と太田さんとで食事をしたのですが、その時の話から、動物園論題での議論(立論等)の取り組み具合が、あまり望ましい方向に進んでいないのではないかということを危惧したのです。
 全国で中学生論題に携わっている皆さんはいかがですか?
 大会を主催する側の連盟の方々やジャッジの方々も、「この論題で全国大会がうまくいくのか?」と不安に感じていたりしているのでしょうか?

 以前にも書きましたように、この論題は東北地区の共通論題として取り上げられ、私としては、自分の想像以上に立派な議論を展開した中学生たちを見て、新鮮な感動が得られましたし、肯定側であっても否定側であっても、動物をおもいやる気持ちにあふれるスピーチがなされて(~~側のほうが動物のためになる、という形の主張になるケースが多い)、ほのぼのとした気分のディベートが展開されます。その方が、ディベートを観戦して下さる方々には良い印象を持ってもらえて、ディベートの普及に良い効果があるのではないかと期待するのです。

 ですが上記のように考えるのは、私が体験者だからであって、体験していない皆さんは不安が拭えないのだろうなあ、と思う次第です。

 ということで、より良い議論を目指すヒントとして、過去の議論の一例を提示しなければ、と思った次第です。

 本当は『オンラインディベート』の後で、再度、現在に相応しいモデルディベートのシナリオの作成作業をする予定だったのですが、どうも今年度は4月以降、学校で新しい仕事を4つも抱えたり、継続して担当している仕事が山場を迎えたり、昨年から改善していて今年は楽にできるはずと思っていた進路系の仕事が順調に行かずに苦労したり、最後はやっぱり新しいクラスは個性の強いクラスだったり・・・満足に働く勇気が湧いてこなくて、仕事が手がつかない日も多くありました。

#ちなみに大殺界3年目だということは以前書きました

 中総体を終えてからようやくディベートに取り組むような方々にはお役に立つのではないかと思います。今後の準備の参考となる視点に気付かせるためなどに、どうぞ御活用下さい。授業やディベートの講習会等で活用して下さると更に嬉しいです(^^)
 なお、立論が3分、反駁が2分の原稿ですので、ディベート甲子園に参加するには文章が少な過ぎて、そのまま使っては当然&かなり苦戦するだろうこと、申し添えておきます。

 また、シナリオを読んでの感想等も、こちらのBlogにお寄せ頂けると幸いです。
 まめにコメントをお返しする予定です(^^)

-----

 ちなみに、このシナリオを公開しても、本校の生徒には叱られないと思います(^^)
 このシナリオを越える議論を展開しなければ、東北、そして全国とは勝ち上がって行けないだろうと既に思っているからです。
 より高いレベルの議論を目指して精力的に準備中…

 …と言いたいところなのですが、本校の中学生はまだまだそのレベルに至らない!
  事実、関東甲信越の春季大会では全敗でしたし(^^;
  ここから、全国のディベーターの皆さんと一緒に、努力して力を付けたいと思っています。

 さて、来月の東北予選はどうなる???

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.05.24

ご案内:東北地区のディベートの取り組み

 先程、NADE(教室ディベート連盟)東北支部のWebページを更新しました。

 2006年度 東北地区・教室ディベート入門セミナーが6月3日(土曜日)10:30より開催される案内を掲載しました。
 講師は太田昌宏さんです。
 現在の私のディベートの指導方法は、太田さんが新潟でディベート講座を開催した際に教えてもらったものをアレンジしたものをメインに使っています。
 また、小論文の指導に関しても、太田さんから学んだ方法有効であったことはこちらのBlogで報告した通りです。
 ディベート甲子園を目指す方、ディベートについて1から知りたい方、受験のために小論文を上達させたいという方、是非ともお申し込み下さい。

-----

 ディベート甲子園東北予選の案内も掲載しました。
 今年は恐らく、高校も中学も、出場枠8校前後の申し込みがあるだろうと予想しています。ということで、締切ギリギリよりは少し早めの申し込みの方が良いかもしれません。(ってうちはまだです(^^;)
 これによって「うわあ、全国に行きづらくなるやぁ~」と嘆かないで下さい。
 まずは、参加してみて下さい。
 昨年と違って今年は、中学と高校とが同日開催です。

 東北でもディベートに取り組んでいる人がこんなにいるんだ!と思えるでしょう。
 その時、きっとワクワクします。

 同じ論題について考えてきた中高生同士、互いの主張を試してみましょうよ。

 熱いドラマがそこでは展開されます。
 7月9日(日)は、参加者が主人公になれる日なのです。

-----

 「…でも、参加したくても、やっぱりディベートって難しい」という方がいらっしゃいますか?

  ・・・そういう方のためにこの「でぃべーたぶる」というBlogがあるのです!
     コメント下さい! 必ず何らかの方法でお手伝いいたします!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.05.13

“奇跡”の動物園は“不思議”とは違う

 最近は、いろいろな方に僕のBlogを見てもらえているようです(^^)
 いらっしゃいませ(^^)/

 フジテレビでやっている『奇跡の動物園』を見ました。

 Blogには書いていなかったかもしれませんので改めて。

 『日本は動物園を廃止すべきである』は、今年のディベート甲子園・中学の部の論題として取り上げられております。そしてこの論題は、東北地区で一度、共通論題として取り上げられました。

 その当時、東北地区でもいろいろな議論がなされましたが、個人的に、否定側のスタンスが分からずに悩んでいました。特に『メリット:赤字が減る』を中々崩せずにいました。

 そのような中で、去年の正月に、HTB製作の『テレメンタリー2003』を見たのです。

 30を越えた大人が、テレビを見て泣きました(T_T)

 動物園って本当は素晴らしいんだって、純粋に思いました。

 出身の函館にも動物施設があります。子供用の乗り物もあります。湯の川温泉には熱帯植物園があって、温泉に入るサルのいるサル山があります。でも正直、ここまで、動物園って素晴らしいとは思ったことはありませんでした。

 でもですね。
 特段めずらしい動物でなくても、動物の素晴らしさを感じることができる、とか、お客さんに来てもらえるんだ、とか、「子どもの笑顔」を引き出すことができる、など。スタッフの皆さんの努力には敬服します。
 閉園の危機から日本一、というストーリーに“奇跡”を感じるかもしれませんが、スタッフの皆さんが取り組んだことは“不思議なこと”ではないところにも大きく感動します。

 昨年夏に、実際に旭山動物園に行ったことはBlogにも報告しています。

 「ペンギン飛んでるよ!」と、本当に思いました。

 同時に「ペンギン館混んでるよ(^^;」とも思いました。

-----

 ちなみに、ペンギンがすごい、と思ったのは、松島水族館の方です。

 そして、今パソコンのキーボードを触る僕の手の上には、手乗り文鳥のピー太君がいます。本当に可愛いです。辛い日々の押しつぶされそうな気持ちも僅かな時間で癒されます。命の暖かさ、感じます。このピー太君は、私達夫婦にとってかけがえのない存在です。動物園でなくともペットでも良いのでは?と思ってしまいます。

 他者をいたわる、自然と関わる・・・人間にとって大切なことを、今年の中学論題から学んでもらえたらと思う次第です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.05.05

報告:第5回東北ディベート交流大会

 5月3日(水・祝)と4日(木・休)と、表記大会が行なわれました。

 まず、仙台から、OBの車と2台で岩手に行きました。自家用車の分乗で行くことにしたのは、ギリギリまで交通機関の予約をするゆとりがなかったこともありますが、岩手県立大←→盛岡市の宿、の移動も考えてのことでした。高速を運転しながら、OBと現役とともに遠征に行けるようになったのかと嬉しく思っていました。(今までは大きな車をレンタルで借りて、僕一人で運転していました)
 ただ、朝に高速で事故があって通行止になった関係で、あっという間に30kmくらいの渋滞ができてしまったのは大誤算でした。一関のトンネルのところでも渋滞となり、到着が遅れて心配させてしまいました。ああ…、申し訳ない!

 また、MLの皆さんに案内をしていなかった(できなかった)ものですから、青森県の阿部先生にはいきなりのジャッジの依頼(^^;。阿部先生には以前、参加して戴いた交流研集会でいきなり試合に参加して頂いた経験もあり…(^^;。「ここでもか…」といった表情をされていたのが脳裏に焼きついておりますm(__)m
 更に2日目は、予定していたジャッジが不足しており、朝早くから長距離を運転なさってきた福島県の樫村先生にもいきなりのジャッジ依頼。・・・もうそんなのばっかり。皆さんごめんなさい。ただ、そうしなければ大会も成立しないんですm(__)m

 今回は、新たに能代高校弁論部の顧問になられた佐藤亜希子先生とペアになり、2日目から教員チームとして参加、結果は1勝1敗でした。佐藤先生には、今回の経験がプラスになって、生徒とともにディベートに取り組みやすくなって頂けたら幸いです。
 やっぱり、最近ディベートをしていないせいか、スピーチがうまく構成できませんでした。特に2試合目は、ジャッジが神田さんで、きちんとディベーターの方を見て下さるんですが、実際にスピーチしてみると、見られていることを意識しちゃって(^^;(理解してもらえているかな?補足した方がいいのかな、とか考えちゃって…)。

 今回、岩手県立大学での開催ということで、岩手県立大学ディベートサークルの松川さんが、会場のセッティングと受付&会計をやってくれました。過去4回、東北教区センター『エマオ』で実施していて、会場に関しても会計に関しても参加者のお世話も試合の運営も自分の試合のことも全部やっていた僕にとっては、非常に助かりました。
 また松川さん及び本校OBの二人には、本校中学生の相手をして頂きました。松川さんはディベートをしてみていかがだったでしょうか?結果は、OBチームの2連勝(本校の中学生と肯定・否定を入れ換えての2試合)だったそうで。中学生はまずは、今回のOBに勝てるように準備することが目標となります。頑張りましょう。
 そして、中学の試合を、岩手県の甲子中学校の方が見学に来て下さりました。良かった良かった。また、盛岡タイムスも取材に来てくれました。嬉しい驚きでした。岩手県立大学に通う本校OBも見て下さりました。議論が熱く展開されている様子に、本当に僅かずつででも、ディベートについての理解が広まってくれれば幸いです。(事前の広報活動が不足したのは本当に残念…)

-----

 最後に、道州制の議論に関して。

 基本的に肯定側は、財政の改善と、ニーズに合った政治、を軸に議論が展開されました。
 否定側はやはり、財政悪化に関連して行政サービスの低下を軸に議論が展開されました。

 行政の仕組みが変わることによって、私達の生活に何かがもたらされるはずですよね。
 財政、そして行政サービスと、双方が同じ観点に対して相反する主張をぶつけあう訳ですから、『道州制を導入したら実際にはどうなるのか?』という点に関しては、一定の回答を用意しておく必要があるように思いました。どこに答えとなる資料があるのでしょうか…。

-----

 ひとまず、今度の日曜日、東京・代々木で行なわれる、ディベート実験室のモデルディベートを、本校の部員でディベートラバーズの佐藤君と一緒に見に行く予定です。(教会の第1回役員会、お休みですm(__)m>牧師先生

 あとは、7月の東北地区予選に向けて、精度の高い準備を始める必要があります。
 どのように準備をしたらいいのでしょうか、考えてしまいます。
 中学&高校の部員は、頑張ってくれるでしょうか?月曜日以降、話をしてみます。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2006.04.28

やっとのご案内【東北ディベート交流大会】

 お久しぶりの更新です。1日2つずつの会議を乗り越え、ある資料の編纂準備のために、半分徹夜に近い形で作業を続けてきた今週でした。

 ここにきてやっと、来週に迫った【東北ディベート交流大会】の案内をTDNのページに掲載することができました。

 昨年もゆとりのない中での準備で、印刷等が遅くなって参加者よりも会場入りが遅いなど、反省すべき点が多々ありました。

 今回は更に…

  • 参加人数が増えて嬉しい限りですが、それにより、他チームを受け入れるゆとりが減少しました。そもそも年度初めの予想外の多忙さで、参加者募集もできなかったことは本当に残念です…
  • スペシャルチームを準備することができませんでした。(打診先に断られました)

 ということで、準備段階は全くの惨敗、というイメージです(T_T)

 ですが

  • 岩手県立大学の方々のおかげで、会場費が無料となりました。それにより、参加費は大幅に下がりました。(代わりに、会場までの交通費&宿泊代がかかりますが(^^;。あと、夕食後にも試合をしていたのですが、それは×となりました)
  • 岩手県や青森県など、北東北から新たに見学者等を得ることができそうです。
    (ジャッジを頼もうかな~と(^^;)

 やらないよりはやった方が、必ず良いことがもたらされるだろう、と思っております。

-----

 こちらのBlogが、どの程度速報的な役割を担っているのか分かりませんが(アクセス解析のデータを見てみても、大したことないし…(^^;)、一応、ディベート関係の方々へ、ご案内申し上げます。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.04.09

理解出来るか? 論題、相手、仲間、 …自分

 先週、『宮城ディベート“楽しみ隊”』の例会を行ないました。
 遠くは青森から参加者を迎えました。山形からも多くの参加者を得ました。
 ディベート甲子園の論題が発表になったということで、中学生フォーマットで動物園論題を、高校生フォーマットで道州制論題をやりました。

 で、いつもディベートを楽しんでくれる山形の女子高生たちが、妙に暗い顔で帰って行くんです…今日って試合しかしなくて、いつもとは違う雰囲気だったから…何かまずいことしたかなぁ、と思っていたんです。

 後程、山形へ帰るバスの中から、私宛にメールが来ました。

 その中に、新たな視点に気付かせてくれるとっても大切な言葉がありました。

「やはりディベートの試合を楽しむにはきちんとした準備だということがわかりました。」

…うーんなるほど。

 以前こちらのBlogに、「ディベートは分からないとおもしろくない」と書きました。
 で、ディベートがどんなものか、分かると実はおもしろい&ディベートが分かるコツは簡単、と書きました。

 ですが、論題を理解するには・・・どうしたらいいでしょうねえ(T_T)???

 やっぱり日頃から地道に、新聞読んだり、ニュース見ていたり、本を読んだり、Webでネットサーフィンしたり、他人の議論を聞いたり、話を聞いてもらったり、そして自分でもよく考えたり・・・。大変ですね。ディベートって。 ・・・ん?これはディベートに限ったことじゃないぞ。小論文も一緒だ。

 『“楽しみ隊”』例会のように、飛び入りで来る人にも楽しんでもらうためのコツを準備しないとまずそうです。

-----

 ディベートでは、相手の主張を理解することが大切です。
 でなければ、反駁もできません。議論がかみ合わないと、自分の思ったような判定をもらえなくて(勝ったと思っても負けたり、何故か分からないのに勝ったり…)、とてもつまらなくなります。

 ディベートをする上で、上記は当然でしょう。

 さて、更に皆さんに問いかけたいのです。

 中高生の皆さんがディベートに取り組むとき、チームメイトがどういった意図でスピーチをしているのか、理解出来ていますか?

 仲間のスピーチの意図が分からずに、自分で言いたいことをスピーチする…これは『首尾一貫“していない”』議論となり、ジャッジや聴衆側からすると「弱い議論」に聞こえます。

 相手の話も、仲間の話も理解出来ない…つまりは自分以外の人のスピーチの意図を、そもそも分かっていない状態でディベートを進めていませんか?

 例えば、他人が作った立論を読んだ時に、質疑に答えられないとか…
 例えば第二反駁のときに、他人の作った立論とは別な価値を持ちだして比較をするとか…

 試合に出場して勝ちたい、と思ったら、まずは自分以外の相手を理解することが大事だということに気がつきました。

 でもですね、自分以外の人のことを理解するのって、そもそも大変なんです。(←このことは、全ての人に分かってもらいたいですねぇ)

 では、どうするのか。

  簡単です。
  相手とコミュニケーションをとるのです。
  「どう考えて立論を作ったの?」と、本人に聞いてみましょうよ。
  仮に、自分の考えと合わないときには、議論してみましょうよ。

  対戦相手の立論がよく分からないときには、『質疑』で明らかにしましょうよ。
   かつ、上手にコミュニケーションを取りながら。

#そうそう、時々「私達の立論に~~~と“何か訳分からない反駁”がありましたが、それは……」というスピーチをする人がいますが、そもそも“分からないこと”に適切に反駁できるわけないじゃん!
#でもですね、“訳分からない”=「受け入れ難い(なぜなら、それを受け入れると、自分たちの主張が崩れるから」という意味なんですよね。
言い回しを考えましょうよ>全国のディベーター

 すんなりとは理解出来ない、自分と違う考えを持っていると思われる相手とコミュニケーションをとることができるようになるためにディベートってあるのですよね。
 そしてその、ディベートによって得られるコミュニケーション能力は、対戦相手を理解するのみならず、チームメイトを理解することにも積極的に利用すべきです!

-----

 で、話を最初に戻すと…

 論題を理解する=「『論題に対してこう思うのか…』という“自分自身を理解する”」ことが、そもそも大切なんですね。

 それが出来ていないときには、他人から謙虚に話を聞いて学ぼう、という姿勢が大事なんだと思います。

 全国のディベーターの皆さんへ、上記を呼びかけたいです!

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.03.28

オンラインディベート更新する

 関東甲信越支部の春季大会の閉会式でアピールさせて頂いた関係上、仙台へ帰ってきて、真っ先に取り組んでいるのは、オンラインディベートのサイトの更新作業です。

  • 今年度の論題で登録できるようにCGIを書き換えました。
  • CGIのメールの送り先を、新しいオンラインディベートの連絡先メールアドレスへ変更しました。
  • 準備が出来た段階で、NADEのBBSやmixiに、アピール文を掲載しました。

 すると有り難いことに、1名の方の参加を得ました
 オンラインディベートは、1名でも参加があれば有り難い、という感じで、細々と継続させてきました。
 ただ、参加者の少なさとは逆に、多くのディベーターが参照して下さっているようです。
 大会では「その議論や資料は、オンDで公開されていたものですね(^^;」という場面に出くわします。でも「ああ、参照して下さっているんだぁ。役立っているのかな」とか思います。

 さて、その1名の方に、無事に試合をして頂くには

  • 仮受付をした旨の返事を出します。
    そのために、動作が怪しかった自宅の自室のマシンから、オンD用のメールデータを、ノートパソコンに移動させました。
  • ノートにインストールしたBecky!で、新しい連絡用アドレスを使えるようにして、I前作成した応答文を利用できるようにして、ようやく応答しました。

とするわけです。

 更に有り難いことに、その方は、こちらからの応答文に同意して下さって、本登録と相なりました \(^o^)/

-----

 それと同時に、tamaki=mickyさんから、オンDへの要望が寄せられていたので、それに応じるために、長年の検討課題だったオンDQ&AのBBSを設置しました。(今まではQ&AをHTMLで書かねば、と思ってたいたので先送りしたのですが、BBSで上手に構築するテクニックを覚えたので、この度実現させました)
 その質問への応答に必要だったので、記念すべき第1回オンラインディベートを再掲載しました。ただ、そのままUPしたのでは、新しく見た方に誤解されてしまうと懸念されたので、注意書きを加筆しました。
 これによって、過去に寄せられていた質問等にも、BBS上で応じて、その内容を手軽に公開できるようになりました。楽です!楽なことはいいことです!

-----

 さて、オンラインディベートはこの週末、4月1日(土)より、ディベート甲子園論題を用いた練習会を開催します。

 ・・・正直申しまして、高校論題をやって下さる方が不足しています!

 1~2名、どなたかいらっしゃいませんかねぇ?

 ・・・とまあこんな感じで、本質的にディベートとはそもそも、手間のかかる競技なので敬遠されるんじゃないかなあ、と思う次第です(^^ゞ

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2006.03.13

『反駁の4拍子』をする気持ち

 学年末で先週より成績処理等、かなりヒーヒー言っています。
 僕がボトルネックで遅れている仕事もあるかと思います。

 そんな中更に、学年末試験で終了したディベート部員を、時間をかけて指導しているので、仕事が遅れているんだということにも気が付いています。優秀なOBが指導に来てくれる体制にならないものか…。もしくは自分たちで精度の高い活動をしてくれないか…。

 さて、試験終了後だということで張り切って部活をやってみたところ、私が張り切りすぎて、生徒たちの負担が大きくなってしまっていることに気付き、大いに反省しました。

 ですがディベートというのは難しいもので、論理的なスピーチができるようになるには、まず“生徒がどのような論理でものごとを捕らえているのか?”の部分を理解してあげて、その上で適切に指導=アドバイスしてあげる必要があることに気がつきました。
 生徒の成長のためには、他人との議論=対話が必要なのかな、ということです。

 そこで時間を区切り、レギュラーメンバーとマンツーマンの形で指導しています。

-----

 今日は、一番新しい部員(中2)を指導しました。
 中学は部員が少ないので、経験が浅くても反駁を担当…せざるを得ません(^^;

 まずは、“無責任な反駁の事例”を示しました。

 「『○○君(←指導している生徒)、バーカ、バーカ』と言われても、腹が立つだけだよね」と…こんな例を出して指導している私も何だかな~と思いますが(^^;、人間、“痛いこと”って記憶に残るんですよ(^^;

 で、上記は、全く無責任な言動であることを説明しました。
 そもそも、何を批判しているのか分からない。
 批判の根拠が分からない。

 批判するということはとても大きな責任を負わなくてはならないことを自覚していなくてはできない&やってはいけないことなんだ、と。

 ではどうするのか・・・?

 そこで『反駁の4拍子』を教えるのです!

  1. 【引用】「○○側は~~と言いましたが」
  2. 【主張】「それは---。」
  3. 【根拠(証拠)】「なぜなら………。証拠資料があります・・・。」
  4. 【結論】「よって---。」

 相手を批判するときには、批判の対象を明らかにしなければならない。
 加えて、批判の根拠を明らかにしなければならない。

 それによって、責任を持った批判ができる。それが反駁だと。

 そうしたらその生徒が、
  「反駁の4拍子を守ると、精神的に落ち着けます」と言いました。

 そうか!

 相手を批判するには責任が必要。だから逆に、おいそれとは反駁できない。特に相手を否定するのは、意見が衝突する構図を生み出すから。お互いに傷つく可能性がありますものね。

 でも、反駁の4拍子を守ることによって、無責任な批判ではない、議論としての反論が可能となるのです。無責任な批判ではない、ということが、生徒に安心感をもたらすんだなあ、と。

 責任のある反駁ができることは、社会でも必要!

 ディベートは、日常のコミュニケーションのスキルを高めます!

 今日は生徒から学びました。忘れないように書いておきます。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.03.08

やはり事実に即した議論を…動物園論題の情報

 全国の中高生が、ディベート甲子園に向けての取り組みを始動させていることと思います。

 今回の中学生論題は、東北地区で一度取り組んだことがあることから、Web上に残っている当時の記録を参照して下さっている方もある程度いると思われます。
 で、今見直したときに『これは修正情報が必要だ』と思ったことを2点、お伝えします。

イタリアでの『動物園廃止法』は未成立…かも

 地球生物会議ALIVEのページから「イタリアには『動物園廃止法』が制定されているそうです」と書きましたが、実際にALIVEに問い合わせて下さった方がいらっしゃいまして、この法案が提出されたが成立していない(2005年2月現在)そうです。

 情報提供して下さった青森県風間浦村立風間浦中学校の阿部俊一先生に感謝します。

動物園に動物を連れてくる際に虐待がある???

 2003年9月発行のドゥグラツィア,デヴィッド著『動物の権利』に「動物の捕獲を容易にするために、捕獲される動物の家族を殺すことがある。」という記述があります。それを読むと「動物園を運営するためには動物を傷つける場合があるのか!」と思ってしまうかもしれません。

 ですが、日本の動物園にそれが当てはまるのかどうかは、よく調べてみて下さい

 そもそも、日本の動物園にいる動物たちは、どういった動物たちで、どこから来ているのでしょうか?リサーチするに値します。

-----

 やはりディベートでは、事実に基づいた議論をして欲しいです。

 誤解に基づいた議論、事実に即していない議論で勝ち上がったとしても、普通は他の人は評価してくれませんよ。「机上の空論」ならまだしも「ウソツキ…」とは言われたくないですよね。

トリビア緒川たまきさんから言われるのは別として…

 この論題は本当に奥が深いと、実感しているところです。
 お互いに頑張りましょう。>全国の皆さん。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2006.03.06

私見:議論の『主張』は“呼びかけ”

 3月4日(土)は、学校をお休みして上京し、N&Sラーニングの公開講座『半日でわかる!ロジカルシンキングの基本』に参加してきました。

 詳しい内容を明かすのは営業妨害になりますので(^^;、当然できませんが、講座に、ある文章から「主張の部分を探そう」という演習がありました。
 私はその回答として、「その文章には主張がない」と答えました。

 以前「事実」と「意見」の違いについて学んだことを書きました。
 で、その「主張の部分を探そう」という演習の際、私はその例文で、書き手の意見の部分をチェックしていきました。
 ある事実が発言者に対して刺激を為し、それに理由が付いて導き出された“意見”を『主張』と言うのかもしれません。今回の演習は、このような認識の下で進めていれば良かったのかもしれません。
 ところが、ディベート部の顧問の私としては、講座の席で、「『意見』を述べたのに過ぎない記述は『主張』とは認められないのではないか」と思ってしまったのでした。

 渋谷での講座を終えてからまっすぐに仙台まで(遠い(^^;)帰った私ですが、そのことがずっと引っかかっていました。

 ここに私見をまとめます。

 『主張』は「意見」の一部(『主張』は「意見」に含まれる)だと思われます。
 そして“議論における”『主張』は、他人のリアクションを要求する“呼びかけ”の形態である必要があることに気がつきました。

 競技ディベートは主に、政策論題を用います。すると『主張』は、「~~しましょう」/「~~は止めましょう」となり、他人の行動を促す『主張』となります。
 行動を促す主張でなくとも、議論において『主張』する際には、「相手に同意してもらう」「相手に理解してもらう」という目的がくっついている必要があると思われます。

 これらの『主張』は「提案」とか「提言」と呼ばれますが、これらの『主張』は、相手に返事をしてもらう必要があるものなのです。「よし、やろう」とか「わかりました」「はい」とか「嫌だ」とか。

 他人のリアクションを必要としない『主張』は「意見の表明」に過ぎません。
 「意見の表明」は「私はこう思いました」という、あることを考えたという事実の記述と解釈できます。
 これでは『主張』になっていない
のです。(そこで私は、「例文には主張がない」と答えたのです)

 ディベートにおいてよく、ジャッジの方々や指導者の方々は「So what?(だから何?)」と聞きます。つまりは「『意見の表明』は理解出来たが、何を主張したいの?」と聞いているのです。このことから『意見の表明』と『主張』とは、質が違うことに気がつきます

 ディベーターは、肯定でも否定でも『主張』をしているつもりで『意見の表明』に過ぎないスピーチをしているケースが多いと思われます。これは改善が必要です。

 簡単な改善方法を2つ提示します。

1:提案で終える
 「だからこそプランを実施しましょう/プランは止めましょう」

2:ジャッジが判断せざるを得ない内容で終えて、ジャッジの判断を促す
 「よって論題は肯定されます/否定されます」

 ほかに改善方法があるのかもしれません。考えてみます。

-----

 日常の議論ではこんな感じでしょう。

 「私はこう思うんです(意見の提示)。皆さんはどうでしょうか(判断を促す)。御意見を伺わせて下さい(提案)。」

 つまりは、『意見の提示』だけでは、意見のキャッチボールにはならない=議論にならないので、発言する側が意見を双方向にやりとりできる状態になるようなスピーチをする必要があると思うのです。その「意見を双方向にやりとりできる状態になるようなスピーチ」が『主張』だと思った次第です。

#例えば「僕はこう思ったよ。別に返事は要らないよ。」「あ、そう」…ね、議論にならない会話ですよね(^^;

 何か関連する事柄についてご存じの方がいらっしゃれば、教えて下さい。宜しくお願いたします(提案(^^))

-----

 ちなみにその日私は、JDAの大会があるものだと、何故か勘違いして、代々木に行って…戻ってきて…と淋しい行動をしてしまっていたことを告白します。ああ恥ずかしい。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2006.02.23

発表されちゃったなぁ…

 もちろんディベート甲子園論題のことです。
 今年は、例年にない心境でこの日を迎えております。

#この記事は、日付的には今日の、寝る前に書いたものです。
#学校に行って帰ってきました。もうすぐ報道ステーションが始まります時間です。
#酔って書いたので、言葉足らずのところがありますので、補足修正します。
#また、リンクや文字装飾もしますね。

 何が例年にないかと言いますと、「焦っていない」「必要以上に熱くなっていない」ということです。
 いつもは「論題発表当日に図書館に行かなくちゃ」とか「部員に何をどう指示すればいいのか?」とか焦ったり、「オンラインディベートの日程を考えて告知しなくちゃ」とパソコン作業に熱中したりなどがありましたが、今年はないのです。

 水曜日に部活をする、と書いていましたが、発表日を知っている訳がなく(^^;、試験休みや講習、会議の隙間を設定すると、昨日の水曜日しか部活ができないスケジュールになっていたのでした。

 「もしかして…」と思って、火曜日の夜は無理をせず寝て、早起きして仕事をすることにしました。朝起きてみて、論題発表のメルマガが入っていて、アリナミンVを飲まずとも目が冴えました(^^;

 「動物園の廃止」ですが、2003年度東北地区共通論題として採用し、石巻市中学生ディベート大会や第2回東北ディベート交流研集会にて、試合が行なわれました。骨格的な考え方についてはゼロからのディベートに少しまとめています。またオンラインディベートにもログが残っています。教室ディベート連盟の会員の方は、トライアングルに石巻市中学生ディベート大会に関するレポートを書いていますので、探してみて下さい。
 この論題は、肯定側も否定側も、動物を思いやる中学生の優しさが感じられる試合が展開されることが多く、ジャッジをしていて“ほのぼのできる”という、めったにない、本当に中学生に相応しい論題だと思っています。
 恐らく、“人が死ぬ”という議論が弱い、という点でも、今までの論題とは差があるような気がします。(この論題で失業→自殺…では限界があると思うんですが(^^; でも、日本中の動物園にどの程度の従業員が関わっているのかは、リサーチしてみて下さい。データがあるはずです。)
 ただ恐らく、双方が“普通に”想定するメリット・デメリット対する“反駁も思いつきやすい”と思うのです。

 例えば単純に「動物が可哀想だから動物園をなくしましょう」という肯定側立論が、そう簡単に勝てなさそうなのは想像できるかと思います。ジャッジの感情に訴えてもいくら勝てません(^^;。更には、否定側から真っ当な立論が出されることも想定されますし、「動物たちは可哀想ではありません。なぜなら~」という反駁も十分に想定されます。
 そうすると肯定側は、「それでもなお、動物園を廃止する方が良い。なぜなら~」と考えざるを得ないでしょう。
 その時に議論はどんどんと、論題の本質に迫ります。2004年度の当時、私の想定以上に深い議論を展開した生徒たちを目の当たりにして「よく考えたな~」と感心させられました。特に石巻でディベートに取り組んだ中学生が、しっかりと考えて議論を繰り出してきたのは印象的でした。やっぱり「動物」というのは中学生ディベーターにとって、身近な存在としてとらえやすいものなのでしょうか。動物を思いやるのと同時に、それに関わる人々、そして最終的には私たち自身を思いやることに繋がる・・・肯定側でも否定側でも、そういった温かくも洞察の深い議論が展開できる論題です。

-----

 論題が発表されたことにより、昨日は結構強気な行動でした。
 日曜日には『宮城ディベート“楽しみ隊”』を、拡大バージョンとして山形で行ないます。
 ところが、来週から学年末試験が始まるため、日付的に今日から部活動は停止になります。その期間に特別に部活をする際には届けを出す必要があるのです。ただ、活動が学校ではなく山形…。
 ですがここで「全国の論題が本日発表されました。複数の学校が集まって論題の見地を深めるのは、効率的側面からも最適。他日に部活ができませんので、特別に希望者のみの参加を許して下さい」とお願いしました。結果OKです(^^)

-----

 放課後も無事に、全員集合で、部活をしました。例の「リサーチだけ手伝います」という生徒も来てくれました。

 「事実」と「意見」は違うということと、昨年末に行なった第3回東北ディベート交流研集会で行なったカードチェック法に関すること等を組み合わせた説明をしました。
 何故か国語教育で「事実」と「意見」の違いを明確に扱われないこと、そのままでは大学で困る(実際に私は困った)こと、アメリカでは「事実」と「意見」の違いを小学校4年生で扱っていることなど・・・そして逆算して「ディベートに必要な証拠資料とは?」という観点を示しました。比較的うまく伝わったと思います。

----

 ただ今日から、先程書いたとおり部活動は停止です。

 でも今年は、「学年末試験に向けてしっかり勉強するように」と伝えました。
 実際の準備は、試験終了後からでも大丈夫だと思っています。

 自分たちがジャッジに伝えたいことをしっかりと伝えるために、よく考えて、必要なものを探す…紆余曲折があろうとも、練習試合等で勝てなくても、1日1日、着実に前進すれば、大きな目標に近づける、という思いでいます。

 ま、生徒が勉強している間、今後のスケジュールを効率的にこなせるように組む作業をしておきたいと思います。

-----

 そして、甲子園論題を扱ったオンラインディベートと、新年度のオフ会等の準備もして欲しいOBOG会の運営、ゴールデンウィークを予定している『第5回東北ディベート交流大会』の準備など・・・うん、もっと効率良く仕事をこなしたい!

 ・・・というこんな日の夕食は、夫婦でちょっと豪華なイタリアン。ワイン&ビールですっかり酔っぱらっております。今年度の始動を祝うかの如く、でした。

   ・・・リンクや文字装飾をせずに、一旦保存して寝ます(^^;

----

 付け加えますね。「道州制」論題について。
 詳しくは別な場所で書きますが、この「道州制」論題は唯一、本校が東北予選で負けた論題です。
 その年私は、江間支部長からのお話を受けて、全国大会のジャッジをしました。
 その時の体験が、今の私のスタートになっています。

 その年に負けて、当時高校2年だった大河内君が「有志の取り組みでは勝てない。愛好会になって生徒会に加入しましょう」と、当時の大河内君の友達を集めて「ディベート愛好会」が設立されました。以降、愛好会は翌年、全国大会出場を果たし、本校では例外的に短い期間で部に昇格し、今に至ります。

 詳しくは【こちら】を御覧ください。

 またこの論題の年、当時JDAのB部門で、私は優勝を果たしているんです。自宅にはその時の盾があります。尤も、最優秀ディベーターは相方で、相方のおかげで優勝できたのだと今でも思っております。
 そこで、私が使った立論を生徒に渡したのが運の尽きでもあったのです。私の作成した否定側立論が用いられた試合は、連勝を重ねて来たのですが、最後の1回、東北予選の準決勝の時に唯一負けるのです。そして負けて初めて、立論の欠陥に気がつくのです。

 ま、負けたことによって、今のディベート部があるのですが・・・

 全国の中学生、高校生のディベーターの皆さん、自分で考えた末の議論が強い議論なんですよ(^^)

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2006.02.20

「事実」と「意見」

 AM 4:03です。
 昨日は教会の礼拝の司会でした。夫婦で昼食をとり、妻を送って、自宅に戻って…5時間ほど爆睡!週に1度くらいはこんな日がなければ体が持ちません(^^;

 1時間ほど前まで、木下是雄著『理科系の作文技術』を参考に今週の水曜日の部活で使うレジメを作っていました。 「事実」と「意見」の違いについて理解してもらうためのものです。

 そろそろ(今週…?)今年のディベート甲子園の論題が発表だと思うんです。すると、選手以外のメンバーにはリサーチ等で手伝ってもらうことになると思うので、いたずらに資料をあさるのではなく有意義なリサーチをしてもらうためにも、基本的におさえるべき点をちゃんと伝えておこうと思っているのです。

 え、そのレジメ、見たいですか? …希望者はこの発言にコメント下さい。でも、この記事で要点を出しちゃっています(^^;

 その準備をしていて、気付かされた点がありました!

 ディベートというのは、肯定側も否定側も、“意見を述べる競技”です。

 …“意見以上の正しいもの”とは、下記の段階を経て、“事実”に近づきます。

●仮説:真偽のほどはわからないがそれはテストの結果をみて判断することにして、仮に打ち出した考え)

●理論:証明になりそうな事実が相当にあるが、まだ万人にそれを容認される域には達していない仮説。(進化論、など)

●法則:全ての人が容認せざるをえないほど十分な根拠のある理論
 =>この段階では意見ではなく事実のカテゴリーに分類される。

 正しい法則を追い求めるのが『科学』だと思います。

 よって先日書いた「ディベートでは命題を検証できない」と批判している方は、そもそも“事実”と“意見”の違い…は分かっておられるのでしょうが(大学の先生ですし…)ディベートが“意見を扱う競技”だという認識がないのではないか、ということに気がつきました。

 また「事実」と「意見」の違いについて、更に丁寧に着目しましょう。

☆「事実」は2価→正しいか誤りかのどちらかしかない。
☆「意見」は多価→複数の評価が並立。人によって同意するかもしれないし、同意しないかもしれない。

 よって、ジャッジが下しているのも判断であり、「意見」です。

 先日の批判をよく見てみると、価値的命題に対して「正しい」か「間違っている」かと書いていて、つまりは「ディベートは正しいか否かによって勝敗が決する。ジャッジとは正誤の判断をする人」という誤解に基づいた批判でした。

 ここで木下是雄著『理科系の作文技術』を見ますと、「意見には次の2つがある」とあります。

Ø        sound opinion(根拠のある意見):その問題に直接に関係のある事実の正確な認識に基づいて、正しい論理にしたがって導き出された意見

Ø        unsound opinion(根拠薄弱な意見)

²       出発点の事実認識に誤りがある場合

²       事実の認識は正確でも、論理に誤りがある場合

 ディベートは、肯定側の主張(意見)と否定側の主張(意見)とを比較して、どちらが“sound opinion(根拠のある意見)”であるのかの判断(意見)が下される競技である、と理解すべきでしょう。

 ということで例の批判は、「出発点の事実認識に誤りがある場合」となりますので、それは・・・(以下自主規制)

※逆に考えると、ジャッジの判断も“意見”ですので、多価=複数の評価が存在しうるのです(多解釈)。そこで、いかに自分たちの主張が sound opinion(根拠のある意見)であると認識してもらえるスピーチをすれば良いのか…それを準備することに努力する必要があります。

追伸:Blogを作成したために、昨日、爆睡したにも関わらず再び寝不足になりそうな予感のする私って…??

| | コメント (2) | トラックバック (2)

2006.02.06

教室ディベートを国語の授業に取り入れてもらうための『コンセプト』

 石巻ディベート大会の復活のため、表記、考えました。
 ディベートを取り入れた中学国語の“授業のねらい”として、先生方や生徒の皆さんに意識してもらえたら、と思いました。

 …本当かなあ?大丈夫かなあ?

 国語の先生方、ディベートに長けている皆さん、アドバイスを下さい。m(__)m

---------------------------------

『思いやりを育てるディベート』

●〔試合だけでなく、ディベートに取り組む時には〕相手の話に耳をかたむけよう
 ・まずは「相手の話を理解しよう」という姿勢が大切です
 ・「相手の話に耳をかたむける」姿勢がしっかりしていれば、ディベートの準備の時に、たくさんの人がアドバイスしてくれるはずです。
 ・また試合のときには、頑張って作成した相手のスピーチを大切に受け止めて、しっかりメモを取りましょう

●相手の価値観をくみ取ってあげよう
 ・相手は、何を良いこと、何が悪いことだと主張しましたか?
 ・相手の主張に込められた“価値観”をくみ取る姿勢は、相手を思いやることに繋がります

●片方の考え方が押し通されると、必ずしも“良い結果”になるとは限らないことに気がつこう
 ・ディベートが、「肯定側」と「否定側」に分かれて議論する意味を理解して下さい。
 ・ディベートには、どちらかが正解、ということはありません。自分と相反する意見にも一理あることに気がつきましょう。これも相手を思いやる一つの形です。

●全体的に見て、良いのか、悪いのか、考えよう
 ・自分だけが良ければいい、ということはよろしくありませんよね。
  自分の思ったことが、他の多くの人にとっても良いのか、または悪いのか、思いやりをもって考えてみましょう。

●(複数の)第三者の意見にゆだねてみよう
 ・ディベートが、ジャッジという“第三者”に判定がゆだねられる意味を理解して下さい。
 ・自分の思っていることが、ジャッジという“第三者”にうまく伝わっているのか、そして自分の意見に賛同してもらえているかどうか、確認して下さい。

●〔試合の判定後〕教員は、肯定/否定の両論の見通しについて教えましょう
 ・教員の側に、論題に関する知識があれば、披露して下さい
 ・ただし、その試合の勝敗が覆らないように気を配りながら語りかけて下さい
 ・肯定側にも否定側にも一理あり、重要/深刻な結果の両方が考えられることを生徒が気付けるように御指導下さい。

●〔生徒の皆さんは〕視野が広がることに期待しよう!
 ・ディベートの準備をしてみて、試合の形で相手に意見をぶつけてみて、判定を聞いてみて、はじめて気がつくことがあります。それが大切です!
 ・今後もテレビのニュースや新聞、インターネットなど、論題に関する情報があったら気に留めて下さい。それらがこれからも、生徒の皆さんを成長させます!

=>結果として、相手を思いやれる“器の大きな人”へと成長することが、大いに期待できます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.02

ディベートは分かってもできない→逆に考えて

 ディベートについて大事なことに気が付いたと、2度にわたって書き・・・しかしその大事な要点は書かずにいました。

 その要点を『宮城ディベート“楽しみ隊”』に来てくれた他校の先生や他校の高校生に説明し、「ではそれを踏まえてディベートをやってみよう」とプログラムを進めたのですが・・・やはりそう簡単にできないんですよ(^^;

 ・・・って言うか、「その要点ってなんで大事なの?」って感じで受け取られました(核爆)

 「そううまくは行かないかも…」と書いた通りで、ある知識を理解したからといって、ディベートのスキルが急に上がるわけがないんですよねぇ。

 一方で、その要点の活用に関して繰り返し練習してきた本校の生徒は、本質を突いた鋭い第一反駁をしてくれたんですよ。いや~、年が改まってから、この観点で部活を続けてきた甲斐があったなあ、と思いました。

 ・・・でもやっぱり、ほかの方々がうまくディベートができていない様子の方がショック。

 結局ディベートは、訓練を重ねなければ上達はない、という、非常に当り前な結論を実感させられました。

 「分かる」ことと「できる」こととは違う・・・というのは、授業は分かるけどテストで点は取れない、ということとまるっきり一緒ですよね・・・ハァ(^^;。

-----

 さて、この前の日曜日に行なった『宮城ディベート“楽しみ隊”』の例会では、OBOGのアイディアを頂戴して、まずはOBOG同士+教員の試合をして、現役の中高生にはそれを模範にしてもらった上で、例会の後半に現役生の試合をする、という流れで行ないました。

 もちろん、確かにOBOG+教員の試合は、何かしらの参考になったでしょうが、もっと参考になったのは、OBOG自身が試合をしてみて“本来すべきスピーチ”に気が付いて、それを踏まえて指導ができた、ということだと思うんですね。

-----

 Gooで「ディベート」を検索すると、様々なサイトがHITします。
 最初はJDA、次はNADE…正統派サイトが上位にいて下さると有り難い…その次がオンラインディベートで、少し有り難いです。…『でぃべーたぶる』や『ゼロからのディベート』はまだまだだと言うことに気が付く…(^^;

 その中で、『スピーチ&ディベート』というサイトがあり、そこのトップページに、非常に共感を持てる言葉があります。

(全文は該当サイトをご覧ください。以下、一部を引用)

>SPEECH&DEBATEが上手くなるには

>・ コーチもディベートをやって見せること

>・ 習うより慣れよ

>これが過去10年間約3000人の受講者の代表的なコメントです。

(引用終了)

 やっぱり、コーチ&指導者も実際にディベートしてみないと、分からないことがありますわぁ。そして、コーチ&指導者のディベートを見せることも大事ですわぁ。

 そしてディベートのスキル向上に最も必要なことは 習うより慣れろですわぁ。

-----

 でも、もう一つ付け加えたいのです。

 では逆に考えたら、ディベートの初心者は、どのような順番で、何に慣れたら良いのか?

 ・・・今後、『ゼロからのディベート』にまとめていきたいと思います。

 概要を言えば

  • 他人のスピーチを聞いて、メモが取れること
  • (メリット・デメリット方式を理解した上で)相手のスピーチの構造を理解すること
  • (相手の立論の構造を理解した上で)適切な反駁を考えることができること
  • それを時間内にスピーチすることができること
  • (メリット・デメリット方式を理解した上で)適切な構造で、相手の反駁に耐えられるような立論を作成できること&時間内にスピーチできること&質問に答えられること
  • 相手の議論と自分の議論とを、何を基準に比較すれば良いのかを見定めることができること。

 恐らく、上記のそれぞれを個別に訓練しておけば、あとは練習試合を繰り返すだけでディベートのスキルアップが見込めるのではないかと思います。

 ・・・本当かなあ(^^;?

 ・・・それを実証すべく、まずは今シーズン、本校の生徒たちと頑張ります

 なお、最初に書いた“メリット・デメリット方式に関して理解しておくべき大切なこと”も、ちゃんとオープンにして、皆さんからご批判を賜りたいと思います。(準備ができるまで今しばらくお待ち下さい)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.31

ディベート甲子園OBOG会…振替口座

 たくさん溜まっていた仕事のうち、何度も謝りながら、その仕事の遅れを告白していたディベート甲子園OBOG会のお世話についてです。

 学校の教育現場にディベートの普及を、と取り組んでいる全国教室ディベート連盟(NADE)が開催している全国大会『ディベート甲子園』、昨年で10回を数えました。
 その大会(地方予選を含む)への出場のために、一生懸命にディベートに取り組んで卒業していったOBOGはたくさんいます。
 そのOBOG達が、再び帰ってくる受け皿の場として昨年、OBOG会が発足しました。OBOGの意志を引継ぎ、ディベートに取り組む中高生のサポートになればという気持ちもありますが同時に、各地に散ったOBOGが、気軽に集まれる場があること自体が大事だろうと思っております。まあ、オフ会で飲みながらディベート談義に花を咲かせる後輩の取り組みを肴に楽しく飲む、というのでも良いでしょう、というものです。(詳しくはこちらをご覧ください)

 私がそのOBOG会の世話人代表となっております。
 昨年は一生懸命、会の設立に向けて頑張っていたのですが、私のケアレスミスから、OBOGの相互交流用のCGIをストップさせてしまい、それ以降、新しい動きをお世話することができなくなっておりました。

-----

 で、2月下旬(予定)には、今年のディベート甲子園の論題が発表され、全国の中高生ディベーターが活動を本格化させます。当然、OBOG達も熱が入るシーズンになります。

 そういったシーズンイン直前の昨日、今日になってようやく、OBOG会をお世話する動きができる状態になり、只今頑張っているところです。

 先程空き時間でやってきたのは、振替口座の住所変更と、加入者払込局及び払出局の変更手続です。
 正式には、貯金事務センターからお知らせが届いて初めて変更完了なのですが、まずはその手続に必要な行動を自分が取れたことを、少し誉めてあげたい(^^)

 振り込み通知が、移転前の、あのさら地になった住所のままですと、支障を来しますから。

-----

 現在高校3年生が大学進学を決めて、支部を移動したりします。
 また、大学院進学や就職、その他の引っ越し等をされる方もいるでしょう。
 でも、ディベート甲子園に取り組んだOBOGは全国にいます!

 どこに行っても安心して、
   再びディベートの輪に加わって下さい(^^)/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.27

運営会員になる

 全国教室ディベート連盟の運営会員になるべく、会費を振り込んできました。

 先週の金曜日に書くべきでしたが、授業の空き時間に郵便局へ行って、1万円の振り込みを済ませました。

 ディベートへの発展に、僅かでも寄与できたのかも(^^;

 そしてお金の面のみならず、教室ディベートに正面から関わることになるのかな、と思ったら、ちょっとだけ気分がよかったです(^^)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.24

『教室ディベート』は“分かりやすい”=“おもしろい”→そこではじめて普及する

 ディベート甲子園を取り上げたテレビ番組を初めて見てから10年、ディベートに対する数々の疑問、懸念、危惧、違和感、嫌悪感がありましたが、ここにきてようやく、それらを払拭する見解が持てた気がしましたので、忘れないうちに書いておきます。

-----

 そもそも多くの人が、ディベートについて「よく分からない!」と受け取っていると思われます。

 まず聴衆
 ディベート甲子園の試合等、特に決勝を見て「なんだあれは?」と疑問に思う人がいることを、NADEのフォーラムに書き込まれたことが度々ありました。
 もちろん、フローシート(メモでも可)をとらずに、6分or4分のスピーチ(そして、その中の立証)を理解することは実は大変なのでして、そういったことをせずに「分からない」という方々には「ちょっと待ってね」と言いたく、更には「ディベートをするのはごく一部の好きな人達だけ…オタクとは言わないけど心では思っちゃう」なんて人には小一時間問い詰めたいところですが、まあ「分からない」と受け取る方がいることは確かです。(それを防ぐスピーチも可能ではあるのですが、今回の記事の趣旨とはずれますので、ひとまず置いておきます)

 次にディベーター自身。実は「ディベートって本当のところ分からない」と思っていませんか?
 どんなスピーチをしたら勝てるのか、と考えてスピーチができるディベーターは、一部の優秀な方々でして、とにかく肯定/否定の意見を頑張ってスピーチするので精一杯、というディベーターは多いのでは?
 そして、「ジャッジという人がよく分からない=どうして勝敗を付けられるのかが分からない」…と、強く思う人は、負けた側に多いと思うのですが、勝った側にもたまにいて…
 そもそも中高生のディベートを聞いていると、「相手の主張や根拠はよく分かりません」と連呼しているではありませんか(^^; ディベーター自身が「分からない」と主張することを、ジャッジや聴衆が分かるわけがないのでは?と以前述べました。

 次にジャッジ
 「うーん、よく分からないけど・・・こっちだろう」と判断しているケースも無きにしも非ず。
 ただし、(1)フローのみから判断する(2)自分の持つ専門的な知識は当てはめない…といった、ジャッジとして外してはいけない基本的なことが押さえられている場合には、その方の判定をディベーターは受け入れるしかないでしょう。更に、基本を踏まえた3人以上のジャッジが判定している場合には、その判定を受け入れる以外にありません>ディベーター

 最後に指導者
 …というか、分からないから指導できない=授業で取り入れられない、ということが起きています。
 また、生徒が折角「ディベートをやってみたい」と提案したり、引率のお願いをしても、それを渋る教員がいたり…。
 一方で、現在指導している方々の中にも、「実はどうしたらディベーターにとって良いのか分からない…」という人も少なくないでしょう。
 OBOGの中で「ディベートのこと、本当はよく分からないから…」という理由で、母校に帰りにくいとか、ディベートから遠ざかっている人、とかいるようです。

------

 「そんなことはありません。ディベートについての理解があります」という人も、現在ではたくさんいます。
 でも、私はそういう方々についてこう思います。

 そういう方々は、天才です!

 もしくは、長年の努力によって、ディベートの本質を見抜いた方々、でしょう。

 イメージとしては「スーパーサイヤ人」のように、戦いを続けている中で突如才能が開花して、ディベートのスキルのグレードを高めることに成功した方々ではないか、と思っています。

-----

 で、私自身、特にディベート愛好会→ディベート部の顧問となってからは本格的に、ディベートに向き合って悩みつづけてきたと思います。最初に書いたように、決して『教室ディベート』に対して、プラスのイメージばかりを持ちつづけていた訳ではありません。そして実際に私は、大会に生徒を引率して、あまり良い成績を残せていません。東北大会でも優勝したことはありません。まあ、現在でもその程度の指導者です。

 そこで、実際に指導面において成功している方々から学ぶ機会を積極的に持ったつもりなのですが、ここにきて、それら学んだことを総合的に考えると、ある結論に達するのです。

 『教室ディベート』が提唱するメリット・デメリット方式は、分かりやすい。

 冷静に、ポイントを押さえて捉えてみると、実は多くの人が思っているよりも『教室ディベート』は易しくて分かりやすいのです。

 私も度々、ディベート甲子園決勝の会場で、フローを取りながら、「恐らく勝敗はこうなるだろうな~」といった予想をすることはできましたが、実際には「難しい議論を提示してくるなあ」とか「この試合展開はどのように解釈したらいいんだろうなあ」とか、「本音を言うとよく分かりません!」と内心思っていたことも度々でした。

 ところが現在、本校の部活動で、歴代のディベート甲子園のビデオを見ているのですが、当時分からなかったことがよく分かるんですよ。
 また、当時「そういうディベートはどうかなあ…」と否定的に思うようなことも、「ああ、本当はこうすればすっきりなのね~」と思えることもしばしばです。
 特に「カードチェック」は質疑でやると、とてもイヤミに聞こえることが分かりました。第一反駁でやるのがコツです。

-----

 先程述べた“天才!”の方々は、ディベートを理解するためのポイントを押さえることに長けています
 また、全国でも名のある指導者の方々は、生徒たちにその“ディベートのポイント”が押さえられるような指導を、結果的にしています

 ポイントとは何か、と言いますと一つは、【相手の立論を理解すること】です。

 【相手の立論を理解すること】ができれば、反駁のポイント等も見極めることができて、試合でも勝てるようになりますし、ジャッジもできますし・・・ほら、ディベートのスキルが簡単に上がります

 そして実は【相手の立論を理解すること】には、更にコツがあるのです。
 そのコツとは…ここではナイショにさせて下さい(^^;

 ヒントは2つ。

 1つめは、嶽南亭主人さんの『ディベート心得帳:重要性の重要性①:ダメな重要性』及び『ディベート心得帳:重要性の重要性②:膳所高校に学ぶ』を御覧ください。
 なおそのことは、私も以前から漠然と思っておりまして、(旧)ディベートフィードバック掲示板に書いたことがございます

 2つめは西部直樹先生のBlogに書かれたUさんのスキルアップ体験談にありますので御覧ください。

-----

 で今、私が過去のディベート甲子園のビデオを見て感じるのは、

「ディベートはおもしろい!」

ということなのです。今、生徒たちと部活をしていて、今までの部活にはない楽しさを感じています。

 なぜおもしろいと感じられるのか、それも理由は単純であることに気付きました。

「そのディベートがよく分かるから」

 …勉強・授業と一緒です!

 分からない勉強・授業を「おもしろい」と感じる生徒はごく僅か
 「おもしろい」と感じる勉強・授業は、「分かる勉強・分かる授業」

 まあ、もしかすると、分かってもおもしろいと思わない人がいるかもしれませんが、それはディベートとは相性が合わなかったということで・・・。

-----

 すると、授業と一緒で、指導者がディベートに対する理解を深めて、指導者自身が「ディベートっておもしろい」と思えて初めて、ディベートは授業に取り入れてもらえたりするのだと思われます。

 ディベート普及の鍵が、ここにあることに気がつきました。

 逆に言って、今は「どうしたらディベートが分かり易くなるのか」という“鍵”が普及していないのです。

-----

 今度の日曜日に『宮城ディベート“楽しみ隊”』の例会があります。

 ディベートが分からない状態では、いつまでたってもディベートを楽しめないじゃないですか!

 ということで、私の“見解”が本当に正しいかどうか、【相手の立論を理解すること】のコツが、ある程度の人達に納得してもらえるものなのかどうか、試してみたいと思います。

 その結果として、ディベートが楽しめたらいいのですが・・・実際にうまくいくかどうか(^^;???

 正直自信がありません。
 いろいろ考えまして、ネットでは公開しないことにします。ゴメンナサイ。お許しを>ALL
 実際にお会いして、ある程度の時間をかけて説明でき、その場で質疑応答に答えられるような機会に来てくれた方々に、直接聞いて頂けるのでしたら幸いです。ということで、“楽しみ隊”の例会のような実践の場で少しずつ温めて、より改善し続けておきたいと思います。こんな私が気がついたことに興味がある、という方は、“楽しみ隊”の例会やディベート関係の大会等のイベントなどで私に会ったときに質問してみて下さい(^^)

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.01.16

NADE東北支部:ホームページ完成

 全国教室ディベート連盟東北支部のホームページを作成しました。

  http://tohoku.nade.jp/

 皆さんご存じかと思いますが、東北支部では、教室ディベートの枠を越えたディベーターを結ぶ『東北ディベートネットワーク』という形で、ディベートに関する交流と情報交換を進めてきました。その中で、教室ディベートの向上も図られてきました。

 ですがやはり、小・中・高校の授業や部活等でディベートに取り組みたい、という人が潜在的にいると思われます。
 そういった方々にとって、取り組みの入口となるようなページを作成しました。

 Webページではなく、まさに意味通りの“ホームページ”なのです。

 必要に応じて連絡を受けたり、更に近くのディベートに取り組む方々との接点が生まれれば有り難い、と思っております。

 東北6県の小・中・高校でディベートに取り組もうとしている全ての皆さん、是非連携させて下さい!

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2006.01.11

北海道(7):「体験ディベート 準備編」

 ディベートフォーラムin北海道で学んだことの不定期連載シリーズです。まだまだ初日が終わりません!

 この「体験ディベート 準備編」は、ディベートアゴラ方式のディベートを体験する企画です。事前準備が少なくても、誰もが気軽に、本格的なディベートに参加して体験できるスタイルの一つです。

 最初に結論を申しますが、私はこの体験で、(初心者に対する)ディベートの指導とはいかにあるべきか、ということに関して、大いに示唆を得たのでした!

 非常に貴重な経験をコーディネートして下さった北海道のねずみさん、K山さん、ありがとうございました!

-----

 まずは参加希望者にアンケート。「ディベートの試合経験ありorなし」「←ありの方はそのディベート歴」「ジャッジの経験ありorなし」で、ディベートのスキルを大まかにチェック。

 このアンケートを元に、ディベートの経験が多い人と少ない人とをペアにしてディベートを体験しました。

 コーディネーターのねずみさんも書いていますが、この経験の多い人と少ない人をペアにしてディベートに取り組んでもらうことが、今後のディベートの発展の鍵です。まず、企画はうまくいきます。
 更に『ディベート日記』の愚留米さんが自分の体験の元に、経験の多い人と少ない人がペアを組んでディベートに取り組むことの良さを書いています。

 結局ですね、ディベートの経験者は、「教える」という経験になり、それは指導者への第一歩なのです。一方で経験の少ない人には「学ぶ」という経験になり、一人前のディベーターに育てられ、やがてはその経験をもとに“教える側に回る”のです。

 全国で、これは行なわれるべきです!

-----

 次にここで、ディベートアゴラ方式について簡単に説明します。

 モデル立論(肯定&否定)と、お助け資料集が、全員に配布される方式です。

 この段階で、「北海道(4):佐々木智之先生『ディベートの視点を取り入れた英語の授業』」で解説した『立論の交換』が成立しています。
 つまり、質疑と第一反駁は、この段階でかなりな程度、準備が可能となります。
 しかも、“お助け資料集”がありますので、たとえリサーチの準備がゼロでも、根拠のあるスピーチをすることができます。

 ですが、第二反駁は原稿がありません。よって試合展開に応じてスピーチを考える必要があります。ここに頭を使ってオリジナリティーを盛り込む要素があり、悩ましいのです(^^;

 確かに準備の必要がないけど全部お任せでもない、という方式であることが分かります。

-----

 今回は「日本はサマータイム制を導入すべきである。是か非か」が論題でした。
 丁度北海道で、自主的にサマータイム制の実証実験をしている企業があったりして、北海道では結構ホットな話題であることを、私は北海道・東北【共通論題】を定める際に教えてもらっていました。

 さて、ペアリングと対戦カードの書かれた紙がコーディネーターから配布され、今回私は、聖心女子中学校のA・Kさんとペアを組んで、肯定側をやることになりました。
 もちろん彼女とは初対面。これがおとなしそうな女生徒さんで・・・(^^;

 内心不安を感じていてですね、しかも準備時間が20分・・・をいをい、何をどーしたらいいねん???

 この少ないと思われる時間で初対面の人とディベートの試合に臨む準備をする、ということに対峙したとき、“最低限必要なことを最短距離で準備する”というモードに切りかわる訳です。これが振り返るとかなり良い体験となったわけです。

 20分で行なったことは全部で6ステップ。

1. 私から話を切り出した=私がリーダー(仮)となる

 岡山先生の論文に『ディベートのコツ』というのがあります。
 http://www13.big.or.jp/~yokayama/debate/thesis/kotsu.html

>(ちーむうんえい編)

>2 リーダーは必要だ。

>リーダーはもちろんある種の役割分担や、発表順序などの考慮は戦略の一部です。

> 準備段階から試合本番まで、チーム内で意見の衝突もしくは喧嘩なんかが、結構起きるものなんだ。調整問題状況。戦略は一貫していることがまず第一。もめたときには機械的に誰の意見を優先するか決めておくべき。と言うより、発表順序も作戦のうちと考えたら、自然に中心人物は決まるのです。

 まあ、今回はここで揉めることはありませんでしたが、他の実践のためにも、まずこれをしていることをここで確認しておきます。

※(仮)としているのは、準備が進行させてお互いの理解が進んだ段階で、リーダーを交代させるケースもありえる、ということです。

2.最初の質問「明日勝ちたい?」

 これは大事です。チームの目標を明確にし、メンバーで共有することです。
 「勝ち負けにこだわらず、いいディベートが体験できればいい」というのと「やるからには勝ちたい」というのでは、どのような準備にどれだけエネルギーを注ぐかに差がでます

 チームに例のぶち切れ生徒のようなメンバーがいたりすると、その根本が揺らぐので、結局成果は残せないのです!

 ちなみにこれ、部活の顧問と生徒との関係でも大事です。運動部の顧問がやりすぎて「勝利至上主義!」と批判されたりする例を耳にしませんか?活動の目標が共有されていない時に起こるすれ違いです。教員志望の方がいたら要チェックです。

3.パート決め

 質問は「第一反駁と第二反駁とどっちをやりたい?」

 今回のルール上、この二つを同じ人ができないので、そこを質問します。

 実は私、今回のフォーラムに参加した目的として「第二反駁の比較について学びたい」というのがあって、密かに第二反駁をやりたかったのですが、彼女が「第二反駁をやりたい」ということでしたので(^^;、その段階で彼女が「立論と第二反駁」、私が「質疑と第一反駁」という分担で決定です(^^;。(まあ、リーダーのエゴでパートを決めるのはまずいだろうと(^^;)こうすることにより「質疑」と「第一反駁」との連携が、同じ人だということで(^^;、スムーズになるからです(スムーズどころじゃないですね。自分がやりたい反駁のための質疑をするんですから(^^;)。

※このパート決めですが、もしも二人に実力差が大きいときには、実力の高い人を第一反駁に置くのがセオリーです。実力の小さい人が第一反駁でドロップすると、第二反駁でいくら頑張ってもレイトになるからです。

4.議論の内容について質問を受ける。

 ディベーターが議論の内容について理解が不足していると、良いディベートができません。
 そこで「立論を読んでみて、分からないことは聞いてみて」として、ある程度の時間をとり、質問に答えるのです。

 まあ、サマータイムは今に聞いたことではないので、全ての質問に答えてあげました(^^)

5.何をジャッジに伝えたら“勝ち”に繋がるか…立論中で一番大事な中心的内容を確認する。

 「この立論の中で、ジャッジに伝えるべき一番大事なことって、何だと思う?」と聞きます。

 最終的に「(どの部分が削られても)ここは重要なんです→だからこそプランを実施すべきなのです」と主張して、それをジャッジに伝えるために、私達が立論中のどの部分に価値を見出し、ディベーターがまずそのことに共感できて“一理ある”と思えるのか、が大事だと、当時思っていました。

 現在では、第3回東北ディベート交流研集会で、嶽南亭主人さんが「ディベートにおける重要性の重要性」(^^;について解説して下さったので、まずはこの点にチェックを入れて、ディベーターが強く認識する必要性を、更に深く理解しております(^^)

6.明日まで準備すべきこと(=宿題)を確認する。

 限られた準備時間ですので、帰ってから責任をもってやるべき内容を確認します。

 この分担された宿題をこなしてくる責任感がディベーターにあるかどうかが、チームが強くなるか否かを決めますね。
 くどいですが、例のぶち切れ生徒の場合ですと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハァ。

 今回は結構簡単です。
 彼女には「立論の読む練習」と「2反で大事なことを言うための準備=どこが大事で、それが大事な理由を考えておく」ということです。
 私はひたすらに、相手の立論に対する反駁を考えておく、という約束をしました。
(今考えると、否定側の第一反駁に何を再反駁するのかは、全く考えていませんでした…)

-----

 こういった準備で、明日は何とか、試合として形にはなるだろうなあ、という実感が湧きました。

 なお、この準備、10分延長されたのですが、それが終わってもなお、独特のオーラを発して準備を続けていたのは、かぢばるさんチームと1ー3さん(←TEAMエラ星人の…)チームのお二人でした。いやあ、関東ディベートスタッフ同士の対決、意地と意地とのぶつかり合いになりそうな予感でした(^^; 他人事です(^^;

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006.01.09

北海道(6):石山先生「レポート 『5時間でできる!?ディベート大会 ~新フォーマットによるディベート実践』」

 ディベートフォーラムin北海道で学んだことの不定期連載シリーズです。

 これだけ頑張って書いていても、まだ1日目の内容が書き終わりません。
 いかに多くを学んだか、私も改めて実感しますし、皆さんにも伝わっていれば有り難いです。

 全国教室ディベート連盟が今年、どのような計画をするのか分かりませんが、もし皆さんのお近くで開催されるときには是非、参加してみて下さい。

-----

 北嶺中・高等学校の国語の先生でいらっしゃる石山先生の、授業の枠内でディベートの実践ができました、というレポートです。

 最近の日記で何度も書いたように、「石巻市中学生ディベート大会」が中止に追い込まれた私は、どうしたら中学校でディベートの授業に取り組んでいただけるのだろうか?という疑問&課題を抱えて参加していましたので、最後に評価について質問させて頂きましたが、「やっぱり教員はすぐに評価のことを聞くんだね~」と思った人が会場に何人かいるかもしれませんね(^^;。でも、実は現場にとって切実な問題です。

-----

 石山先生は、実践における子どもたちの様子をリアルにレポートして下さりましたが、今、レジメを見て、授業の枠内でディベートを行なうコツが散りばめられていることに気付かされます。

・2時間確保できるのであれば全員に1度競技ディベートを体験させることが可能。
 4時間確保できるのであれば全員に肯定否定の両方を体験させることが可能
 更に5時間使えるのであれば、クラス単位でトーナメント制の大会を実施することが可能

 今回の実践は

 事前指導(1)+冬休み(リサーチが宿題)+判定指導(1)+試合実践(5)+反省(1)

の計8時間だったそうです。トーナメントの規模で、試合実践の時間数は変わるかもしれませんね。(今回の実践は、一クラス40名が基本のところ、1班5~6名で8班編成のトーナメントとのことです)

・ディベート甲子園の中学生のフォーマットを採用すると、50分という枠組みで本格的&本質的なディベートが可能

・事前指導には、ビデオを見せたそうです。「まずはお手本を見せること!マネをすることが技術の習得の第一歩」ということです。(これが手っ取り早いことは、ディベート指導者の多くが経験・実感していることでしょう。)
 なおそのビデオには、北嶺中高が全国に行った時のビデオを見せるそうです。まず、ちゃんとビデオ撮影をして、それを教材に使っている石山先生の熱心さに“”ですが、同時に、同じ学校の友達がディベートをしている様子が、+αの教材になっているのかもしれません。

・冬休みなど、長期休暇を利用したリサーチ活動をさせることがコツだとおっしゃっておられました。石山先生は、リサーチ実習もこの実践の狙いの一つとしておられます。なお北海道の冬休みは本州の冬休みより長いことは要チェックです。
 2学期制の学校さんでは、秋休みがあるでしょうから、そこも活用どころかも。

・モデル立論と資料集の配布が生徒に大好評
 勝ちたい&良い議論をしたい生徒にとっては有り難いことでしょう。「もっと早く配って」と言う生徒もいるそうですが、まずは自分たちで調べさせてその後で配る方が、問題意識をもった後でしょうから効果が高いのかもしれませんね。
 このモデル立論と資料集の配布により、準備が遅れている生徒も試合に臨むことができます。

 なお、ディベートアゴラのホームページでは、10を越える論題の立論モデル&資料集が公開されています。授業でディベートに取り組もうかな、と僅かでも思われている方は是非参考にして下さい。

・教室を2分割し、ディベータの立つ場所を反対向きにすると、ジャッジが困らない。

  否定
ディベーター→  ジャッジ
  肯定
              肯定
    ジャッジ ←ディベーター
              否定

 上記のような配置だと、仕切りがなくても、同時に試合を展開できるそうです。

・その他
 判定の指導に関しては、○の大きさで判断させる方法を使っています(ディベート甲子園とほぼ同じ)
 やはり、校内にディベート部員がいますので、分からないことは聞ける、という状態であることも要チェックかも。

-----

 先程書いたように、評価について質問させて頂きました。
 すると「フローシートを全員分コピー」「資料の出し方(リサーチの成果)」などを点数化したり、試験で関連事項を出題したりしたそうです。

 フローはもちろん、他人の話を理解して書き留める実習的要素ですよね。リサーチもそうですよね。やはり、そういう大切なスキルは学力とは別でしょうから、まじめに取り組みさせすれば高く評価してもらえる授業があってもいいのではないかと思いました。

-----

 石山先生とは今週の木曜日にお会いするのです(^^) 楽しみです。

 それから、東北ディベートネットワーク(TDN)の一部実動メンバーで、昨年の失敗をばねに、授業でディベートを比較的楽に取り入れてもらうための教材開発&実践をやってみたいと計画中です。
 助言、質問、意見、要望があればお聞かせいただきたいと思っております。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2006.01.07

北海道(5):岡山先生「ディベート講座 リサーチの方法」

 ・・・北海道支部の岡山先生に、このBlogの不定期連載がバレてしまいました(^^;

 ・・・と言うか、隠している訳ではありませんので(^^)

 皆さんお気づきかと思いますが、正月より、できる限り1日1発表ずつディベートフォーラムin北海道で学んだことを書き綴りたいと思っているのです。

 それだけ数多くの事を学んだので(^^;、1日1つずつ書いていかないとまとめられないと思っている次第です。

-----

 その岡山先生のディベート講座でした。
 詳しい内容は恐らく、今後のトライアングル(全国教室ディベート連盟の会報)のスキルアップ講座Ⅱで連載されていくと思われます。

 最初に、証拠資料に関する○×質問が12個出されました。

 ここで、証拠資料の意味合いを再確認いたしました。

#ですが現在では、四日市高校ディベート部のHPにあるディベート日記で、愚留米さんが証拠資料に関するテキストをアップしています。岡山先生嶽南亭主人さん、イクトスさんも注目・絶賛されています。ディベート日記は外部からの直リンクではアクセスできないようですので、まだ見ていない方は是非、四日市高校ディベート部のHPからアクセスして下さい。

-----

 ここで、岡山先生から、名言を頂戴しました。

『質は量の中から生まれる』

 リサーチは、その質に一喜一憂せずに、まずはひたすら量を求めなさい、ということです。振り返ると、自然と質が高まっている、というのがそのココロです。

 うーん、ヤラレタ、と思いました。
 と言いますのも、私は『ゼロからのディベート』で、「リサーチをしよう!」というページを作っていて、そこでは「少ない情報(概略)→詳しい内容(詳細)の順で」ということを打ち出しています。闇雲に多くの資料にあたっていて、余計な(不適切さを感じる)方向の議論になってしまうのではないか?と思われるような生徒の様子を見たことがあったからです。論題に関して、取り組みの初期の段階から、できるだけ本質的な議論を目指して欲しい、という思いもありました。

 まあ、『ゼロからのディベート』は、本当に、ディベートをゼロから始めるような方々を対象に書いていますから、そういった方であればそれでいいと思います。
 本当に大切なのは、練習試合等を行なった後で、自分たちの議論に不明な点があったり、相手を上回る議論を展開するには、(論題に関係する事柄が)実際にはどうなっているのかを更に調べることですよね。ということで、中級者以上は結局、果てしないリサーチの旅に出かける必要が生じてくるわけで・・・。

 本校の部員には、今年は『質は量の中から生まれる』と伝えます!

-----

 更に岡山先生の講座からは、新しい視点を得ました。

●『本』は主として肯定側の資料
 (理由)現状維持を訴える本が売れるわけがない!
     現状の問題点を解決するような“夢のある提案”がなされている本が売れる!
     =>つまりは肯定側!

 これは気がつきませんでした。
 どうりで今まで、否定側に苦しむ訳だ!>僕

●否定側の資料を探すなら『学術雑誌』

 なるほど~。
 確かに今回、北海道・東北【共通論題】で『学校完全週5日制』を扱いましたが、現状についてレポートがなされているのは教育専門の雑誌でした。

●『学術雑誌』を閲覧するために、大学付属の図書館に行こう!
 大学付属の図書館は、そこの大学の学生でなくても利用できる!

 これは知らない人は知らないでしょうねぇ。

 本校には、同じ学校法人の大学があって、中高の教職員及び生徒は大学の図書館が利用できます。
 よく考えると、高校論題が『遺伝子組み換え食品』だったとき、一つ重要な資料は東北学院大学の中央図書館で見つけたんでしたっけねえ。
 今回の『完全学校週5日制』に関しても、1冊、本校にあるべき雑誌がなくて、大学の中央図書館に借りに行ったのでした。なお大学の中央図書館は、大学に夜間主コースがあるために午後9時半まで開いていて、忙しい私にとっては有り難いのです。

 なお、本の検索は、各大学図書館の検索システムをネット経由で利用させて頂くことができますので、あらかじめ本を探しておいてから行けば、時間の節約になります。(岡山先生もおっしゃられていました)
 それから現在では、大学で蔵書をコピーする際には、カウンターに申請用紙を提出する必要があります。著作権等の関係でしょうかねえ。

-----

 この講座を聞いて思ったことがあります。

 「ああ、つまりディベート部のリサーチ活動は、大学院で論文を書くときの作業と一緒なんだ」

 私も、北大大学院に在籍していた時代がありました・・・全く恥ずかしいのですが、大学院の成績は誠に低いものでした「オマエさんの成績は一番低く付けたが、(フィールドワークにおいては)足で稼いだことだけは認める」と、当時の教授に言われて修士課程を卒業しました・・・火山の学術雑誌、たくさん読んでいました(←きっとたくさん読んでいた“つもり”で、大学院生としてはまだまだ至らない量だったと・・・自覚しています!)。英語の論文を早く読むために、電子辞書CD-ROMを買った思い出が…。

 そして、必要な論文をたくさんコピーして、2つに折って、ホチキスで止めて、コピーを頑丈にするために、ホチキスで止めた側をテープで補強して…

 先日の『完全学校週5日制』の資料をコピーしに大学図書館に行ったときに、そんな私の大学院時代を思い出していたのです。

 本当にいろいろと示唆に富む講演でした。まだまだ教わったことがあります。
 まさにディベートが“アカデミックな活動”であることに、改めて気付かされます。
 トライアングルの連載を楽しみに>皆さん

-----

 中高の部活動において、大学で必要なスキルが磨かれる・・・

 「大学の勉強が中高時代からできる部活」って宣伝したら、入部してくれるだろうか・・・?>本校の中高生(特に新入学生)

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2006.01.05

北海道(4):佐々木智之先生「ディベートの視点を取り入れた英語の授業」

 ディベートフォーラムin北海道で学んだことシリーズです。
 この意欲的な書き込みから、私がいかに、このフォーラムで多くのことを感動的に学べたかを感じ取っていただけたら幸いです。

-----

 教室ディベート連盟北海道支部長の佐々木智之先生の講演です。
 講演の最初は、この問いかけでした。

  「Do you sutdy English at school?

   一語変えると、どうですか?
   Do you "
use" English at school?

 英語を学んでいても、学校内で話されることはほとんどないのでは?と。
 英語は言語で、使われて初めて価値があるはず。
 実践的コミュニケーションのためには、スピーチをしなければ始まらない“ディベート”という議論のコミュニケーションを授業に導入してみましょう、という講演でした。
 午前中のオプションプログラムでは、更に詳しく解説がなされていたようです。私はお金がないものでフェリーで来ましたので、土曜日の午前中に到着することはあきらめておりまして(^^ゞ

 でも、午後の講演において、一部だけ見せていただいたビデオの中で、中学生が英語でディベートをしている様子は、「百聞は一見に如かずだ!」と思わされました。
 「中学校では制服を廃止すべきである」の論題での肯定側立論、英語でのスピーチを聞いて「をを、freedomとか聞き取れるぞ!彼の言いたいことが理解出来るぞ」と、少し感動していました(^^;

 佐々木先生は工夫されていて、「中学生では英語のスピーチを聞いてすぐに質問や反駁をするのは大変なので、あらかじめ立論を交換させた。そうすれば、質疑と第一反駁をあらかじめ考えることができる」とのことでした。

 なるほど!
 実はこのアイディアは頂戴させていただいて、本校で中学の国語の時間にディベートを行なった先生に「あらかじめ立論を交換させると、質疑と反駁を準備できるので、議論が深まりますよ」とアドバイスしました。その先生はメリットとデメリットのラベルだけ交換させていました。(恐らく、立論の推敲をギリギリまで認めたために、立論の交換までは至らなかったが、ラベルは交換させることができたのでしょう)

-----

 日本の大学では、ESSが英語のディベート活動を長く行なっています。
 高校でも、全国オープンの英語ディベート大会があります。

 英語のディベートを教えてくれる人材は、全国的にはある程度の人数いるはずですよね。

 中学校でも、英語の授業で、習った英語を活用して、自分の言いたいことがスピーチできるんだ、と思った次第です。英語の先生方、お試しあれ!

| | コメント (0) | トラックバック (1)

北海道(3):太田先生「ディベートを活かしたライティング指導」

 日付的には5日になりましたが、昨日から物理の講習、頑張っています。

-----

 昨年11月、ディベートフォーラムin北海道で学んだことシリーズです。
 北海道支部・岡山先生報告を作成しておりますので、どうぞ先に御覧ください。

 全国教室ディベート連盟常任理事の太田 昌宏さんが「ディベートを活かしたライティング指導」という発表をされました。教室ディベート連盟側には「ディベートに取り組むと小論文が書けるようになる?」という問い合わせ&要望が寄せられるそうで、それに関する研究が進められていたのでした。私宛にもアンケートが来ましたので、自分の取り組みを紹介したりしていたのです。

 演習として、『日本は、「英語」の必修を小学校から始めるべきである。是か非か。』を論題に、自分の立場を肯定か否定かを決めて、400字程度の小論文を書きました。

 太田先生が会場の数人に「どちらの立場か?その理由は?」という質問をし、その後再び会場の別な数人に「今の意見に反論してみて下さい」という質問をされました。この、(様々な人が集まった)会場に集まった何人かの意見を聞くというのが、自分の意見を膨らませるのにいいのですよね(これはディベートの準備にも使えます!)
 その意見を聞いている中で、迷いながらも、手持ちのネタで説得力のある400字を書くには肯定側しかないなあ、ということで文章を書きました。

 おもしろかったのは、複数人で互いの作文を回覧し、90秒で読みながら、その原稿に自分の意見を書きこむことです。短時間なので、例えば「おもしろい→(^^)」などのマークを書くように指示を受けました。
 この、自分の書いた文章が、多くの人の目に触れて、多角的にコメントをもらえるということは、批評に耐えられる文章を書けるようになるのに良い実践だと思いました。

 私の肯定側の意見にもらった意見を幾つか紹介します。

・「発想のやわらかい小学生低学年の段階から」に「頭ぐにゃぐにゃってのがミソですよね(ハート)」
・「外国から観光客が来ることも多く、英語が役立つ機会が増えることも考えられる」に「北大周辺ではよく起こります(^^;」(mickeyさん)
・「好きこそものの上手なれ」に「名越先生らしさがでていると思い、好きですよ」(K山さん)

 こういう風に、「そうそう、それを伝えたかったんですよ!」ということを肯定的に評価してくれると嬉しいもんですよね
 ディベートも小論文も、相手(聞き手・読み手)に上手に伝えることが大事だと思いますから。

-----

 ちなみに、ディベートを応用させると、どのように論理的な文章がかけるようになるのか、ということを解説して下さったのですが、これは私も、普段から考えていたことでした。
 本当は『ゼロからのディベート』の「ディベートで小論文指導」の実践紹介ページに、早い段階でまとめたいところなのですが・・・そこまで手が回りません(T_T)
 なお、アイディアやその時の実践については、古いフィードバック掲示板に一部書き込みがあります。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2006.01.03

北海道(2):二杉先生「いま教室ディベートに何ができるか」

 ディベートフォーラムin北海道で学んだことの不定期連載です(^^)

 予定より30分早いバスに乗れたのですが、妻の実家で予定より長く滞在することになったため、会場のちえりあに着いたときには既に会は始まっていました。

 会場には、ディベートの知り合いがたくさんで、すぐにでも握手&挨拶したい衝動に駆られるのですが(^^;、二杉先生の講演中でしたので、静かに席に着きました。

 プログラムの最初は二杉先生の講演で「いま教室ディベートに何ができるか」という演題でした。

 そこで紹介されていたのは、現状のディベートは、今だにディベートに対する誤解に基づく批判を受けている、ということでした。ちなみに、ある本が紹介されていたのですが、その本の共著が名越康文さんでした。私、親戚でも何でもありません(^^;
 なお、その本でディベートに関する箇所を見ると…うーん、そういった誤解は5~6年前ならまだしも・・・と思いました。やはりそのような誤解がまだ根強いのは、ディベートの授業の広がりがそれぞれの先生方が独自性に依存しているからなのか、ディベートの指導方法が広まっていないこと等が影響しているのか・・・

 途中で入室したため、講演の詳しい内容はこちらには書けませんが、レジメに「論理的思考に関心がなく、コミュニケーションスキルの向上だけを求める者には、ディベートは失望を与えるかもしれない。」と書いてあって、来るときのバスの中で議論したことととても関連しているかも、と思ったのでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.01

北海道(1):日本人にディベートを受け入れてもらうために…

 あけましておめでとうございます。
 去年(=昨日)書いたように、今年はディベートで一旗揚げたい…のですが、ライバルも多くてそれは難しいと思うので、出来る範囲でディベートの普及等に寄与する1年にしたいと考えております。
 そのついでに、ベガルタがJ1に再昇格・・・して欲しい・・・大丈夫???

 先日、ディベートフォーラムin北海道に参加して有意義に学べたことを書いて、それに関する不定期連載をすると宣言しておりましたが、年が改まりましたので、そこから始めたいと思います。

-----

 話はフォーラムの話になる前に、前回書いた、タクシーに乗るきっかけとなった「私に声をかけて下さった方」との話です。その方に私がディベート部の顧問だと言ったところ、関連するいろいろな話題で盛り上がりました。

(1)論理的な話であれば大抵通るアメリカ人。論理的に正しい話を聞いても動かない日本人

 文化や教育の違いについて考えさせられる話題です。
 その方の欧米の経験で、論理的にも筋が通っている話をして説明すると、大抵受け入れてくれたり、同意してその事を、驚くほどすんなりと行なえたりしたということです。
 まず聞き手が、その話が論理的に筋が通っていて正しいかどうかを見定めることができること、次に、見定めることに伴う判断が、行動の基準になっていて、実際に行動ができるということですよね。
 ところが日本人は、「その事は正しいと思うが、でもやらない」となるケースがある、と言います。
 皆さんの身のまわりにありませんか?例えば「それは良いことだと思うが前例がないので止めておきましょう」とか。

 日本人は、論理的な話題よりも、印象的・感動的な話題を好むのでしょうかねえ?
 このことは、国語教育に由来するのでしょうかねえ?(詳しい方聞かせてください)

 このような土壌の日本に、ディベートはどこまで受け入れて頂けるのでしょうか?

(2)“人間”は“ブラックボックス”だ!

 論理的な手法が全てではないことは、私も知っています。

 例えば、ヒット曲を書こうとしましょう。

 どうすれば売れるのでしょうか?

 ・・・仮に、“こうすれば売れる”という手法(論理)があったとしても、その手法通りにつくった曲が本当に売れるかどうかは不明だと思われます。

 もしくは、売れる曲を分析すると、ある傾向(法則)があるのかもしれませんが、売れる曲全てがその傾向(法則)に当てはまるとは限らないと思われます。

 ここで、曲を聞く側、買う側が“人間”であることを考えます。
 “人間”が“ブラックボックス”であることを意識せざるを得ません。つまり、どんな曲に感動してもらえるのか、つくる側には計りえない領域があることは間違いないと思われます。

 その方は小説を書くということで、どういった文章が受け入れてもらえるのか、ということを考えた、と言っていました。

 また、私達はディベートという競技をしています。
 ・・・ジャッジも“人間”、するとジャッジも“ブラックボックス”です。

 ジャッジを説得するために、ディベーターと同じような議論の解釈をしてもらうために、何を、どのように構成して説明したら良いのか、ディベーターは苦しむ訳ですよね。

 昨年、スピーチごとにジャッジがコメントを付けて下さるというオンラインディベートを体験しました。

 ジャッジという“ブラックボックス”は“パンドラの箱”だったか?と思うくらい、結構キツかったです(^^; ジャッジはディベーターのスピーチを、結構否定的に聞かれるのですね(^^;(英語で言うクリティカルなのでしょうけど(^^;)ジャッジの心は知らないほうが幸せだったか?

 ・・・でも今年は、そういったことを踏まえてもなお、ジャッジの解釈が揺れないようなディベートを試みます。

(3)全部言わないほうが、より伝わる

 何故か。
 それは、「言わなかったことを相手に考えもらい、その答えが語り手の考えていたことと一致したときに、より印象深くその人に定着する」からです。

 それはまさにその通り。
 なぜならばそれは、授業のときに、教員が使う手法だからです!
 (肝心なことは自分で言わないで、生徒に質問し、答えてもらって『正解!』と言う)

 また、うちの妻のトークを聞いていると、肝心な点(結論等)を言わないことが多いのですが、「それくらい言われなくても分かりなさい」と言われるケースが多いのです。

 (1)、(2)と関連しますが、日本人は印象深い話を好むのかもしれません。そうすると、結論は言わずに「皆まで言わせるな(^^;」的なトークになります。また、わざと結論を述べずに、聞き手に結論を言わせて「その通り(=一致)」となると、人間の“ブラックボックス”を避けることができます。それは効率良く、知識を伝える方法だと解釈できます。

 ところがディベートは、結論を述べなければ、ジャッジがディベーターと同じ解釈をしてくれるとは限りません。いやむしろ逆に、ディベーターはジャッジに、自分と同じ価値観で議論を解釈して納得してもらうために、きちんと結論を述べる必要があります。

----

 論理的な話は重要視されずに、印象的な内容を好み、結論を述べない土壌の日本で、論理的な立証を重視し、結論を省略せずに伝えて聞き手を納得させることを目的とするゲームのディベートは、そもそも受け入れてもらえないのか?っていう疑問が生じます。

 ただ、論理的な考え方が全く受け入れられない訳ではないですよね。

 例えば、何かを判断したり、何かを選択するときには、できれば論理的に根拠を考えられた方がいいと思うのです。

 上記の答えは私にはありませんが、この段階における当面の結論として、「そう簡単に受け入れられる土壌でないからこそ、分かりやすく丁寧に、ディベートについて理解してもらうための戦略を考える必要がある」と思います。

 ・・・長文お読み下さり、ありがとうございます。よろしければ御意見を伺わせて下さい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.12.31

来年(明日)からはディベート的飛躍のために動く!

 『ゼロからのディベート』というサイトを作成しています。
 そこのトップページに、下記のように書きました。

-----

ディベート界は、現状維持では、ダメです!

  • ディベートを理解し、一人前にできるようになるまでに何年かかるでしょう?
  • ディベートを指導できるようになるまでに何年かかるでしょう?
  • ディベートの試合を企画したり運営したりできるようになるまでに何年かかるでしょう?

-----

 更新記録をチェックしてみると、このように訴えたのは2003年のことだということが分かります。

 ところが、現状ではほとんど進歩がないです。
 更に、自分の力のなさを痛感するのです。

 今年ディベート的にショックだったことが2つ

(1)OBOG会のCGIが、設置したサーバへ迷惑をかけたために、何ヶ月も稼働させることができなかったこと。サーバを運営する人は僕の友達なので、何ヶ月もその人と対立構造が続いた。同時に、OBOG会の方々からも「何かあったのですか?」と突き上げられた。板挟みの構造の中で精神的に苦しかった

(2)石巻中学生ディベート大会が、参加校少数(本校を含めて3校)だったために、責任者の方から中止を申し渡されたこと。北海道・東北【共通論題】を設置しようと方々に連絡をして動いたり、石巻で国語の先生方を対象に講習会を実施したにもかかわらずにこの結果になってしまった。私の意見に賛同して、北海道・東北【共通論題】の策定に協力をして下さった方々に顔向けができない

-----

 このような問題が、どこに原因があるのだろうと思っていた時に、おでん先生のメールマガジンを読みました。
 そこにはまさに、東北の状況と似たような構図の問題点が書かれていました。

 各教育委員会の皆様へ』を御覧ください。

-----

 来年の早い段階で、石巻にて指導者講習会を開きたいです。もちろん、石巻市中学生ディベート大会の復活のためです。
 そのためには、以前石巻にいらっしゃった三浦二三夫先生のお力を借りる必要がございます。今までの大会は、三浦先生の人徳で開催できたのだと、改めて思うのです。後程連絡してみます。

 よくよく考えると、東北支部全体で、指導者講習会を開いた方がいいですよね。
 より良いディベートが広く行われるためには、より良いディベートを指導できる人が各地にいる必要がありますから。
 でも、今年はそれが、東北支部ではありませんでした。(6月にあった岡山先生の講座は初心者向けのもので、それも地区にとっては大切なのですけれども)
 よく考えると、私を含め、それぞれが独自に指導法を編み出しているはずなのです。

 更によく考えると、中学・高校の時にディベートに取り組んだOB・OGのメンバーは、後輩にディベートの指導ができないのではないかと感じます。少なくとも東北地区では、ディベートの指導ができるOB・OGはごく一部でしょうし、できるかもというOB・OGも、確信なくおぼろげながらに指導する、というのが実情かと思います。
 なぜかというと、今のOBOG達は「このように教わったから上達した」という経験はとても少なくて、それよりは「試行錯誤の結果ディベートができた」というのが実情だからでしょう。

-----

 このように考えると、ディベート甲子園が10年目を迎え、全国教室ディベート連盟が方々で活動を重ねてきたにもかかわらず、ディベートの普及方法・指導方法がイマイチ広まっていないのが現状だと思われます。

 尤も、ディベート甲子園と全国教室ディベート連盟のおかげで、「ディベートとは何か?」という点と、「より良いディベートとは何か」ということを気付かせてくれたことに関しては、大きく前進があったと思います。

 恐らく、全国でディベートの授業を展開している先生方は多いと思うのですが、それは先生方の試行錯誤の末に編み出された方法であろうかと思われます。

 ここに明日以降、私が頑張りたいことは、全国各地でディベートをやってみたいと思っている方々に対し、ディベートに取り組みやすさが向上するための情報を発信することなのです。
 2年前の『ゼロからのディベート』に記した内容に、今一度立ち戻る
形になります。

 2年前と比較すれば、明らかに今の自分のほうが視野が広く、知識も多いので、より正しい方向に前進できそうです。そうですね。全く前進していない、という訳ではないのですね。

-----

 一方で、認識が深まったからこそ、あきらめたことがあります。
 来年は、例のぶち切れた生徒を、選手に選びません。みんなで出場することが教育的に大事だと考えていましたが、やはり、「ディベートへの意欲が湧かない人は切り捨てる」覚悟も必要かと。はたから見るとディベート人口の減少に繋がると思われるかもしれませんが。ただ彼らにはリサーチや、ブレインストーミングなどの場面で協力をもらうことにする予定です。
 試合には、ディベートに価値を見出した生徒たちだけで出場します。ルールが変更になり、選手が2人いれば出場できます。ほかの学校の方も積極的に、仲間が1人いて合計2人になったら積極的に大会に出場して頂けたらと思います。

-----

 ディベートを求めている人に、スムーズに情報が伝わることができれば有り難いのです。
 ディベートに価値を見出せない人、ディベートに取り組めない人が間違いなくいるのですが、ディベートの価値を理解してくれる人も潜在的にいるのです。そういった方々と連携をとりたいです。

 是非ともそういう方と繋がり、ディベート的前進の成果が得られるような2006年にしたいと強く思うのです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

来年は仕事の分担を

 shachoさんの書き込みに関連して、来年はこうしなければ、ということをニ点。

>この業界、基本的にヒマな人はいないと存じますので、「出来るひとが、出来ることから」一つずつ作業していくしかないのだと思います

>例えば「出来る人」を、首都圏でもそれ以外でも広げないといけない、と改めて思ったり

 「この業界」とは、教室ディベートを推進する方々の業界です。

 分業をすることは大事ですが、分業をお願いする私の側が気をつけなければならないことがございます。

○来年、企画を催す場合には、会計を別な人にする

 ここ数年妻に指摘されていることですが、会を順調に運営するためにいろいろと仕事をしていると、お金の件で計算が間に合わなかったりするケースがあります。
 やはり、会計を最初から募集・依頼してから会を運営したいです。
 東北地区でディベートの企画を催す際には、ご理解下さい。

○ネット上で分業する際には・・・

 東海大山形OBの森谷君と、東北地区のディベートに関することで、いろいろと分業する体制が整いつつあります。助かります。ですが、互いの意志の疎通がないと、人が多くても仕事が滞ります。
 OBOG会も、全国にスタッフがいるのですが、旗振り役のアクティビティーが低下すると、全体が低下します。
 相手のことを信頼して仕事を任せる必要があるでしょう。同時に、頼んだ仕事は責任をもってチェックしないといけませんね。

 信頼関係を結ぶことを考えると、各地に行って、実際にお会いしてお話をすることが大事です。今年は、春に東海支部、関東支部、秋に北海道支部と、いろいろとでかけました。
 来年もいろいろと出かける必要が生じてくるのかな?

-----

 アウェイに行く機会が必ず数試合ありますから(^^;

-----

 まずは、ディベートを通した仲間をつくることから始めなければ、ですね。
 第1回のディベート甲子園が始まってから10年経っても、まだ仲間つくりから始める必要があります。ゼロからのスタートとまではいかないものの、0.5くらいからのスタートな気分です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.11.22

第3回東北ディベート交流研修会概要固まる

 皆さんお久しぶりです。
 Blogに書きたいことはたくさんあります。が、忙しくしております。只今期末試験の最中で試験の作成など頑張らねばなりません。

 方々に打診し続けてきた標記の件、固まりつつありますので、お知らせいたします。
 ディベート甲子園・中学の部で2年連続決勝に進出した藤田先生から学ぶワークショップを開こうという目的で始めて今年で3年目です。

-----

● 日時 : 2005年12月26日(月)夕食後~28日(水)お昼過ぎ

● 場所 : 東北学院中学高等学校 (宿泊は本校合宿所)
         仙台市宮城野区小鶴字高野123番1
         http://www.jhs.tohoku-gakuin.ac.jp/map.html

● 主な内容

 ☆ 佐藤要さん(東海支部)さんをお招きし、『カードチェック法』について学ぶ
   (びっちり6時間。はっきり言って、これはディベートのスキルアップに直結!)

 ☆ 練習試合~お馴染み「昨日の敵は今日の友方式」のトーナメント戦
 最初は一人vs一人だが、勝った相手が負けた相手を1人ずつスカウトして、勝ち上がると人数が増えていく団体戦(最大4人)。負けても勝ち上がれる不思議なトーナメント。普段はライバルであるような相手と組んでだんだんと強力なチームを作っていくのが醍醐味の、楽しいディベートが展開される練習試合です。

  *練習試合用論題:
  北海道・東北【共通論題】:「日本は完全学校週5日制を廃止すべきである。是か非か」

-----

 お時間のある方、お近くの方、是非お越しください。
 詳細は『東北ディベートネットワーク(TDN)』のページでお知らせします。
 (TDNのページが整ったら、再びこちらのBlogでお知らせします)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.10.12

勝敗よりもより良いディベート…新しい試み

 オンラインディベートをよくご覧下さっている方とお酒を飲む機会があったのですが(^^;、その時に、オンラインディベートの活用に関してアドバイスを頂戴しました。

 オンラインディベートを始めて9年、紆余曲折を経ながら細々と続けてきましたが、非常に有効的な活用方法だと思いました。

 スピーチごとに解説が加わるディベートの展開です。
 それにより、ジャッジの側がスピーチをどのように受け取るのかの参考になります。

 ディベートは、ジャッジに“伝える”競技ですから、ジャッジがスピーチをどのように受け止めてくれているのか、どのように解釈されているのかが知りたいところです。

 今回、北海道・東北【共通論題】で、北海道側と東北側とでモデル立論の作成作業をしてきましたが、その次の段階として、モデル立論を用いた対戦をすることになりました。もちろん、距離が離れている同士の対戦ですから、オンラインディベートが有効な訳です。

 モデル立論での対戦では、勝った方が上位の大会に進出、ということもなく、つまりは勝敗は二の次なのです。だからこそ実現できる企画でした。

 そして、この企画は、私の想像を既に越え始めています

 まずはこの企画が、ジャッジ教育の一環として活用できそうなのです。
 ディベートにおいて、ジャッジの資質の向上が求められているのは、今に始まったことではなく、ず~っと言われ続けていることです。ですが実際、ジャッジの資質を向上させるためにできることと言えば、ジャッジ講座や試合などで経験を積んだり、主審のコメントを聞いて学ぶくらいではないでしょうか?
 ここで今回のオンラインディベートの企画は、ジャッジが各スピーチをどのように解釈するのかがなど、ジャッジの視点が生で表現されますので、それは即ち、“ジャッジのあり方”の例示でもあるのです。
 「こう解釈するケースもあるのか」と、ジャッジについて学びたい人の参考になること間違いありません。

 次に、聴衆の生の声を、とにかく拾い上げる「野次掲示板」を設けたことです。
 キツいことを言われる可能性もあるのですが、早速、私が担当する肯定側立論のヒントを頂戴しちゃいました(^^;
 ・・・あれ、ディベーターがスピーチ以外で、スピーチの背景や心情なども語ることが許される?
 また、海外にいる岡山さんからもコメントがもらえて、スケールの大きな実践になっちゃいました(^^;

 ということで、約二週間、継続します。
 肯定側は、質疑と第一反駁を、会津高校の船木君に手伝ってもらうことになっています。負担が少し減る…といいなあ(^^;
 ちなみに、このスケジュールですと、肯定側第二反駁は22日()なのですが、この日は朝からアウェイの横浜FC戦に出かけて・・・え、何時に帰れるの!?

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2005.10.06

『日本は完全学校週5日制を廃止すべきである』モデルシナリオ

 昨日、部活をして、作りかけのシナリオを使ってディベートをしてもらいました。

 前の原発論題の際に全国へ行った生徒が、教育実習で来ているので、ジャッジをしてもらいました。非常に有効なコメントをもらいました。

 それを元に、半徹でシナリオを作成してみました!

「5days.doc」をダウンロード

#最近は『徹夜』を『オール』と呼ぶそうで・・・

 これを明日、石巻の中学校に配布して、ディベートの授業に使ってもらおうと思っています。また、『宮城ディベート“楽しみ隊”』でも活用します。

 仕上がりはいかがなものでしょうか?
 御意見等、頂戴できると有り難いです。

 今日も学校があるので、今から少し寝ます。

 あぁ、こなせていない仕事がまだあるのに・・・。特にオンラインディベートの準備が・・・。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2005.08.29

決定:北海道・東北地区【共通論題】

 多くの方々から真摯な投票を頂戴しました。感謝いたします。

 票はかなり割れました。

 投票の結果と、ワーディングを検討した結果

「日本は完全学校週5日制を廃止すべきである。是か非か」

を【共通論題】として採択することにいたしました。

-----

なお、投票結果は下記の通り、本当に見事に割れました。

4票:B 日本は未成年者の携帯電話利用を大幅に制限すべきである。
7票:F 日本の中学・高校は週5日制を廃止すべきである。
5票:G 日本は小学校へ、英語を必修教科として導入すべきである。
6票:Q 日本は郵政事業を民営化すべきである。

-----

 最後の数時間、ワーディングに関して、電話で私の友人や岡山先生と相談し、岡山先生の側でも何人かの方々に検討して頂きました。

 論題を決めるって、難しいですね!
 肯定側に何を議論してもらいたいのか、否定側に何を議論してもらいたいのか…立論を作る作業とは勝手が違いました。
 論題に用いる言葉の定義を、責任あるところが定めているかいないかも大切です。(なければ、論題を策定する側で、付帯文の形で定義する必要があります)
 参加して下さる皆さんに、論点に関して共通認識を持って頂ける(=変な議論が混ざることが極力避けられる)ように配慮するって大変です。

… … …

 ここで皆さん、そもそも何で公立の小・中・高校は、週5日制なんでしょうか?
 何に従っているのでしょうか?
 何かしらの決まりがあるのでしょうか?

 あるんです!

2002/03/04 完全学校週5日制の実施について(通知) ( 13文科初第1000号 )

(その元となる)1999/03/29 学校教育法施行規則の一部を改正する省令等の制定並びに高等学校, 盲学校,聾学校,養護学校及び中等教育学校の教育課程の基準の改訂について(通知)(文初高第457号)

 私達の身近な「学校生活」が、法的な根拠を基に形成されていることに気がつきます。
 今回の論題が、教育法規などについても学ぶ機会になれば幸いです。

 今回の「完全学校週5日制」が廃止されれば、上記通知や各種規定の変更が、それより一つ前の段階に戻る、というのがこの論題で示されていると判断するのが妥当かと思われます。

 さて、皆さんにとって望ましいのは
  「土曜日は朝からみんなで学校に行って授業をする」ことなのか
  「現状維持で休みとし、使い方は(各自の)自由」にすることなのか?

  …更に、全国の小学・中学・高校で行なってもらうとしたら(=自分の学校が良ければOK、という訳ではないのです!)、上記二つのどちらが良いのか?

 よくリサーチして検討してみると、おもしろいのかもしれませんよ。
 学びを深めるきっかけとして、やり甲斐のある論題として、多くの人で取り組んで下さると有り難いです。

… … …

 共通論題を用いて、ディベートの上達方法についても情報発信していきたいと思っております。応援のほど、宜しくお願いたします。

#『ゼロからのディベート』で滞っているコンテンツ作成作業を復活させねば…

| | コメント (0)

2005.08.26

北海道・東北【共通論題】投票方法

 皆さん、おばんです。台風が近づく中、CGIの設定ミスに負けずに努力し続けている名越です。

 いよいよ投票を始めます。
 投票の締切は 8月28日(日)午後6時です。
 その後、北海道支部の岡山先生、田巻さんと一緒にワーディング及び付帯文の要・不要をチェックして、29日(月)には論題を決定し、発表します。

 北海道の田巻さんと電話で相談したところ、下記のような形で投票を募ることにいたしました。

 ★基本的に『ディベートフィードバック掲示板』の専用ツリーに、希望する論題が分かるように(B~Qを用いるなどして)コメントして下さい。

  • 北海道・東北地区の中学、高校は1校あたり2票ずつ投票してもらいます。
    希望する論題案が1つしかない場合には、2票入れてもらっても構いません。
    次点を含めて、2つの論題を選ぶ場合には、それぞれに1票ずつ入れてもらいます。
    北海道・東北で投票して下さった学校数に偏りがある場合には、調整する可能性があります。
  • 北海道・東北地区に属していて、どこかの中学or高校に所属していない方は、各地区のMLなどを用いて、北海道・東北のまとめ役に希望する論題を伝えて下さい
    (北海道地区は岡山先生宛にメールして下さい
     → okayama@poplar.ocn.ne.jp )
    (東北地区の方は名越宛にメールを下さい。
     → nakoshi@jhs.tohoku-gakuin.ac.jp )
    その得票に応じて、1つの論題に2票入れるのか、2つの論題に1票ずつ入れるのかを決めます。
  • 北海道・東北地区以外の方で、共通論題の策定に興味のある方は“ネット票”として取りまとめますこの記事へのコメントとして、希望する論題を書き込んでくださるか、『ディベートフィードバック掲示板』の投票専用ツリーにコメントの形で希望する論題を書き込んでください。希望を取りまとめて、1つの論題に2票入れるのか、2つの論題に1票ずつ入れるのかを決めます。
  • なお、北海道・東北地区以外の地区、及び学校で、これから決定する【共通論題】を用いたディベートの実践を共に行なって下さる場合には、取りまとめをせずに2票を投票してもらいたいと思います。詳しくは名越宛にメールを下さい。 → nakoshi@jhs.tohoku-gakuin.ac.jp

 投票に際しては『ディベートフィードバック掲示板』に寄せられた様々な意見を参考にして下さい。

 質問等ございましたら、こちらのBlogにてお聞かせください。
 では、積極的な投票をお願いいたします。

| | コメント (2) | トラックバック (3)

2005.08.23

共通論題案が4つに絞られる>御意見を

 本日、石巻に出向き、第6回石巻市中学生ディベート大会の打ち合わせを行なって参りました。
 その中で、東北・北海道【共通論題】を大会の論題として採用して頂くことを確認して来ました。

 大会の論題として取り組みが可能だと判断された論題は下記の4つです。

B 日本は未成年者の携帯電話利用を大幅に制限すべきである。
 (2002年ディベート甲子園・中学の部論題)
F 日本の中学・高校は週5日制を廃止すべきである。
 (否定側は週5日制を支持)
G 日本は小学校へ、英語を必修教科として導入すべきである。
Q 日本は郵政事業を民営化すべきである。
 (否定側は現状維持=公営であるべき)
 (法案が成立したとしても、民営化の是非を問う)

-----

 論題を1つに決定する作業を、下記のスケジュールで行ないます。

●本日~25日(木):各論題に関する意見を寄せて頂く

 私が作成するディベートサイト『ゼロからのディベート』内の『Debateフィードバック掲示板』を用いて意見を寄せて頂きたいと思います。Blogよりは、コメントツリーが形成されて議論の流れが追いやすい掲示板が良いと判断したからです。
 論題が選択された理由なども、詳しくは掲示板に書き込みました。

 是非とも、皆さんから幅広く御意見・御助言を寄せて頂けたらと思います。
 御協力を宜しくお願いたします。

●26日(金)~28日(日):投票

 準備が整いましたら、追って連絡いたします。

-----

 共通論題の策定が、地域のディベート普及に役立つことを念願しています。
 皆様のお力添えをお願いする次第です。

 また、御質問等ございましたら、こちらのBlogか『フィードバック掲示板』の方に書き込みをお願いいたします。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

論題:未成年のインターネットの使用の制限とプラン

 『ディベート - トラックバック・ピープル』に掲載された『アマチュアサイエンティスト』さんの記事に、緑ヶ丘ディベートクラブが合宿で、未成年のネット利用の規制に関しての論題「日本は中学生以下の子供のインターネットの使用を制限すべきである」が用いられていて、プランを示す付帯文として「(親、教員、指導員の元で使用することを義務づける)」が用いられていたことを知りました。

 当Blogでは、会津高校の船木君より、「日本は高校生以下のインターネット利用において、実名を使わせるべきである」の論題ではプランの設定が難しい、というコメントを頂いていて困っていたのですが、上記なら何とかなるかもしれない、と思いました。

 「携帯電話の大幅規制」と似たような論題とプランですね(^^)

 今日の午後、石巻の先生方とお会いして、論題の絞り込みをするのですが、その前にグッドアイディアを見つけることが出来て良かったです(^^)

-----

 緑ヶ丘ディベートクラブの合宿で、どのような議論が展開されたのか、興味があるところです。ご存じの誰かがコメントを下さると嬉しいです(^^)

| | コメント (3) | トラックバック (1)

2005.08.21

立証について

 これは期末試験の際に、数学の試験監督をしていたときの話です。
 数学の先生が教室を巡ってきて、質問の有無の確認をしました。そして、補足のコメントの中に、はっと気が付くコメントがありました。

 「証明問題は、答えだけを書く、ということはしないで下さい。証明は採点者が見て“分かる”ことが大事です」

 そりゃ、そうですよね!

 採点者という“自分とは別な相手が短時間で(あまり考えずに)分かる”ということが大事だと思われます。

 でもこれは「じゃあどこまで書けば分かってくれるの?」という部分が未確定です。
 ただ、その部分が議論になることはないでしょう。
 なぜなら、数学の場合は、式変形で道筋が分かれるなど、別な解釈が入り込む余地は少ないから、だと思います。

… … …

 ディベートも、立証が大事です。
 立証とは、結論や主張に至るプロセスや根拠の部分を、どの程度言葉にするのか、ということでしょうか。

 詳しくても時間がかかりすぎます。
 だからといって短くしても、それを聞いたジャッジがプロセスや根拠をイメージできないようなスピーチでは、立証責任を果たした、とはならないでしょう。
 あたかも、数学の証明問題で、途中の計算を省略しすぎているようなものですよね。

 逆に、イメージしてもらえるための内容が含まれていれば、立証として及第点なのかもしれませんね。

-----

 ディベートの試合では、証拠資料が挙げられていれば「立証された」と表現されることが多いのですが、私は理系の人間なものでして、証拠資料を挙げて説明されても「資料で筆者が述べている主張が、科学的に立証されているとは言い難いなぁ」と感じることがしばしばありました。

 押さえるべき点を押さえて、手短に、かつ、科学的批判にも耐えられるような、客観的にも精度の高い立証を目指して欲しいのです。

 ・・・が、そう簡単には資料が見つからないのもディベーターの悩み(爆)!お粗末!

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2005.08.19

論題案リスト(東北・北海道【共通論題】)

 皆さんから寄せられた論題案や意見をまとめ、新たにナンバリングをしました。

 この発言の最後に掲載しているほか、東北ディベートネットワークのページにアップいたしました。ご確認下さい。

 URLはこちらです → http://www.debate.shadow.ne.jp/tdn/

 これらの案を、本日午後に、石巻中学生ディベート大会を企画している先生にFAXいたしました。この中から3~4つ、石巻で実施が可能と思われる論題を絞ってもらいますので、それを踏まえて、皆さんで投票しましょう。

 その際、論題の背景や想定されるメリットやデメリット、及び想定される議論の方向性について、更に皆さんから寄せて頂けると、より配慮した論題が選ばれるような気がします。

 私は、来週の火曜日の23日に石巻に行って、論題の絞り込みの場に立ち会います。石巻の先生方の意向や、ディベート大会に関する意見も聞いて参ります。
 多くの人が一つの論題に真摯に向き合えることを願っております。皆さんのご協力も宜しく御願いいたします。 

〔論題案リスト〕(補足と意見は省略します。TDNのページを確認して下さい)
A :日本はサマータイム制を導入すべきである。
B :日本は未成年者の携帯電話利用を大幅に制限すべきである。
C :日本は積極的安楽死を法的に認めるべきである。
D :タバコに関する論題(税・規制など)
E :地方自治体は中学生以上による住民投票制度を制定すべきである
F :日本の中学・高校は週5日制を廃止すべきである。
G :日本は小学校へ、英語を必修教科として導入すべきである。
H :日本は性犯罪者の個人情報を公開すべきである。or 日本は性犯罪者の実名報道を認めるべきである。
I :日本の中学・高校はボランティアを必修科目にすべきである。
J :日本は『かかりつけ薬局』を制度化すべきである。(個々人が利用する薬局を指定することを言います)
K :日本の学校は給食を廃止すべきである。
L :国体の少年の部における団体種目は全て、男女混合にすべきである。
M :日本の家庭からは「子ども部屋」をなくすべきである。
N:日本は医療ミスの報告を義務化すべきである。
O :日本は外国人労働者を積極的に受け入れるべきである。
P :日本の中学・高校では、就職体験学習を義務化すべきである。
Q :日本は郵政事業を民営化すべきである。
R :日本は国連の常任理事国に加わるべきである。
S :日本は酒の自動販売機による販売を規制すべきである。
T :ドラえもんは22世紀に帰るべきである
U :日本の中学・高校は図書館にマンガを置くべきである
V :日本は未成年者のインターネット利用において、実名を使わせるべきである。(その他、未成年者のインターネット利用に関する論題とする)
W :日本は未成年者に対する描写の激しい著作物やゲームの販売を禁止すべきである(暴力や性行為など、未成年者に問題があると考えられるものの販売の禁止・制限)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.16

東北・北海道【共通論題】の経緯

 旭川の宿『フィットネスホテル330』1Fにある無料サービスより書き込んでおります。
 本日は昨年ブレイクした旭山動物園を午後に堪能しました。
 午前中は、昨晩泊まった塩狩温泉からJRで1駅、和寒まで乗り、『塩狩峠』の現場に思いを馳せました。昨晩はビデオで『塩狩峠』を見ましたし、その後、三浦綾子さんが執筆した旧三浦邸(現三浦綾子記念館)にて資料を見ながら、『塩狩峠』三昧の心の洗濯でした。

-----

 さて、東北北海道共通論題に関する経緯について、補足の説明をさせていただきます。

 東北地区では昨年も共通論題『日本は動物園を廃止すべきである』を実施しました。“共通”の意味は、中学と高校とで共通にする、ということでして、これにより対戦相手が増える、中学・高校の垣根を越えてディベートを通じた交流ができる、など、地区に対するメリットは大でした。そこでの学びに感動して、今回旭山動物園を見に行ったのです。

 今年も当然、昨年と同様の成果を求めて共通論題を模索しようとしたところ、全国大会の会場で、北海道の岡山先生が同様の企画を進めていたことを知りました。
 そこで「是非とも北海道と東北とで共通の論題で」+「中学生でも取り組める論題で」という内容で意気投合したのでした。

 「中学生でも取り組める」ということを条件にしたのは、「石巻中学生ディベート大会」の論題として取り上げることを念頭においていたからです(その段階で既に打診されていました)。ただ、岡山先生も、中高共通の論題にすることを最初から想定しておられました。論題に求める方向性は一致していたのでした。

 しかしながら1点、配慮すべきことが生じました。
 ある論題に関して石巻の先生に打診したところ、「できればもう少し中学生の身近な話題を取り上げる論題として欲しい」という返答になりました。
 石巻市は今年合併をして、大会に出場して欲しい(=参加を呼びかける)中学校の数が増えました。つまり、今までディベートに取り組んだことのない学校さんにも参加の打診をするのです。そういった学校の先生が、生徒に「一緒に頑張って大会に出ようと呼びかけるそのときに“振り向いてもらえる”論題が必要だ」ということなのです。
 なお、ディベートに取り組んだことがない学校の先生方や生徒さんを含め、大会出場を考えている皆さんを対象に、私が石巻に出向き、ディベートに関するレクチャーをすることは約束しています。ただそこでも、「北海道からの情報がネット上にたくさんある」ことは、ディベートへの取り組みやすさに直結すると考えています。(私もネットでのコンテンツ作りに励みます)

 一方で私たちディベート部員など、ある程度ディベートに取り組んでいるメンバーは、肯定・否定に偏りがなく、リサーチに耐えれる、論点が整理しやすいなど、ゲーム性に配慮された論題であることが望ましいと考えていますが、その条件が満たされていればどんな論題が与えられても頑張れます。

 そこで「中学生に身近」で、かつ「ゲームの公平性が保てる」論題を一つに絞るにはどうしたらよいのか、悩みました。(しかも短時間で事を進める必要性が・・・)
 岡山先生や石巻の先生に旅先から何度も電話をかけて相談し、結果として、まずは多くの論題案を提示し、石巻側で受け入れ可能な論題案を3~4つに絞ってもらい、それを踏まえて、東北・北海道のディベーター側で、ゲーム性を考慮した論題を投票で決めるというのがどうだろう、ということにしました。

 前回の書き込みで挙げた論題案は、東北地区や石巻の先生方が挙げた論題案ではなく、私と岡山先生と現役女子高生の二人(^^)の雑談から「最近の高校生がホットに考えている話題」ということで提案してみました。
 今考えると、手元に北海道の原案があった(上記案をメモした紙がそれだった・・・)のですが、それを書き込まなかったのは不適切でした。北海道の方々にいらぬご心配をおかけしたことをお詫びいたします田巻さん、フォローのコメント、ありがとう!(ネットカフェでは頭が回っていなかったかも・・・ごめんなさい)

 また、岡山先生とは「仮に石巻の先生方と意見が分かれて、共通論題を採用していただけない場合には、それはそれで仕方がない」ということも確認していたのですが、先ほども書いたとおり、北海道と東北とで共通に取り組むことで“人数が多い=情報が多い”論題が、石巻でディベートに取り組もうと意欲のある方々の手助けになるだろうということで、何とか共通論題を策定したい、という考えでおります。(見捨てられない、ということです)

-----

 今後の手順について改めてお知らせしますが

  • まずは、北海道・東北その他、皆さんから寄せられた論題案を一覧にします。
    前回は書けませんでしたが、ほかに「中高生に相応しい論題があるよ」という方がおられましたら、是非ともお聞かせください
  • 一覧を石巻の担当される先生にFAXします。
    その際「論題として成立しにくい」という意見は、参考意見として付します。
  • 一覧を元に、「これなら石巻でもできる」という論題案を3~4つに絞っていただきます。
    当然、ディベートに不慣れな先生方、生徒たちであっても「取り組もうと思ってもらえる」論題が選ばれるだろうと期待します。(現場の認識に基づく選定をしてもらいます)
  • 戻った論題候補を元に、投票してもらいます。
    その際に、「JDAのように、それぞれの論題で想定されるメリット・デメリットを挙げてみよう」という意見もございます。より良い方法がなされたら良いと思っています。(このあたりは検討の余地ありです。)
    投票に関して、北海道は、北海道のMLがございます。
    東北にも、TDNというMLがございます。
    こちらのBlogにもアップいたします。
    その他、「折角ですので共通論題で取り組みたい」という地域・学校さん等ございましたら、独自に投票して下さって結構です。投票結果をお知らせください。
  • 8月末までには、ワーディング等も整えて、発表します。

-----

 こんな感じで、この論題に関わる人たちが用いやすい論題にしたいと考えています。
 趣旨に賛同してくださる方々の建設的なご意見を、たくさん聞かせてください。お待ち申し上げます。
 また、ご質問等もございましたら、コメントください。(ただ、仙台に帰ってから=水曜日以降の応答になります。予めご了承願います)

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2005.08.12

プロジェクト:東北・北海道【共通論題策定】

 ディベート甲子園でお会いした全ての皆さんに感謝申し上げます。
 私も部員も、まだまだ至らないことが多く、試合で結果が残せなかっただけでなく、私たちの認識が甘くてご迷惑をおかけしたりもしました。私たちにとっては8月8日(月)の愛知万博の会場は終わりではなく、新たな取り組みへの出発点です。真摯に反省して前進します!

-----

 当日に新宿→夜行バスで仙台へ→9日(火)図書館の本を返すなど昼間も運転をして→妻と手乗り文鳥を乗せて八戸へ高速を飛ばしフェリーへ出港直前に乗り込み→10日(水)札幌の妻の実家に帰省しています。 名古屋からほぼ陸路で札幌に来た気分です!

 その日は妻の実家でお風呂を借り、休ませてもらってから、北海道のディベーターと飲み会でした。
 また11日(日)は、岡山先生+札幌聖心女子学院高のお二人と、長く熱くディベートについて語り合いました。
 お話を聞いてくださった皆さん、ありがとうございます。

-----

 そんな中、岡山先生と意気投合して、是非とも進めたい企画があります。タイトルにあるように

来年のディベート甲子園の論題が発表されるまでの間に取り組む
東北地区・北海道地区の【共通論題】を策定しよう

というプロジェクト、行います。

-----

 北海道・東北共に、この共通論題を用いて、様々な場面でディベートに取り組もうと考えていますが、この共通論題に欠かせない要素は下記のこれです。

中学生・高校生が「取り組みたい=食いついてくる」論題にしたい

 この論題を、毎年行われてきた石巻市中学生ディベート大会の論題に用います。
 私が書くことをお許し頂きたいのですが、一部に「ディベートなんて面倒くさいから、大会は止めよう」という声があるそうです。
 それに対し、ディベートを体験することで、「他人の話を聞く」「主張の根拠について考える」など、中高生にふさわしい資質を身につけるきっかけにしてもらうのと同時に、中高生の身の回りのことについて考えてもらいたいという目的で、何とか大会を継続させたいのです。

 まさに「ディベートの教育効果」を、特にディベートに否定的な方々に理解してもらえるような大会を企画したいのです。

 それには、多くの人が、特に中学生・高校生が興味を持ってくれる論題が必要だ、と考えています。

 ・・・似たような構図が北海道にもあります。
 北海道のディベートは現在、札幌中心です。
 私自身が函館出身でして、自分の実体験からもよく理解できるのですが、何か良いものを広めようとする場合には、大都市から地方へ出向くくらいでなければ、広まらないのです。

 繰り返しますが、「ディベートを広めよう」と出向こうとしている今、相手側が受け止めてくれる「論題」が欲しいのです。

-----

 現在考えている論題候補です。

  1. 日本の中学・高校は週5日制を廃止すべきである。
  2. 日本は小学校へ、英語を必修教科として導入すべきである。
  3. 日本の中学・高校は図書館にマンガを置くべきである
  4. 日本は未成年者の携帯電話利用を大幅に禁止すべきである。
  5. 日本は未成年者のインターネット利用において、実名を使わせるべきである。
    (その他、未成年者のインターネット利用に関する論題があれば教えてください)
  6. 日本は性犯罪者の個人情報を公開すべきである。
    or 日本は性犯罪者の実名報道を認めるべきである。
  7. 日本は未成年者に対する描写の激しい著作物やゲームの販売を禁止すべきである
    (暴力、性行為、など、未成年者に対して問題があると考えられるものの販売の禁止or制限)

-----

 皆さんから広くご意見を伺いたいです。

A:論題に対する賛成意見

 「これやってみたい」など。複数挙げて頂いても構いません。

B:論題に対する反対意見

 「この論題は偏る結果となり、肯定(否定)に有利」など。最初から候補から外した方が良いという意見があれば、その理由と共にお聞かせください。

C:ワーディングに関するご助言

 「○番のテーマでディベートをするなら、論題を~~といった表現に変えたらより良いですよ」など教えて下さると助かります。

-----

 最近、ディベート界に対して、不満を表明したり、改善を求める訴えがあったりしますよね。
 でもですね、私は、“上から与えられるディベート”をしている限り、現状は変わらないだろう、と思います。クレームは空しいだけで、誰も聞き入れてもらえない可能性も・・・。

 そこで皆さん、「まずはどういった論題で論じ合いたいのさぁ?」と伺いたいのです。ご意見お待ちしています。

 次に、ディベート甲子園という“全国大会の縛りがない”時期だからこそ、理想のディベートを追いかけたいと思うのです。
 私と北海道の岡山先生とで、この論題を用いながら、ディベートへの取り組み方、ディベートの準備の仕方、より強い・上手なディベートを行うコツを、どんどんと公開していくつもりです。ネット上に、ディベートに取り組むためのコツとなるコンテンツの数を増やしたいのです!

 賛同してくださる方、ご協力ください。

-----

 なお、論題策定に関しては、下記のようなスケジュールにさせていただきます。

●論題案締め切り:7月18(木)

●論題案を石巻へ送付→石巻の中学生に身近に感じてもらえる論題案を3つに絞る

●名越宛に戻す→北海道の方々を含めて、ワーディングをチェック

●3つの候補の中から、1つに絞る(方法:未定)

●決まった論題を石巻に伝える→石巻の各中学校に大会要綱を送付
 大会が11月初めであるところから逆算すると、大会要綱の送付を8月末には行いたい

ということで、一連の作業を8月中に実施する必要性があります。

-----

 最初に書きましたが、私、只今北海道にいて、この文面をネットカフェから書いております。仙台に戻るのは17日(水)です。つまりそれまでは、具体的には仕事を進められません。ご了承願います。
 その間どしどし、コメントをお寄せください。メールはチェックできます。

-----

 ちなみに、明日13日(土)は、厚別競技場でベガルタが・・・
 14日(日)~は、旭川に行きます。去年の東北地区共通論題が「動物園を廃止すべき」だったのですが、旭山動物園の話を聞きましてえらく感動しまして、是非見たいと。あと、親交のある三浦光世さん(故・三浦綾子さんのご主人)の所へ行って参ります。

| | コメント (12) | トラックバック (2)

2005.07.12

最大・最高の賞賛!

 それは、7月10日(日)に行なわれた、東北地区のディベート甲子園中学予選の閉会式で、講評して下さったイクトス先生の言葉です。

 「(東北地区の中学生ディベーターは)論題に誠実に取り組んでいて、それを自分の言葉で語っている」

 これですよ!
  ディベートで大事なのは。
 これですよ!
  聞き手が感動できるディベートが展開される必要条件は。

 後ろで聞いていて、即座にメモしました。
 イクトス先生、東北地区の中学生ディベーターを高く評価して下さり、ありがとうございました。

 東北地区で出されたメリット・デメリットは、どれも有り触れたものでした。
 それだけ、論題に関して“王道の”メリット・デメリットだということです。

 王道のメリット・デメリットを立てて、反駁を受けてもそれを切り返し、勝利のために調べた成果を十分に発揮して議論を戦わせていました。議論はかみ合っていました。私も知らなかった情報(証拠資料)に感心させられました。大いに学べました。
 それは、決勝のみならず、予選リーグでも随所に、そのリサーチの成果、自分で考えぬいたという成果がにじみ出ていました。(試合では勝ちましたが、本校が負けてもおかしくない試合も…)

-----

 本校は3位決定戦で負けて4位でした。初出場ということで奨励賞を頂戴しました。
 負けはしましたが中学部員(2名チームのうちの一人)は、高校チームのマネージャーとして、全国に連れて行けます。部員全員(6名)で全国に行ける幸せを感じます。
 今回、うちの中学生は、地区予選で『公式戦』の難しさを感じてくれたことでしょう。それが彼の財産になります。私は、そういう機会を体験してくれたこと、また、助っ人としてもう一人が出てくれたおかげてあることに感謝しています。

 また、本校以外の3校が、全国の舞台に行って、ディベートに関する見聞を広めてくれることが、地区のディベートの普及に大きく役立つことでしょう。

 これからも“王道のディベート”を追求して、ジャッジや観客に感動を与えるようなディベートが、東北地区、そして全国で展開されることを、強く願う次第です。

  賛同者してくれる人、いますよね?>ALL

| | コメント (1) | トラックバック (1)

2005.06.26

いよいよ今日

 はい、日付的に本日が、高校の部の東北予選です。

 昨日は、午前中からOBの阿部(正)君が来て試合形式の練習を、午後は同じくOBの横山君が来て、改造中の立論に対して意見をくれました。大感謝!

 やっぱり、OBの力は偉大だ。 (注:うちは男子校なのでOGがいません(^^;)
 …というより、今のメンバー五人のうち、部長を除く4人が、今年の卒業生=先輩の活動の様子を知らないのです。

 教員からの指導より、以前同じ立場にいたOB・OGからのコメント、というよりもう、来てくれるだけで、緊張感や安心感など、多大な良い影響をもたらしてくれるのだという気がしました。

 能代高校のみんなは、夕方仙台入りしたらしいです。
 今ごろ(6/26 1:22現在)、まだみんな起きていて、根詰めてやっているんだろうなあ(^^;
 ディベートにはまってくれていることは嬉しいんだけど、体壊すなよ~
 ほかの学校さんは、朝出発なのかな?

 ということで、寝て起きたら、曲を聞いて落ち着いて、朝ご飯食べて出発です!

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2005.06.24

2日前

 地区予選高校の部まであと2日。
 3学期制の本校は1学期の期末試験まであと1週間。
 本来部活ができないところを、届けを出して特別に練習をしている。

 ・・・はずなのに、緊張感のないヤツ1名。
   実際にスピーチ練習してみると、うまくできない。
   事前に準備していることが完璧だと思いこんでいる。
   おいおい、公式戦に一度も出たことがないくせにそれかい。
   って言うか、「知らぬが仏」というか・・・高校生のくせに幼いというか・・・。

 ・・・逆に部長。
   こっちは去年、曲がりなりにも全国の舞台で立論を1度経験している。しかも勝ち。
   ただ、去年の地区予選では、前部長に「勝てる可能性を考えると高3だけで」と
   選手から外された。
   今となっては、去年の自分が未熟であったことを悟っている。

   そのために、逆にピリピリしているように見られる。
   ディベートの試合前は、そんなものだろう。

 彼らが混ざり合って、プラスになるのか、マイナスになるのか・・・?

 まだ明日、1日ある。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.06.13

CO2、減ってくれるのか?

 仕事が遅くてすいません。ディベート系、学校系等、多方面にご迷惑をおかけしておりますm(__)m

-----

 というのも、予想以上に時間がかかっているのです。
 本校の炭素税論題における肯定側プランの検討作業。

 よくよく計算してみると、京都議定書の削減目標を達成させる程に日本のCO2排出量を削減するって、実はものすごく大変だ、という印象です。

 

 他地区、他校のことが気になります・・・が聞きません(^^;。

 そんなこんなで、計算のやり直しとかを繰り返していて、貴重な時間が過ぎ去っている。
  ああ、言い訳モード!

-----

 1回寝ます。ゴメンナサイ>多方面の皆様

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.05.02

朋(とも)ありて遠方より来たる,また楽しからずや!

 しばらくぶりの更新です。本当に忙しくしておりました。
 仕事をこなさねば、誰かに迷惑をかける…急ぐ必要のあるものからこなしておりました。
 疲れが残っておりますが、仕事も残っておりますので、今日も連休も頑張ります。

 さて、blogへの応答、ありがとうございます。皆さんの書き込みに励まされ、部活の運営を続けておりました。詳細や応答は後日書きます。

-----

 そして、4月30日(土)~5月1日(日)と、東北ディベート交流大会を開催いたしました。実質、運営は私一人ということで…しかも教員チームを組んで出場なんぞしているものですから…仕事をこなすだけで精一杯の中、何とか“当日の朝4時過ぎ”に否定側立論を書き上げるくらいで…ジャッジの割り振りもまだ…印刷物の作成もまだ…学校は移転して会場から遠くなった…なんてことで、会場入りするのが出場者の皆さんより遅くなって、申し訳ありませんでした。

 ただ、大会自体は、概ね及第点であったと思っております。

-----

 一番心を打ったのは、ジャッジ、選手が遠くから多く集まって下さった事です。
 東北地区はジャッジが少なく、この大会は昨年度までは2人制ジャッジや1人制ジャッジでした。
 それが今回、ちょっとしたミスで2人制で実施してしまった試合が僅かにありますが、その他全て3人制ジャッジ、最後の決勝は7人制ジャッジでした。

 それを支えて下さったのは、他地区から参加して下さったジャッジの皆さんです。
 関東からいつも来て下さる工藤さんには感謝なのですが、今回は更に、近畿支部から小端あゆ美さん、そして東海支部から「お姉さんのお見舞いのついでに来ました」と、何の前ぶれもなく(^^;来て下さった佐藤要さん、本当にありがとうございます。要さんの登場には、本当に震えるくらいの感動を感じました。他地区の皆さんの講評が、地区のディベータの糧になったこと、紛れもない事実と実感します。

 また、スペシャルチーとして、言葉の指導ではない模範を見せて下さった市野さん、天白君、また一般参加で楽しみつつも、先輩たるディベートを見せてくださった江戸取出身の山田さん、渡辺さん、ありがとうございました。本校の“例の”生徒たち(blogの前の記事参照)は、江戸取OBチームの皆さんと対戦して、大きな何かを感じ取ったようです。

 更には、様々な事情でジャッジが足りなくなったところ、突然現われてジャッジを引き受けて下さった能代高校OBの石井君、小松君、君達が来てくれて「救われた!」と思いました。

 そして、半径300kmの範囲(能代まで高速で299.6km)で集まってくれた能代高校、八戸高校、会津高校、東海大山形高校の皆さん、OBになってからディベートをしてくれる本校卒の内海君、阿部君、東海大山形のコーチの森谷君、見学に来た盛岡一高の方、ジャッジを引き受けてくださった袴田先生、蛭田君、佐々木さん、馬場君、阿部君、今野君、選手の様子を見に来てくれた本校OBの大宮君、齋藤君、岩崎君、横山君…OBとして来てくれるのは嬉しいよ!

 みんな本当にありがとうございましたm(__)m

#書き忘れている人いませんよね(^^;?

 大会の回数を重ねてきて良かった、と思っています。来年もやりましょう!
 さて、後はいよいよ、地区予選ですね。夏に向けて精進して、再び会場でお会いしましょう!

  …敵味方に分かれますが(^^; 東北地区の仲間です!>ディベーターの皆さん

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2005.03.13

ディベートもテレビ・メディアに取り上げて欲しいなぁ

 夜中にパソコン仕事をしながら、モニターに表示されるTVでNHK・ETV特集『詩のボクシング』の再放送を流していた。

 『ディベート甲子園』と『詩のボクシング』…似たような競技かな、と思っていたのですが。そりゃ違いはありますよね。
 でも『詩のボクシング』…羨ましいなあ。
 ディベートも、こうしてテレビやメディアに取り上げてもらいたいなあ。

 『詩のボクシング』は、見ている方もジャッジがしやすいですよね。感覚的に「良い」と思った方が勝ちで、複数のジャッジがなびけば勝ち、ですから。
 それから、『詩のボクシング』は、勝敗が決するまでの時間が短いのですよ。これは、テレビ等のメディア側にすると、取り上げやすいんですよね。一方でディベートは44分…中学は今年から短くなりますが。

 『詩のボクシング』…見ていておもしろかったなあ。
  ディベートにもおもしろさがあると思うんですが…
  …おもしろいディベート、聴衆を惹きつけるディベートが、ちまたにどんどん増えるといいのですが。

 ここで言う『聴衆を惹きつけるディベート』とは、文化祭等で行なうようにゆっくりしたスピーチ、といったことではなく、“無視できない内容を取り上げて聴衆を巻き込む”ようなディベートをイメージしています。
 大きな価値のある立論が大事だと思っています。

 今年の目標です。

#これが結構大変そうなのですが(^^;

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.02.27

お時間のある方がいれば

 緊急で申し訳ありません。
 もしこちらのblogをご覧の方で、ある程度ディベートについて御理解のある方がいらっしゃいましたら、例の、授業と連携したオンDの判定投票して頂けたらと思います。

 特にC組の判定は、今日中にまとめて送ってあげる必要がございます。
 A組・B組の方も、明日中にまとめる必要があります。

 頑張ってC組だけ準備しました。
  できますれば、明日、明後日と、多少のお手伝いがあれば助かります。
  何とぞ宜しくお願いたしますm(_ _)m>ALL

  詳しくは【オンラインディベートのページ】を御覧ください。m(_ _)m

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.02.26

取り組みの始めは図書館から

 移転のため日程が早まっている学年末試験が、昨日の金曜日に終わりました。
 ということで、部活再開・・・というか、ディベート甲子園の論題が水曜日に発表されましたので、2日遅れの取り組みスタートとなりました。

 今年は、昨年度全国準優勝の能代高校さんの取り組み(本当にたくさんの本があるんですよ。毎年。)等、様々な観点を参考にした結果から、『本を読むことから始めよう』という方針で取り組みます。

 まあ、取り組みのスタートが遅れた分、開き直って、のんびりしたスタートで、放課後生徒4人(高1が3人、1人都合で来れず。それに中1が1人)を、散歩するように近くのバス停まで引き連れて、そこからバスでメディアテーク内にある市民図書館に行きました。100円パッ区が嬉しいのです。

 あらかじめWebから、図書館の検索システムにアクセスして調べてみると、「炭素税」という言葉が本のタイトルに直接入っている本は、どうやら少ないようです。代わりに「環境税」という言葉が入っている本が比較的あるようです。
 ですが、税金の本は難しい(^^;
 そこで高校生の部員には、「最初だから分かりやすい本を借りてごらん。地球温暖化とか、京都議定書とか、あんまり知らないでしょう」とアドバイスしました。「『マンガで分かる~』とかないですかね?」と言ってましたが、そう都合よく本があるわけではなさそう(^^;

 ある程度の数の本がありました。仙台市内でディベートに取り組んでいる学校がほかにないから、論題発表後2日経っても、本が借りられてなくて残っているのだと…(^^;
 その中で、年代的に古いものは借りないことにして、数冊借りてきました。

 さすがに『レジ袋税』を扱っている本はなさそうだったので(^^;、中学生の部員には「地域の環境問題について分かりやすい本でも借りてみよう」ということにして、多少古い(2000年より前)ではありましたが、1冊借りて、今その中学生に読ませています。

 私も今、手元に1冊あります。

 「去年の原発より勉強しなくちゃダメですかね…」と言っていた部長の言葉が耳に残ります(^^;
 日々、エネルギーについて授業をしている物理担当の私にすると、原発論題の方が考えやすいです。
 地球温暖化とか京都議定書とか…そりゃ、ニュースとかは見ますが、知識は深くないなあ。
 積極的安楽死の時には全然専門外で、論題について理解が深まったのは、全国が終わってからだったからなあ(^^;

 今日、明日、来週と、どのような展開になっていくことか。
 気は逸るのですが、知識とリサーチが追いついていないので、出来る範囲の暗中模索、「あがいてもやれる範囲でしかできないね~」というような気分です。

 その前に、ディベート以外にもやるべき仕事は身のまわりにたーんとあるわけで(^^
 ; 仕事もディベートも頑張ります。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2005.02.04

オンD、体験しませんか?参加者急募!

 オンラインディベート(略称:オンD)は当初、100校プロジェクトの企画として、ネットワークを介した学校間交流という形で行なわれていました。
 しかしながら、ネットワークを介したディベートという形で学校間交流を行なうには、双方にディベートのスキルが必要で、ディベートが今ほど普及していなかったことも相まって、結果としてオンDは停滞しました。
 そこで、「ディベートをやりたいという“個人が最低でも2人いれば”試合は成立する」という観点から、個人が参加するサイトへとリニューアルして、現在に至ります。

 ところが先日、田園調布雙葉中学高等学校の情報科の小林先生から、中学3年の情報と国語の授業を連携させ、口頭でのディベートに加え、ネットワークを介したディベートを体験させたい、ということを打診されました。
 メールと電話で小林先生と打ち合わせを進め、オンDとしては久しぶりに、授業で活用されるオンラインディベートを展開することとなりました。

 論題は、田園調布雙葉中学の生徒さんと小林先生の意向を踏まえ、

「日本の中学・高校は、生徒の携帯電話の持ち込み、及び校内での使用を認めるべきである。是か非か」
「日本の中学・高校は、生徒のアルバイトを認めるべきである。是か非か」

としました。

-----

 さて、当blogをご覧の皆さんに呼び掛けます。

 田園調布雙葉中学の皆さんと、各論題について、3クラス×2組の、対戦相手を探さなくてはなりません!
 論題が2つありますので、最大で12組の対戦相手が必要ですが、一組が両方の論題を担当しても構いませんので、結局6~12のエントリーが必要となります。

 本校のディベート部員が5人いますので、最悪の場合5人に対戦相手を務めさせ、あと一人、何とかお願いするということになるのかもしれませんが、折角ですので、これを機にオンDを体験したいという方がいらっしゃれば、是非一緒にやりましょう!

 1立1反で、立論も反駁も800文字、短くてシンプルなフォーマットです。
 ただ、どちらの論題でも否定側を担当して下さい。

 申込は、オンDのサイト内にある専用フォームを御利用下さい。

 また参加しない方でも、どのような授業実践となるのか、見守って戴けると幸いです。
 対戦終了後には、皆さんから判定意見の募集もしますので(^^)

 田園調布雙葉中学の生徒さんが、どのような主張をされるのか、楽しみです。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2005.01.22

オンD:否定側、通用するか!?

 オンラインディベートを始めることにした。
 いろいろな人の感想を聞いて、「原発論題でのデメリットが思い浮かばない」という声をよく聞いたので、論題発表から全国までの約5ヶ月間、生徒と共に悩み、作成した否定側立論を公開したくなった、というのが動機です。

 同じように、「決勝は否定側だったが、苦労して考えた肯定側を公表したい」という田中時光君と利害関係が一致しての対戦となった。

 時光君が中学で全国優勝した後の、丁度この時期に「環境税」でオンDの対戦をしている。
 僕vs時光君の、オフシーズンでのオンD対戦が定着…しないか(^^;


 更に、全国大会後も考えていた議論も盛り込んで、少し頑張ってみようと思う。

 皆さん、公平にジャッジしてみてください。

| | コメント (2) | トラックバック (0)